迫り来る注射器……。なんで……??
や、やばいよ、これは……。なんでこんなときにマリとユイちゃんとマキ先生が一緒な場所に……。
それにマリ、部活は……?
「なんでユイがこんなところにいるの?」
「私はいつでもシンさんの傍にいます」
「じゃ、なんでマキ先生もいるの?」
「え、いいじゃん、いいじゃん〜」
「そのしゃべり方キモいです」
「えっ……」
あー、マリは言ってはならないタブーを……。
マ、マキ先生の額に青筋が……!
「マリさん、今なんて?」
「だからマキ先生キモいです」
そして沈黙。未だにユイちゃんはちゃっかり僕の足にまとわりついていた。
「てめぇぇぇぇぇぇえぇっぇぇぇぇええええぇぇぇ!!!!!!」
マキ先生は切れた。多分堪忍袋の緒が……。
ってそんなに悠長に言ってる場合じゃないって!
「せ、先生、そ、それ注射器ですよ?」
「んああ」
こ、こわ……。そのダーツみたいに構えてるのはなんでか教えて?
「へぇ、面白いね先生。やってやろうじゃん」
「ちょっとマリ、なに挑発なんかしちゃってるのっ!?」
「黙れ」
「はい……」
こ、こわいよマリ。今日はまた一段と怖いね。
「黙れ」
すごいね、マリ。心の中まで読めるんだね。あ、やっぱり読めるんだね。まだ睨んでるね。はい、ごめんなさい。黙ります。
僕の前で十本もの注射器を構えて、マリは部活の格好のまま対峙していた。
マキ先生が目にも止まらない速さで注射器を投げてきた。
それをマリがきれいにかわしていく。
そしてその注射器は僕の耳元にブスリっ!と刺さった。
マ、マリ、あれを避けるのはすごいけど、僕の前に立たないでくれるかな?
でも僕の懇願むなしく、どんどん投げられてくる注射器は僕の周りを掠めていく……。
そしてマキ先生が放った最後の注射器が僕に向かって向かってきた。
っていうかあれって僕に投げませんでしたか、マキ先生!!??
そして先端が僕に迫る注射器をユイちゃんが片手で掴んだ。
それも僕に目を向けたまま……。
すごいね、うん、ほんとにすごいよ。
皆、すごすぎ……。
女の人は怖いです。
なんか最近本当にそう思ってきました。
それは別にこういったことするからではないですけど。
でもこんな感じでした。ビシビシ!と来るアタックが怖いですね……。はい。




