ああ、全員が揃ってしまった……
「ああ、ごめんごめん。しみた?」
「しみたじゃなくて、ピンセット、ピンセット!!」
「ピンセットがどうかした?」
「頬を摘まないでください!」
「え?ああ、ごめんごめん」
「先生、なんかあったんですか」
僕の問いかけにマキ先生はだんまりとしてしまい、うつむいた。
う、なんか変な質問したかな……?
ノー・タッチ・プライバシーって奴なのかな。
「う、う、う」
「う?」
「うわあああぁぁぁぁぁんんんん!!!!」
先生はいきなり僕に抱きついてきた。
「ちょっ、な、なんで!?」
「私、またふられたのー!!」
「そ、それはご愁傷様でした」
「殺すなー!!」
マキ先生は僕に泣きじゃくりながら抱きつき、両手に五本ずつピンセットを取り出し、
「痛い、痛いですよ先生!!どこ摘んでるんですかっ!?」
「だから私と付き合って」
「ええぇぇぇぇっっっ!!」
こ、この先生はなにを言ってるんだー!!??
っていうか、この先生、教師失格で悩んでたんじゃないのーー!??
「先生、お、落ち着いてください。教師と生徒じゃ無理ですって。ていうか犯罪ですよっ!?」
「年の差なんて関係ないさ」
「ありますって!!」
「いいじゃん、そんなの、二人の前に法律は成り立たないさ」
「成り立ってます。成り立ちすぎててかないませんて!」
「えーーー」
この先生はさっきから落ち込んだり、舞い上がったり、調子変わりすぎだ。ていうか、しゃべり方も変わってないっ?
「じゃ、学校の外ならいいんじゃない?」
「人の話聞いてましたかっ!?」
「駄目です、先生。シン様は私のものです」
忘れてたー!!僕の足にはさっきからずっとユイちゃんがへばりついてたんだったっ!!
「えー、なんでなんで??」
「先生も高校生っぽくしゃべらなくていいですからっ!ていうかちょっと怖いですよ。ぐふっ!!」
僕のわき腹がマキ先生のエルボーを喰らい、僕は吐き気に見舞われた。というより痛いっ!
僕が床で唸っていると、マキ先生とユイちゃんが互いに頬を膨らませながらにらみ合っていた。
そして、これでもやばい状況なのに、アンワンテッドが乱入してきた。それは……、
保健室の扉を豪快に蹴倒して入ってきたマリだった。
女の対決のような、でないような、そんな作者自身手に負えない展開に発展いたしました。
さあ、どうなるのやら……。




