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たまには誤る。んじゃなくて謝るのもいいかもしれない

「ずるずるずるずる……」


「うぇーん、シン様がー、シン様がー……」


 私の隣でシンの両足を両脇に抱えたユイがなきながら歩いている。


 当のシンは意識を失ってるのかいないのか鼻血を流しながら眠っている。


「マイがシン様の後頭部を思いっきり蹴るから〜」


「私だけのせいじゃないし、絶対ユイのダイブタックルが原因だって。これ」


「私のは愛があったからいいんです! マイの繰り出したあの殺意溢れるキックのせいです!」


「むぅ、そうなのかな?」


「そうですよ。うぅ、シン様が死んじゃった〜」


「か、勝手に殺さないで……」


 あ、シンが起きた。


「シン様!!」


 ユイは両脇に抱えたシンの脚を放してシンに抱きついた。


「うえぇぇーん、シン様ーー」


「う、ユ、ユイちゃん……!?」


 シンはいまだに思考が回復してないのか、いないのかちょっと寝ぼけ気味だった。


 でも、ユイの名前を言い切ると、顔を恐怖の色で染めた。


 それでもってユイの顔と私の顔を交互に見つめて、さらに恐怖を感じているのか体全身が小刻みに震えている。


「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」


 シンはユイを勢い良く、でも優しく突き放して後ずさった。


「シン……様?」


「く、来るなー! こ、来ないでくれーーー!!!!」


「あちゃー、こりゃ壊れたわ」


「そ、そんな!!」


 ユイはホントになにもわかってないんだから。


 そして見事にシンも恐れをなして震えていた。


「ああ、もう。ほら、シン!」


「ひっ……!!」


「ひっ、じゃない! 男なんだからシャキっとしなさい!!」


「んなこといったって、怖いものは怖いんだい!」


 本音を言ったわね、シンの奴。


 覚悟はできてるんでしょうね?


「ひっ……!」


「マ、マリ、顔が怖い……」


「え?」


 あ、しまった。また無意識のうちに顔が怖くなってたみたい。


「まったく、あれしきのことで失神するなんて。私が今まで鍛えてきた意味がないじゃない」


「あんなの虐待だ! いじめだ! 虐殺だ!!」


「ここぞとばかりに本音が出てるようね、シン!」


「ひぃぃぃぃぃ〜〜〜!!!」


「マリ! シン様を怖がらせちゃ駄目です!」


 あーもー、シンホントに壊れちゃったわね。ユイまで怒り出すし、仕方がない。


「はいはい。シン、悪かったわ。蹴ったりなんかして。さすがに今回はやりすぎたわ」


「ひっ! マ、マリが僕に謝った! もう、世界が終わるー、僕も終わるー!!」


「いいすぎでしょっ!!」


 ああ、ホントにもう一発殴りたい!


「どうしましょう、マリ? マリのせいでシン様があんなに玉砕してしまいました」


 ちょっと、ユイ。ほとんどあなたのせいでしょ。なんていったら今度はユイがなにをするかわかったものじゃないからね。


「はぁ。じゃあ、もう今日はさっさと帰るわよ。立てる、シン?」


「あ、う、うん。大丈夫」


「そ」


「それではシン様、ご一緒に帰りましょうー」


 ユイがすかさずシンの腕を掴んでとっとと玄関のほうまで戻っていった。


「はぁ〜あ。あの二人、疲れる……」


 私は嘆息して、二人の後を追ってそのまま帰宅した。


 まだ、朝の10時。でもそんなのは私には関係ない。

はい、一区切りをつけました。

明日は20話になるのでフリートークをやってみたいとおもいます。少し、今回より長めにはするよていですのでお楽しみください。あ、ちなみにSF恋愛といってものも書いてみました。「LIT」といいますのでそんなに長くはありません。時間がありましたらそちらもよろしくおねがいします。

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