ユイの秘密兵器、その名もシンセンサー!!
ふぅ、スカッとした〜! やっぱ良いな、バット。でもあれ気持ち悪かったな。
私はついさっきシンをぶっ飛ばしてきた。私から逃げようとするなんて百年早いんだから。
でもあのバット、最近見たことあったような。それに変な音したしね。ま、シンだからいっか。
私は朝練を終えて、シャワーを浴びて、気分さっぱり。玄関でユイに出会った。
「あ、ユイ! おはよ〜」
「あ、おはようマリ」
「今日は気分いいみたいだね」
「ええ、週末にシン様とデートをさせてもらいましたから」
「へぇー……」
しまった、ユイがデレデレモードに突入しちゃった。こうなったらあれね、相当時間かかるだろうな。
「うふふふふふ、図書館へ行きまして、それから、それから〜」
「はいはい、後で聞くからねー。ほら、さっさと教室行くよ!」
「えへへへ〜」
あー、もうデレデレ溶けちゃったよユイのやつ。なんか、ユイの性格破綻型が……。
私はユイを引き連れて、教室に行ってもシンはいなかった。そしてユイのシンセンサーが作動した。
「あれ、シン様は?」
ユイがきょろきょろと教室を見渡していると、うちらの担任が入ってきて、
「へーい、席に着きやがらみ=なの集ー!! ごぐあっはっ!!」
パッリーン!!
担任はなんとスケボーに乗ってきながら教壇を通りこして二階の窓から落ちていった。
「「イエーイ!! 自習だーー!!!!」」
クラス一同立ち上がって教室から出て行った。
「はぁー、どうしよっかユイ? 帰る?」
「いえ! 私はシン様を探しますっ!!」
「えー、いいよー、あんなやつ」
「ダメです! シン様を見つけるまでは私、帰りません!!」
はぁー、こりゃダメだ……。
私は燃え滾ったユイを見つめながら、今日は帰れるのかなっ……て、一瞬思った。
「でもどこ探すの? 来てないかもしれないんだよ?」
「だって今朝シン様をぶっ放してたじゃないですか、マリ」
「あ、そうだった」
「マリにとってシン様はモノ以下すか……?」
「うん、でもモノ未満」
「かわいそうなシン様。でも大丈夫です。私が介抱してあげますから。それでマリ、どこにぶっとばしたんですか?」
「あ……えーっと」
「なんでそれを忘れてしまうんですかっ!?」
ユイ、シン絡みだととことんしつこいし燃えるからなー。
「どこいったんだろうね?」
「しりませんっ!」
「じゃ、シンセンサー使ってよ」
「あ、その手がありましたね!」
そう、ユイには一つだけシンを追いかけるあまり芽生えた能力が生まれた、それが『シンセンサー』! ってなんで私セールス口調なのっ!?
「あ、見つかりました! 保健室ですっ!」
「えっ! あそこはいいわ。私帰る」
「あ、ちょっとまってくださいよ! ねぇ、マリってば!」
ちょっと、シンには休んでもらいました。ちょっと痛そうだったので、この小説のヒロインのお二人に出てもらいました。女の子同士はやっぱり盛り上がりますねー。やっぱりマリもユイもシンの目の前だと意識するんですねー。そういう意図で今日は書いてみました。




