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死後世界触手譚  作者: 青風
魔王
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第41話     土産 と 秘策

家に到着するとまずはニルルの元へ向った。

ニルルは織機を主婦の方に教えてる最中だった。


「ニルル、ちょっとこい。」

「なになに?どうしたの?」


と走ってきた。


「女物の服を20着ほど作ってくれ。」

「期限は?」

「3日。」

「デキルカー!」


キレられた。

妖精用の小さいやつだと説明するのを忘れていた。


「先に言いなさいよね!それなら余裕よ!」

「出来るだけ色んな形がいいけど可愛い感じにしてやってくれ。」

「判ったわ!」


よし、ニルルはこれでいい。

次はカツとネロルだな。

そのままカツの工場へ向う。

カツ達はまだ帰ってきてなかった。そりゃそうか。グラニの方が早いわな。

そう思い先にブッチーのところに行く。


「ブッチー!」

「あ、センさんおかえりなさい」

「ほいほい、ただいま。あのさ、ダン居る?」

「居ますよ。ほら、あそこです。」

「OKOK、ありがと。」


そのままダンの所に歩いていく。


「ダ~ン!」

「どうしたんだ大将?」

「娘さんをください!」

「デキルカー!」

「あ、間違えた。」

「そんな間違いするなよ!寿命が縮んだわ、頼むぜ大将!」


ま、そりゃそうだよね。俺でもキレるわ。


「まぁ本題はちょっとした相談があるんだが。」

「なんだい?」


数十分後


「そいつぁ・・・」

「判ってる。言いたい事は判る。そこを我慢して協力してくれないか?」

「それは・・・俺の一存じゃ決められねぇ・・・」

「そうか。」


ダンとの話は2日かけて説得してOKをもらった。

話し合いの後、アイに聞いてカツが戻ってるって事でカツの工場に行った。


「カツ、戻ったか。」

「あんちゃん!あれは酷いよ!」

「どれだ?」

「俺のマグナムが・・・」

「お前が欲を出して鉱石を勝手に拾いに行くのが悪い!しかも捕まるとか相手が良かったから生きてたが普通なら死んでるぞ?」

「判ってるよ・・・ゴメン」

「その罰としてアレで済んだんだ。安い物だろ。」

「・・・・そうだけどさぁ」


そう言って項垂れるカツ。だが話はそれじゃない。


「それでだ、カツ。あの悪魔達どう思った?」

「いい人達だったよ?モンスターは人殺しだから近づくなって言われてたけどさ俺が会ったモンスターは全員いい人達に思う。」

「嬉しい事を言ってくれるな。まぁ、俺もあいつらは嫌いじゃない。」

「人を殺したって言っても色々有るんだな。って思ったもん。」

「そうだな、結局さ元の世界と同じなんだ。見かけで判断するなって事だよ。」

「うん、俺もそう思ったぜ。」


カツは素直だから本当にそう思ったのだろう。


「んでな、俺としてはあいつらとは仲良くしたいんだ。」

「うんうん判る。」

「それで、お前達にはこういうのを作って欲しいんだよ。」


頭の中でイメージした物をカツに送る。


「へえ、こいつは新しいな。」

「だろ?」

「判ったぜ、あんちゃん、銃はまた作ればいいしな!」

「3日ほどで出来るか?」

「全員でやれば何とかなるよ。元はあるからな!」

「それとカツだけで作って欲しい物がある。」

「まじで!他にもあるの?貫徹だなこれは・・・」

「こう言うのだけど、これは黒曜石で作って欲しい。それでここら辺に刻印を入れるから。」

「うん判った。」

「んじゃ、頼んだよ。」


そう言って工場を後にする。

アイにネロルの居る場所を聞いてネロルの所へ向う。

ネロルは公園に居た。ジーと何かを打ち合わせしているようだ。

ジーを見て思い出したが、ジーにも言っておかないとな。


「ネロル!ジー!」

「あ、センさん。」

「センさんお久しぶりです。」


ネロルとジーが俺に挨拶する。


「ネロル、これを作って欲しいんだが。」


カツと同じようにイメージを渡す。


「え?センさんの家で使うんですか?」

「いや、それの大きさだが高さを30cm位にしてくれ。」

「ああ、なるほどお土産ですね?」

「そそ。」

「判りました。何日位で作ればいいですか?」

「3日位を計算してる。」

「判りました。」


そして俺はジーのほうを向く。


「来週以降位から人が来るかもしれないから公園の警備を強化してくれ。」

「警備をですか?」

「うむ。そいつはめちゃくちゃイケメンなんだが小さい子がすきという特殊な奴だから。」

「それはいけませんね!判りました!」

「そうそう、多分そいつめっちゃ強いと思うから、もし小さい子に声をかけたりした時だけ近づいて「小さい子は見守るのが紳士ですよ。」と言ってやればやめると思うぞ?」

「それだけで良いんですか?」

「うむ、本当に危ない奴だと思ったらつれてこないから安心しろ。」

「判りました。」


じゃぁよろしく。と俺は家に帰る。

家ではコウがシラタマが出迎えてくれた。二人でお茶を飲んでいたらしい。


「おかえりなさい。」

「お帰りニャッ」

「ただいま。」


そう言って縁側に敷かれた座布団の上に座り変身を解く。

コウは俺の右側にシラタマは俺の左側にそれぞれ座布団を持って来て座る。

コウに出されたお茶を飲み一息つく。

帰ってきた。という気がする瞬間である。


「コウ、今回の奴らはどうだった?」


コウにも聞いてみた。


「正直、最初は殺されると思いましたね。」

「だなぁ。」

「そんニャにヤバイ相手だったニャ?」


シラタマは自分が行ってないので興味があるようだ。


「うむ、もし戦ってたら本気のコウが100人居ても全滅してただろうな。」

「そこまでニャ!?」

「そこまでというか、100人居ても掠り傷を負わせる事ができるかどうかってレベルだから正直次元が違う強さだろうな。」

「いかなくて良かったニャ。ワタシが行っても足手まといにしかニャらなかっただろうし。」


けして戦いが嫌いなわけではないシラタマの自分の実力を把握しているからこそ出た感想なのだろう。


「それで?」


コウに続きを促す。


「魔王さんの話を聞いた時、ショックでした。自分がどれだけ恵まれていたのかという事を突きつけられて、前が懐かしくなり、父や母の顔が浮かんで泣いてしまいました。」


あの時の涙はそういう意味だったのか。


「コウ俺はな、あいつらと仲良くしたいんだが。」

「判ります。エルフ達との約束ですね?」

「うむ。両方と仲良く出来ない物かねぇ?」

「難しいでしょうね。」

「センさんニャらきっと出来るニャ。」


シラタマがそう言って俺達を見る。

こう言う時シラタマの軽さには救われる思いだ。


「ふふっ・・・そうですね、センさんなら出来ると思いますよ?」


コウも笑いながらシラタマの言葉に同意する。

何その無根拠の信頼は・・・

そんな力も権力も俺には無いぞ?


「まずは魔王あいつらと仲良くしてみようと思う。いいか?」

「いいですよー」

「それで、3日後にもう一度行こうと思ってる。」

「私も行っても?」

「あぁ、いいよ。シラタマはどうする?」

「んー、待っとくニャ。」

「OKOK」


そして当日、行くメンバーは俺、コウ、ムズ、ジーである。

荷物がかなりの多さで新型のバイクもあるのでそれをジーに乗って来てもらう事にした。

この3日間でジーにバイクを乗れるように練習スパルタして乗れるようにした。

後々はバイクの教習官にするつもりなのでまだまだ教える事はたくさんありそうだ。

村の皆に「それじゃぁ、行ってくる」と言って、ダンを見ると力強い視線を向けられたので頷く。

グラニに飛び乗りいざ出発した。

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