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死後世界触手譚  作者: 青風
魔王
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第40話     銃 と 幹部

「男っぽい玩具だがマルスにはちょうどいいものだと思うぞ。」


手を後ろに回し、引き抜いた’それ’をマルスとアムドゥスに投げ渡す。


「あ!」


そう言ったのはカツだ。

カツのお気に入りの物なのだがカツの失態で今の状況になっているのだしちょっとしたお仕置きだ。

投げ渡したのは、俺がイメージを出してカツが作り上げた物で、それはリボルバーの銃だ。

片方はダーティなハリーが持っていたのと同じモデルでそれをマルスに。

もう片方はそれより一回り大きい物で一般では最強の威力と言われている物をモデルにしている。

それをアムドゥスに投げる。


「今更だが土産みたいな物だ。昔からそのメーカーの銃が好きでね、カツに作ってもらった物だ。

 その二つの銃の説明だが、それはリボルバーだが薬莢の中に刻印が彫ってあってな、激鉄を起こす時に魔力を込めて起こすと薬莢の中に玉を精製し爆発させ打ち出す仕組みになっている。薬莢を出す事もないから魔力が尽きない限り撃ち続ける事ができる。」

「それは面白そうね!」


アムドゥスが珍しそうに色々な角度から見ているが少女が持つには大きすぎる銃かもしれない。

マルスにもあげる理由だが、渋い男には渋い銃が似合う。大泥棒の相方とかそうだろ?


「ただ、アムドゥスは勿論だと思うがある程度魔法で強化できる相手には効かないと思うから玩具だといったんだ。」

「なるほどなるほど。」


アルドゥスは早速激鉄を起こして壁沿いに居るフルプレートの悪魔目掛けて撃つ。

ドゥン!と言う音と共に壁沿いに居た悪魔の左足が吹き飛ぶ。


「は?」


その威力に俺は思わず声が出た。いきなり兵士を撃った事にも驚いたが威力が思っていたよりも数段上がってたのでビビッた。

試し撃ちをした時は木の板に穴を空けたりする位の威力でけして腕が吹き飛ぶ威力が出るとは思わなかったのだ。


(マジカ・・・そんなに威力出せるものなのか?)

『アムドゥスが込めた魔力が相当高かっただけかと。』


あげたけど取り上げたい気分だ。

当の本人はというと目をキラキラさせていい玩具手に入れたの!と言う感じで大喜びしている。

撃たれた悪魔は腕がなくなっているのに微動だにしない。


(凄い練度だな。)


と素直に感心する。


「あ~あれだ、外で遊ぼうな?」

「ん?」

「ほら、兵士だっていきなり撃たれたら可愛そうだろ?」

「ああ、いいのよ。サレオ!」


扉が開き青年が入ってくる。かなりのイケメンだ。少女マンガに出てきそうな美青年?だ。

サレオと呼ばれたその青年はそのままアムドゥスの前で跪く。


「直してやって。」


そう言って足の吹き飛んだ兵士を指差す。


「判りました。」


とちょっと困ったような顔をしながら兵士の所に向かい足を拾ってくっつけた後、傷を撫でると元通りになっていた。


(まじでか・・・アイあんな治癒ってできるのか?)

『あれはかなり上位の魔法ですね。回復の上位の復元かと思われます。その復元も相当な練度です。』

(そんなのもあるのか・・・俺も使える?)

『復元を習ったとしても最初はあそこまでは無理だと思います。』

(だろうな。)


サレオは兵士を直した後、壁際に移動して立つ。

徹底しているなぁ~と思いながら見る。


「まぁ、気に入ってもらえたなら何よりだよ。」

「ええ、気に入ったわ。マルスも折角だし貰って置きなさい。」

「はっ、ありがとうございますセン殿。」


マルスが恭しく礼をする。

だが他にも幹部が居たのか。


「ん~そっちの兄さんの分が無いのが残念だな。他にも幹部って居るのか?幹部の人数やどんな物が好きか教えてくれたら今度来る時作ってくるぞ?」


多すぎても無理だがな。と付け加えてサレオといわれた青年の方を見るが変わらず微動だにしない。


「そうね、そこのサレオとマルスを入れると幹部と言えるのは全員で5人ね。その内2人が女性よ。あと、これは全員に言える事だけど、楽しい事が好きよ。というか飢えているというほうが正しいわね。」

「なるほどな、覚えておこう。」


それじゃぁこの辺でと今日は帰る事にした。

少しやる事を思いついたからだ。

俺達はマルスに連れられ外に出る時、一緒にサレオも出てきたので謝っておく。


「すまんな、なんか余計な玩具与えてしまったみたいで。」

「いいんですよ、いつもの事ですからね。」


ただ単に兵士を治す為に呼ばれたのにそれを嫌とも思っていないってなんと好青年なのだろうか。

顔も性格もいいとか完璧すぎるな。


「悪い事をしたし、次ぎ来た時の土産は何がいい?」

「私はアムドゥス様が楽しそうにしていればそれが幸せなのですよ。あのお姿を見守るのが私の役目なのです!」


陶酔してるなぁ・・・というか、まさか・・・

少しカマをかけてみよう。


「今うちの町では大きな公園があってな。そこでは小さな子猫共が遊んでるんだが可愛いぞ?お前も来るか?」

「是非に!」


うん確定。やっぱり完璧な男なんて居ないんだよ。

こいつが来た時は事案が発生しないようにジーに言っておかないとな。


「他には2人の女性が居るんだっけ?どんな物が好きなんだ?」


とマルスに聞いてみた。


「シートリとソラッスという双子なんですが、いつも侵入者が見につけている服を欲しがりますね。かわいい物が有れば欲しいと。」


女性だからかわいい物が欲しいのは当たり前か。


「どの位の背丈なんだ?」

「そうですね・・・この位です。」


と出したのは掌?ん?背丈を聞いたんだよな?


「それって・・・?」

「15cm位ですね。何分、フェアリーなので。」

「妖精も悪魔とかあるの?」

「有りますよ。基本、妖精種は悪魔です。元一般人は精霊種になっていますね。まあ両種共に稀ですがね。」


まじか・・・エルフの国に行った時見たのは悪魔だったのか、しかも稀とか・・・捕まえて置けばよかった。


「そんなのが何で服なんて欲しがるんだ?でかすぎるだろ?」

「自分達で作ってるみたいですよ?」


何も知らずに悪魔が裁縫と聞くと変に聞こえるが、アムドゥスを見ている為か普通の事の様な気がしてきた。


「そいつらには服だな。楽しみにしておけと言っといてくれ。」

「ハハッ、判りました。伝えておきましょう。」

「後もう1人居るんだよな?」

「ええ、居ますよ。居るんだろ?挨拶位したらどうだ?」


マルスがそういうと背後で気配がした。

後ろを振り向くと全員がビックリする。


「うわわわっ!」


声を上げたのはカツだネロルは声すら出せずに居る。

コウとムズは身構える。その出てきた奴とはレイスである。


「やっぱバレてました?」


声は少し高いが関西弁とは・・・

そのレイスが俺らの前に回りこみ一礼する。


「おはつに。ワテはロノっちゅー者ですわ。」

「そうなんか。セン言いますネン。こっちこそよろしゅうに~」


ノリで関西弁で返した。

するとロノの瞳が怪しく光る。


「まさか関西の人でっか!?」

「爺ちゃんが大阪やねん。俺、海外やし。」

「まじで!大阪の何処でっか?」


と意気投合。見た目はアレだが気は合いそうだ。

次来る時の土産を考えながら話しつつ出口まで送ってもらった。

また来るよ~とグラニに飛び乗り手を振って別れる。

多分俺の予想は当たってると思う。緊急会議だな。

そう思いながらグラニをはしらせ急ぎ帰宅した。

もちろんカツとネロルはバイクで帰らせたが。

カツは虎の子の銃を土産に出されたのがショックらしく落ち込んでいた。


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