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死後世界触手譚  作者: 青風
町作り
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第23話     黒曜石 と 蜘蛛の糸

掘る!掘る!掘る!

魔力が切れてローパーに戻り休憩、変身してさらに掘る!

ドワーフ達は俺が助ける前に少しは掘っていたみたいだが今は一緒になって掘っている。

掘る!掘る!掘る!

ローパーになった俺を見て気絶するニルル。

起きていたらうるさいのでそのままにしてにさらに掘る!


「あ~疲れた。どんなもんだ?」

「結構取れてますよー」


そう言って掘った鉄鉱石を袋に詰める。

袋に詰めた鉄鉱石はネロルとシラタマが外に持って出る。

後で山分けにするという約束だ。


「さすが力自慢のドワーフだな。」

「そうだろ?ヘヘっ」


っと汗を拭うカツ

俺への警戒心は解けているようだ。

掘りながら色々話をしたら信用してくれたみたいだ。


「今度、そっちの腕の良い職人を紹介してくれよ。こっちに移り住んでくれるのがいいけど、そこまで我侭言わんから。」

「おう!いいぜ!ただ、モンスターが居るって言ったら皆行きたがらないかもしれないけどな。」

「そこは要交渉だな。」


休憩を終えまた掘ろうとしたらルーから念話が届く


(センさん・・・奥に変わった鉱石あった。)


洞窟内は全てが影なので自由に動けるらしい。

影の中を移動できると言う事で奥の方まで危険が無いか見に行ってもらっていた。


(マジカ、ドワーフ達に言うのもなぁ・・・とりあえず見に行くわ。)


欲を出して良い物なら取って置きたいと思う俺。


「ちょっと、休憩がてら奥に魔物が居ないか見てくるわ。」


汚い大人のやり口です。


「判った。こっちは任せておけよ!」

(まっすぐな言葉が痛いな・・・良い物なら分けよう。)


そう思いつつルーに案内を頼み奥へと向う

あそこを右で次が左と・・・マッピングを見ながら進む。

30分位進むと着いた。どこまで奥を見に行ってたんだ・・・


「これって・・・まさかなぁ・・・」

「良い物でしたか?」

「良くやった!すぐに戻って皆で取りに来よう。」


急ぎ戻って皆を呼ぶ。特にドワーフたちは喜ぶだろう。

カツはその場所に到着するなり。興奮する


「こ、これって!」


俺がツルハシで思いっきり叩くとパキィィィンと良い音を立てて割れる。

割れた欠片を拾い上げ確信を持ってカツに言う。


「あぁ、黒曜石だ。」

「すげーーーー!こんな黒曜石がビッシリある坑道見たこと無いよ!」

「俺もここまで巨大な物は見た事ないな。」


レンジャー時代ナイフマニアの仲間が見せてくれた黒曜石のナイフあれを見ていなかったら判らなかったかもしれない。


「良い物なんですか?」


コウが尋ねる。


「うむ、これは黒曜石と言って良い物だよ。

 ガラスっぽいけど磨けばかなりの切れ味になり医療現場のメスもこれを使っている国があったりするくらいだ。

 メスの先端部分位の大きさなら結構見つかるらしいんだが、これだけたくさんは見た事ないよ。」


とナイフマニアから聞きかじった話を混ぜて話す。ありがとうロレンス。

俺は念話でシラタマに外にある袋を全部持ってくるように言って切り出しに掛かる。

強度は結構あるが大きいものを持って帰りたいので慎重に計算する。計算するのはアイだけど。


(黒曜石の剣とか憧れるな。欲しいなぁ~頼んだよアイさん!)

『YES:マスター』


と言った後俺にも聞こえるようにアイが続ける


『コウ、左前方2時の少し欠けている部分判りますか?あそこ3割の力でシャープネスウェーブを打ち込んでください。』

(はい。)

「頼んだよ。コウ!」

「任せてください。」


カツはアイの言葉が聞こえてないので判ってなかった。


「ハアァ!」


という気合と共に打ち込むとパキパキと良い音を出しながらひび割れる


『次に、こちらに同じく打ち込んでください。』


そういうと俺にもわかるようにアイが配慮してくれたのか

見えてる部分に赤丸がついた。


「いきます!」


そう言って打ち込む。

結局6発ほど入れると亀裂が繋がりツルハシで掻き出すと大きな長方形の黒曜石を切り出せた。

カツは「すげぇ・・・」と言っていたが俺もそう思う。アイのおかげだからね。

それを5つほど切り出しカツとネルロに運び出してもらった。ついでにニルルも。

俺たちも握り拳大の黒曜石を袋に詰めれるだけ詰めて一旦外へ出る。

全員でハイタッチをする。


「うおーーーすごいの取れたぁ!」

「だよね!これは大人達もビックリするだろうね!」


光が当たると黒紫に怪しく光る黒曜石を見ながらカツとネロルが興奮する。

半分と言う事だが5枚だからどうしようかと悩んでいたら1枚だけでいいといわれた。


「良いのか?」

「うん、あんちゃん達が居なかったらこんなすごいの見つけられなかったし!これ1つでも相当すごいよ!」

「そうだよ!あんちゃん達が全部持って行ってもいいくらいなのに!」

「そうか、じゃぁお言葉に甘えるとしよう。」


黙って独り占めしようと思ってしまっていた俺の心にカツとネロルの言葉が深々と刺さる。正直すまなかった!

ニルルが起きて黒曜石に目を輝かせつつ「私も糸がほしい!」と手を引かれてまた洞窟内へ・・・

糸のある場所は結構近かった。

最初の曲がり角を採掘場所と反対方向に曲がり進んでいく。

トータル距離でいうと採掘場の半分位だろうか?

だがそこは蜘蛛の巣だった。

さっきの蜘蛛ならもう居ないから取り放題だと思ったらそんな甘くは無かった。


「私糸集めておくから、後は頼んだわよ!」


戦いは俺に任すそう言う事らしい。

まぁやるけどさ。

甘いなぁ俺。と蜘蛛の前に立つ。

さっきより少し小さめの蜘蛛が前2本の足を上げ俺を威嚇する。

その口、食べる時邪魔なんだけどな。

素揚げにした蜘蛛を思い出しそうになり頭を振りかぶって戦いに集中する。

蜘蛛が地を蹴り飛びかかってくる。


(変身解除!)


消えたように小さくなり蜘蛛の体の下に潜り込む。

俺そのまま両手の触手で蜘蛛の体を締め上げる。

蜘蛛というのは口が胴体にくっついているので胴体を持たれると抵抗できなくなる。

糸疣しゅうから糸を撒き散らし足をバタつかせて抵抗するが無駄である。

そのまま俺は胴体を割るように口を開きそのまま食べ始める。

最初はジタバタと暴れていたが高速溶解によって溶かされる蜘蛛はすぐに抵抗をやめる。

自分より大きいが折りたたむように口に入れていく。


『解析が完了しました。』


上位スキルになっているからだろうか流石に早い。


『触手の1つを進化させ糸疣を形成しました。変身スキルですが上半身を人型下半身を蜘蛛にする事ができますがしますか?』

(絶対やりません。)

『8本足の方が安定・・・』

(やらん!)


アイが言い切る前に答える。

何上半身とか下半身とか奇妙な生き物すぎるやろ!


『・・・YES:マスター』


人間味増えてるよね確実に。このふてくされ具合とか。

周りを良く見ると卵っぽいものがいっぱいある。

この中から次のここの主が誕生するんだろう。


「終わったぞ?ニルル、お前は・・・」


振り向くと糸に絡まり涙目で壁にへばりつくニルル。

さっき糸を出して暴れた時直撃したらしい。

糸を破ってやると


「もっとちゃんと倒しなさいよね!」


と怒られた。俺が悪いのだろうか?

それから二人で糸を紡ぎかなり大きい糸玉を持ち帰る。

この糸は乾くと引っ付かないみたいでかなり丈夫なのに軽い。

ニコニコしながら前を歩くニルル。満足いく量が取れたようだ。

洞窟から出る前にニルルが後ろを歩く俺のほうを向き


「ありがとね。これでも感謝してるんだから!」


と照れながら言ったので


「別にいいよ。」


と頭をポフポフと叩いた。

戻ると黒曜石に頬ずりしていたカツが満面の笑みで


「おかえりー」


と言った。

この糸を取りに行っていた1時間ちょっとの間ずっとああやって頬ずりしていたのだろうか?

言って良かったと改めて思った。


「じゃぁその内ドワーフの村に行く事になるからその時はヨロシクな。」

「ああ!絶対最高の職人を紹介してやるぜ!」


そう言って俺たちは別れた。

またすぐに会う事になるとは知らずに。

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