第22話 新スキル と ドワーフ
洞窟内は真っ暗だが魔力による感知なので俺には関係ない。
コウもそうだし、シラタマに至ってはスキルで暗闇探索がある。と思ったら・・・
「暗くて見えないニャ・・・」
使ってなかった。
とりあえず。アイに使うように言って見えるようになった後良い笑顔で怒っておいた。
(ツルハシ装備ってなんかのゲームであったよな・・・)そう思いながら進む。
鉄鉱石の場所を聞いてあるのでそこへ向う。
道中はモンスターらしいモンスターは出なかった。
コウモリやら少し大きめの虫やらは出たけど。
「そろそろ言われた場所だ。」
俺はツルハシを用意しシラタマとコウに袋を用意させた時
『前方500m地点に生体反応、別の生体反応と戦っているようです。』
(よし、みんな音を出来るだけ立てるなよ?)
慎重に進む、何か悲鳴のような声と怒声、それに混じって奇声も聞こえる。
だんだん見えてきた。
最初それを見た時は子供?と思ったが立派な髭を持っていたのですぐに判った。ドワーフだ。
袋を抱えたのと倒れて動いていないのと怒声を飛ばしながら戦っているドワーフだった。
見た目子供が襲われているようにしか見えなかったので助けたくなる衝動に駆られる。
(なるようになるか・・・コウ達はここで見ておけ。)
(はい)
念話でそう飛ばし、歩いて出て行く。
ドワーフ達はまだこちらに気づいていない。
近づくと声がはっきり聞こえてきた。
大きな斧を振るっているドワーフが叫ぶ。
「ニルルは生きてるか!?」
袋を持ったドワーフが叫ぶ。
「判らない!でも噛まれてるからどっちにしても毒が・・・」
なるほど襲われたのか。
相手は大きな蜘蛛。戦地で食わされまくって嫌いなんだけどなぁ・・・
俺は近づいていく。
袋を持ったドワーフが俺に気づき唖然としている。
そのまま斧を持ったドワーフの横を
「下がっていろ。」
と言って通り過ぎる。
蜘蛛は俺を見るなり俺に飛び掛る。
全身を光らせ大放電を使う。
蜘蛛ははじけ飛ぶように上に逃れる。厄介だな。
折角だし新しいスキル使ってみるか。
大放電に志向性を持たせ槍投げのように投げる。
蜘蛛がそれを察知し下に逃げるようにはじける。
投げると同時に
「ふんっ!」
と地面を殴るように地裂波を放つ。
地面が割れて着地する場所が無くなり割れ目に飲まれる。
(あ、こんな風になるんだ・・・しくったなぁ・・・)
割れ目が閉じ何も居なかったかのように静かになる。
(あ~食って解析しておきたかったなぁ・・・)
そう思いながらも振り向き戦っていたドワーフの頭に手を置く。
「良く持ちこたえたな。」
唖然とした表情が崩れ
「カッケ~~!!今の何スカ!?」
そう聞いてくる。
あれ?思った反応と違うぞ?
「カッちゃん、その人、ヒトじゃないよ・・・」
「え・・・?」
「うむ、モンスターだよ?」
嘘言っても仕方ないし正直に話す。
「えーーーーー!?お、おれらを食う気かモンスターめ!」
「いあ?あんま美味そうじゃないし食うのは遠慮したいな。」
そう言って、倒れてるドワーフの所に歩く。
袋を持ったドワーフが前に立ちふさがるが
「大丈夫だ。」
そう言って笑いかけ肩に手を置き通り過ぎる。
生きてるかどうか確かめる為に胸に手を置く。
柔らかく少し膨らんでいた。
(あ、やっちまった・・・)
とりあえず、心臓は動いていたので額に手を置き治癒をかける。
「う、う~ん・・・」
まだ気がついてはいないが、そこまで危ない状況では無さそうだ。
ドワーフ達も少し安心したようだが俺を警戒しているようだ。
話を聞きたいが、その前に・・・
「コウ、もう出てきていいぞ。」
そう言って、コウとしらたまが出てくる。
「エルフ・・・だと!!」
「それにネコ族っぽいね」
戦ってたドワーフと袋を持ったドワーフが言う。
「さて、俺はセンってんだ。お前達は何て呼べばいい?」
二人のドワーフが顔を見合わせる。
「おれはカツだ。」
戦ってたドワーフが言う。
「おれはネルロだ。」
袋を持ったドワーフが言う。
「そうか、カツとネルロお前達はなんでこんな所に居たんだ?」
そう言ってニルルと呼ばれた子を抱き上げる。
鉱石の採掘場所までもう少しだったので連れて行くことにした。
「「あ!」」
二人は一瞬心配そうにしたがすぐに諦める。
「鉱石を・・・取りに来たんだよ・・・」
そうカツが拗ねた様に言った。
「ドワーフの外見じゃ判り難いが、お前らまだ子供じゃないのか?」
アイでニルルを解析した所まだ若かった。
「そ、そうだよ!だから大人達は俺達に仕事をさせてくれないんだ!だから自分達で鉱石を取りに来たんだよ!」
「なるほどな。でも、女の子まで連れてくる必要は無いんじゃないのか?」
「ニルルは織物で同じ事情でその糸を取りに来たんだよ。」
「それでも子供達だけで来るって危険じゃニャいか?」
シラタマが口を挟む。
「俺達だって立派に仕事はこなせるよ!」
「そうだよ、なのに大人達は俺等には「仕事は任せられん!」って言うんだもん。」
カツとネロルは憤る。
(背伸びをしたい年頃って奴なのかもねぇ・・・)
後ろでモゾモゾと動き
「ん・・・おや・・・じ?」
とニルルが起きた。
「親父さんでは無いな。」
「え?誰よ!はーなーせー!」
馬鹿正直に答えたら暴れだした。
しょうがないので下ろす。
「で?あんたたち誰よ?」
腕を組んでふんぞり返るちびっ子1名
「センだが?誰かが気を失ってたので助けてやったんだよ。」
そういうと急にしおらしくなった。
「そ、そう・・・ありがと・・・」
「まぁ、細かい話は後でな。」
採掘場が見えていたのでそう言って歩き始めた。




