第18話 モンスターの仲間 と モンスターを狩る神
「ここ・・・は?」
クロは30分ほどで目を覚ました。
所々軽く火傷してるが軽傷だ。
かなり手加減したしな。
「起きたか?」
「やはり俺は負けたのか」
負けると判ってたのにやったのか。律儀な事だ。
嫌いじゃないけど。
「んじゃ、行こうか。」
「いきなり命令か?何をさせるつもりだ?」
「ん?命令?ま、なんでもいいや。とりあえず付いて来い」
そう言って目覚めた直後連れ出した。
連れてきたのは湖である。俺はもちろんコウに抱かれて。
「ここで何をするつもりだ?」
「え?もちろんギランを取るんだが?」
そう言ってくる途中拾った苦い実を湖に放り込む。もちろん10個程度だ。
1匹捕まえられればいいしな。
「は?何故ギランなんだ?」
「え?ギラン、取る、一緒、食う、OK?」
「なんで片言なんですか・・・」
コウに突っ込まれたが気にしない。
「まぁ、気分的なものだよ。とりあえず取るぞ!俺が倒すから引き上げろ」
そう言ってバシャバシャ言ってる水面を見る。
大きさ的にちょうどいいのに狙いを定めギランに当たるように飛び込む。
当たった瞬間少し帯電をして仕留める。
他のギランにも少し効果があったみたいだがすぐに回復するだろう。
痺れたギランを触手で巻き
「OK、引き上げろ~」
そう言ってもう一方の触手をクロの手元に伸ばす。
2m位の小物とはいえ引き上げられる時千切れるかと思ったが大丈夫だった。
コウは俺の意図を汲み取ってくれていたのか薪を集めてくれていた。
ギランを適度な大きさにさばき焚き木で焼く。
「ほれ、食え」
焼けたギランを差し出すと
「一体何がしたいんだ?」
と言いつつも受け取って食べ始めた。
「これで俺とお前は仲間だ。もう俺はお前を裏切らん。だから安心して頼れ。」
そう言って俺もギランを食出だしたがクロはその言葉を聞いて唖然とする。
「そんな事の為にここまで連れてきたのか・・・」
「そんな事じゃない。大事な事だ。一緒の飯を食うってのは特別な事なんだぞ?」
「この程度の事がどれほどだというのだ?」
「おま!自分が野良になった時他の見ず知らずの猫に自分の餌与えたか?一緒の飯を食うって事はそいつと一緒に生きる決意をするって事だ。飯は大事だからな」
「・・・そうだったのか。」
「そうそう、だから一緒に捕って一緒に食う飯は仲間の証なんだ。俺はそう考えてる」
そう言ってから食べるクロは少し俺への敵意が和らいだ気がした。
クロが食べ終わりコウも食べ終わり俺も骨まで残さず食い終わる。
「んじゃ、戻ろうか」
「ああ。」
「じゃぁ、コウさんお願いします!」
そう言ってコウに飛び乗る。
「しょうがないですねー」なんて言いながらも俺を抱き上げ歩き出す。
帰り道クロにこの世界のまだわかってない事ついて色々聞いてみた。
「クロはこの世界結構長いのか?」
「そうだな・・・150年ほどになるか・・・」
「ほほぅ、それじゃぁこの世界の事には結構詳しい?」
「そこまで出歩くわけではないから外がどうなってるとかは判らんが?」
「あぁ、そうじゃなくこの世界の事について教えて欲しい。一応ムズからも聞いたがもう少し突っ込んだ話をしたい」
「そう言う事か・・・俺も受け売りで良いなら」
「うむ、それでいいよ」
「とりあえず気になってるのは、この世界で死ぬとどうなるの?」
「モンスターとそれ以外に分かれるが普通の人種は転生すると言われている」
「モンスターは?」
「モンスターは罪が重ければ重いほど同じこちら側で弱い存在になって生まれ変わるらしい」
まじで?俺の姿もやり直せる?
「死んでもここで生まれ変わるのか?」
「そうだ。殺したものが多ければ多いほど殺される側を味わえと言う事なのかもしれないな」
「ふむ」
て事は、そのまま転生しちゃう事もあるのか。お試しで死ぬなんて事はできそうにないな。
しかし「殺される側」か・・・
「この世界のモンスターってのは弱い存在なのか?」
「強い者も居る。しかし、数が違いすぎるからな。モンスター1匹に対して同じ強さの奴が10人で挑めば負けはしない。ただ・・・」
「ただ?モンスターの上の存在も居る」
「ほほぅ?」
「そいつらは強さの次元が違う。数が関係ないほどに。」
「そんな奴らが居るのか・・・」
「そいつらは人間共に神話の悪魔や神々の名前をつけられている」
聞いただけでもやばそうだな・・・
「そいつらは見たら判るのか?」
「ああ、存在感からして違う」
「見た事ある口ぶりだな?」
「ある。あれは別次元の存在だ。一目見ただけで勝てないと判った」
「ふむ。そいつの特徴とか名前とかわかってるの?」
「俺が見たのはケツァルコトルという6枚の翼を持ち頭に生えた羽は燃えていて全身も燃えるような赤の大蛇だ」
あ~メキシコの方の神様だっけ?
そいつは今の俺らじゃ無理だな。
「よく生きてたな?」
「奴らはモンスターを狩る者といわれていて、普通の人種には見向きもしない。興味が無いらしいのでこっちから手を出さない限りやられる事は無い。」
「なるほどな・・・」
罪人を狩るための処刑人って所か。
「せいぜいお前も気をつけることだ」
「心配してくれてるのか?」
「馬鹿な!そんな訳あるまい」
ツンデレだなぁ~と思いニヤニヤする。
そうしている間に村に着いた。




