第98話 進化 と 大台?
「事情はこのチビとトムに言ってくれ。」
アメーリアを交渉担当のチビとトムに引渡し家に戻った。
コウにお茶を入れて貰い一服する。
「で、ヘカテーは何て?」
「え?先ほども言いましたが何も言ってませんよ?」
「コウの顔見りゃ判るよ。」
「・・・顔に出てましたか?」
「そんな葬式の時みたいな顔してりゃな。
それで?」
「真なる魔王に気をつけろ、あれは災厄しか生まないから殺さなければいけない。と言ってました。」
「ふむ、俺が真なる魔王になると思ったのか。」
「はい・・・」
「他の魔王に狩られるかもしれんぞ?」
「それはありえないです、センさんが誰かにやられるとか・・・」
「まぁ、自分が死ぬなんて余り考えたくは無いがな。
だが、今考えても仕方ない、コウも余り気にするな。」
「はい。」
ヘカテーを取り込んだ事により、その意味する所を俺は理解してしまっていた。
同時にそれを実行しようともしていた。
話を終わらす為に別の話題を口にする。
「それよりも、ヘカテーを取り込んだからまた進化するかもしれないぞ?」
その言葉にハッとするコウ。
「大丈夫、今度こそ大丈夫・・・」
ぶつぶつと呟いているそれは丸聞こえなのだが・・・
「あ~コウさん?」
「はいっ!?大丈夫ですよ、大きくなっても良いように新しい服も出来上がってますから!」
「服?」
ハッとして口に手を当てるコウ。
(まさか服まで作っていたとは・・・けど、そこは俺にはどうしようもないんだよ・・・。)
もしダメだった時八つ当たりが来ないようにと願うばかりである。
何故俺に回りには地雷が多いのだろうか?と本気で悩む。
と、そこに響く天之声。
『解析完了しました。』
(で、皆は進化出来そうか?)
『種族的意味合いでしたら出来る者と出来ない者が居ます。』
(いあ、そうじゃなく、コウが進化するのかと胸が大きくなるのかと言う事だ。)
『身体的な成長は予測しか出来ませんが?』
(・・・・予測は?)
『マスターは避難した方がいいですね。』
(・・・マジカ・・・)
どうやら地雷原に足を踏み入れたようだ。
「コウさんや?」
「どうしたんですか、いきなり」
緊張からか丁寧に話してしまう。
「解析が終わったみたいですよ?」
「ちょっと待ってくださいね!」
コウが慌てて走る。
少しして風呂場の方から「いいですよー」と聞こえてくる。
どうやら風呂場で測るようだ。
ちょっと可愛いな。などと思いつつ、念話で皆にも伝える。
そして、進化を開始した。
俺の体が発光し始める。
俺はどうやら進化するようだ。
体が変化していくのが判る。
触手が俺の体に巻きついてゆく。
何故か体が小さくなっているような気がする。
その割りに視点は同じままなのが不思議だ。
少し上下に引っ張られる感覚もある。
暫くすると発光が収まった。
どうやら進化し終わったようだ。
鏡が無いのが残念だ、ムズでも呼んでどんなのか見てもらおうか・・・
そこへ置くから駆け足で走ってくる音が聞こえた。
(しまったー!逃げ遅れた!仕方ないここは平静を装って・・・。)
そう思いながらお茶を飲んで落ち着こうとする。
その足音の主が囲炉裏の間に飛び込んでくる。
「ブッー!おま・・・」
その姿を見て噴き出してしまう。
「センさん!やりましたよ!」
上半身に何もつけずに飛び込んできたコウが嬉しそうに報告する。
いや俺も嬉しいけどね?下半身があるならドンと来いなんだが・・・
「・・・・コウそれよりもな?なんか着ろ。」
「え?・・・キャー!」
魔法の弓が飛んでくる。
「アブね!ちょ!死ぬ!やめて!」
コウは魔法を乱射した後、胸を押さえて風呂場へ走って行った。
俺は避け切った事の達成感でその場にへたり込む。
その時初めて下にも触手がある事に気づいた。
そう言えばどうやってお茶を飲んだんだ?
疑問に思って触手を動かしていく。
大半が下にあるんだが、2本ずつ両サイドから出ていた。
「なんだこれ・・・何の形なのかさっぱりわからん。」
そこへ服を着たコウが申し訳無さそうに入ってくる。
「すみません・・・」
「いや、俺の方がスマンな。」
「嬉しすぎて周りが見えてませんでした。」
そういうコウの胸を見てみる。
・・・あんま変わってないよな?
俺が見る限り余り変化は無かった。
だがそこで「変わってなくね?」などと地雷を踏むような事は言わない。
「ま・・・まぁよかったじゃないか。」
「はいっ♪」
(アイ、コウは何で喜んでいるんだ?言わんから教えろ。)
『YES:マスター、コウは80cmになった事に喜びを覚えていて、カップ数も1つ上がったようです。』
(なるほど・・・)
シラタマ達を毎日見てるからか変化がいまいち判らない。
今までと80cmの違いも判らんがな。
多分コウの中では相当違うのだろう。
「それでだ、コウ」
「はい?」
「俺ってどうなってるんだ?」
「え?・・・えーっと・・・凄いなんというか違いますよ?」
「それだと判らんのだが・・・」
「前よりかなり大きくなってるんですが、頭が蛇が絡まったような感じで・・・カップに入ったソフトクリームみたいになってますよ。
それでカップの下から足が生えてる感じです。
絡まってる間から目が光ってる感じですね。」
(うん、全然判らん。そのうちモモに絵を書いてもらうか。)
「大きさで言うとどの位だ?」
「前の3倍位じゃないでしょうか?」
「かなりデカイな・・・」
進化に統一性が無いな・・・次が予想できない。
(アイ、見た目が進化したのは誰なんだ?)
『マスター、コウ、グラニ、ローリですね。』
(魔王は判るんだが、ネコ族やドワーフも進化なしなのか?)
『能力的に進化していますが、見た目は同じです。』
(カンストしたのかな?)
『いえ、ネコ族は次で最後です、ドワーフはネロルのみあと2回あります。』
(俺やコウは?)
『マスターとコウはあと1回ずつで種族としては最後になります。』
(そうか、それじゃスキルは何が増えたんだ?)
『一覧を教示します。』
セン
種族:アンデッド・ファントムローパー
スキル:無慈悲なる安息
魔法 :ニュルンベルクの処女が雷鋼の処女、天之慈悲
特性 :精神体攻撃耐性
コウ
種族 :ゴッドマザーエルフ
スキル:ミーティア・レイン、神族化
魔法 :ゴッズ・ソング(神族化時)
特性 :エルフを統べる者
グラニ
種族 :エイドロン・スレイプニール
スキル:朱雀薙、青龍突、白虎戟、玄武衝
特性 :幻獣王
ローリ
種族 :ミストラル・ハルピュイア
スキル:アイスストーム、アブソリュートゼロ
特性 :保護対象
ムズ
スキル:天脚(極)、レインボーブレスが天之息吹
特性 :獣王が獣神、カリスマ
シラタマ
スキル:天脚(中)、私は悪くない!、そーっと・そーーっと、ガジガジ
ブッチー
スキル:疾脚(中)確率変動
ルー
スキル:疾風(極)、闇への誘い
カツ
スキル:柔軟発想、原理解明
ネロル
スキル:電化、
特性 :軍神
ニルル
スキル:柔軟発想、原理解明




