葵1
遅くなりました!週1~2回ペース更新を、目指します!
まだまだ寒さが続く2月の深夜。
月がきれいに輝く。
星もこたえるように、瞬く。
一人暮らしには、少し広めの一室で、男女は語らう。
夜更けなので、愛の語らい・・・?!
女性は、26歳。つばきより10歳下の三女。
名前を、あおい。美人姉妹と評されるだけあって、爽やか美人だ。
さらさら黒髪ショートボブ。
明るく元気で、健康美人とも、言われている。
恋愛が苦手な四姉妹の中で、一番器用な子だと思われている。
目の前にいる、男性との関係も、四年を過ぎている。
年齢的にも、結婚が近いのでは?!と思われている一番優秀な子である。
しかし、それは、表面的な評価である。
蓋をあけると、四姉妹の中で、一番不器用で、一番奥手である。
四年も交際している彼がいるのに、不器用で奥手だというのには、理由がある。
それは・・・。
「あおい、次、何飲みたい?」
あおいの目の前にいる男性が、あおいに、お酒のおかわりを聞く。
女性の様にきれいな顔立ちをした美男子。
あおいと同い年で、同じ会社の同期。
二人とも営業職で、成績を、1、2を争うライバルでもある。
名前を、柿花直人と、言う。
「うーん。マッコリかな。」
あおいは、返事をする。
柿花直人は、冷蔵庫に向かう。
その後ろ姿を見ながら、あおいは、考え事をする。
三ヶ月くらい前から、柿花直人に、伝えようとしていることがある。
それを言葉にしようとはするのだが、いざ、その時になると言えないのある。
こういう優柔不断なことは、あおいの恋愛の中では、いつもだ。
普段の人生は、サッパリしているが、恋愛だけは、ウジウジなのだ。
そして、姉妹の中で、誰よりも顔にでてしまうのがあおいである。
「どないした?調子が悪い?」
自分の殻に閉じこもってしまったあおいに、柿花直人が、声をかける。
「ううん。ちょっと考え事。あ、ありがとう。」
あおいは、柿花直人から、グラスを受け取り、マッコリをついでもらう。
こっそり、彼を見ると、少し真剣な瞳をしながら、マッコリを注いでいる。
整った顔立ちは、いつ見ても、かっこいい。吸い込まれるほどに。
私の彼氏・・・。そう、彼氏だけど、そろそろ終わりにしないとな・・・。
あおいは、心の中でつぶやき、ぼうっとして、柿花直人を、見つめていた。
いつのまにか、至近距離で、覗き込まれて、勢いよくのけぞる。
「こういうの苦手だって言ったよね・・・。」
あおいは、そっぽを向きながら、赤くなった頬を隠しながら、マッコリに、口をつけた。
柿花直人は、あおいの隣に座る。
一瞥したあと、ため息をつく。
「そろそろ、慣れてもええ思うけど?・・・ま、それも、かわいいけどな。」
か・・・。かわいい?!
直人は、最近、こうやって女性あつかいしてくる。
まわりに人が居るときはわかるが、二人っきりの時は、こういう恋人ごっこはしなくていいのに・・・。
だから・・・。
私は、勘違いしてしまう。
直人が、本物の恋人だって!
最近、自然と彼と言ってしまうし、手をつなぐのも自然になってきてるし・・・。
流されていると言うか・・・。
本物と偽物の境界線が分からない・・・。
このままいくと・・・。
よくわからないけど、このままではいけないと思うの!
だから・・・。
終わりにしなくては・・・。
そう、あおいと柿花直人は、ある理由で、偽カップルを演じているのだ。
あおいは、意を決して、柿花直人に、向き直る。
「な、直人、私たち・・・。」
あおいは、柿花直人の表情を見て、言葉を飲んだ。
さらっと言った『かわいい』は、柿花直人にも、勇気がいるものだったのだろう。
照れた顔は、艶やかさも帯びていて、あおいは、ときめきを覚えた。
本当に、無駄に、かっこいい!
結局、別れ話は切り出せず、いつもと同じ、始発で、あおいは、帰ったのである。
三女、あおい。
四年も交際している彼は、まさかの偽彼。
彼女も、恋は、不器用である。
しかも、一番の不器用かもしれない。
恋愛下手の称号を贈ろう。
読んで下さってありがとうございます!嬉しいです^-^




