表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美しい花には秘密がある  作者: 美月すず
第一章 長女 つばき編
12/38

椿11

青西優人あおにしゆうとの日課が増えた。

それは、スマホを見る回数が増えたことだ。

そして、必ず、待っている相手からの連絡はなく、何とも言えなく落ち込むという日課が追加されたのだ。

まあ、嬉しくない日課である。


時間が経つにつれ、悪い方向にしか想いが巡らない。

自分の押しが足りなかったと、深く後悔もした。


せめて、キスの帰り、あのキスを、酔うた勢いちゃうくて、本気や言うとくべきだたっと・・・。


自分の噂は、知っている。

そして、つばきも、その噂を信じていることも、青西優人あおにしゆうとは、理解していた。

だから、少しずつ、自分を知ってもらって、噂とは違う自分を知ってもらえたらと思っていた。

が、しかし、青西優人あおにしゆうとも、不器用な男性であった。

想いとは裏腹うらはらに、噂通り、チャラい行動をとってしまった。

真面目な男性だったら、遊びだと思われないが、青西優人あおにしゆうとである。

病院内で、噂を信じてない人はいないはずだ。

訂正したこともない。

そのうち消えると思って、放置したら、噂は、真実味があると思われてしまったのだ。

見た目も、会話も、どことなくチャラさが漂う青西優人あおにしゆうと

自分自身のことを、意外にも理解してなかったのである。


その噂を信じて、久しぶりに、告白された。


青西あおにし先生、私と、今晩、過ごしてください。」

看護士の神崎だ。

彼女に、無理矢理、屋上に連れ込まれ、今に、至る。

20歳前半だったろうか?

見た目は、派手で、キレイ系。青西優人あおにしゆうとの、好みのタイプだ。

最近、入ってきたばかりなのに、すでに、噂を知っているようだ。

いつものように適当に、断ろうと思った。

優しく、丁寧に・・・。

真面目な男性と、青西優人あおにしゆうとの優しく丁寧な断り方は、同じではない。

だから、噂通りの男性だと評されるのだ。

本人は、気づいてないが・・・。


神崎かんざきさん。今晩って・・・。一回でいいの?」

「はい。青西あおにし先生が、望んでくれるなら、もっとでもいいいです!」

はあ。本気なのか?と、青西優人あおにしゆうとは思い、聞く。

「へえ。オレのこと好きなの?それとも・・・遊びたいの?」

「両方です!私じゃダメですか?」

神崎が、青西優人あおにしゆうとの腕をつかみ、うるっとした瞳で、みつめる。

これが、つばきやったら、ええのにな・・・と、青西優人あおにしゆうと思い、優しく断ろうとした。

「そんなことないよ。嬉しいよ。神崎さんみたいな、キレイな女性からの誘いは、断れ・・・。」


バタンッ!!!!


大きな音がした。

青西優人あおにしゆうとは、見た!

つばきが、出て行くところを!

その顔に、涙が流れていたことも、しっかり見た!


神崎さんは、驚いて振り返る。

「やだ?誰かいたの?」と、つぶやいた。

「どうだろうね?オレも、見てなかったけど・・・。」

「じゃあ。着替えてきますので、裏の出口で、待ち合わせましょうか?」

神崎は、了承されたととったようだ。

青西優人あおにしゆうとは、彼女に掴まれていた手を外しながら、言う。

「ごめんね。先約があるんだ。」

優しい声ではあったが、どことなく拒絶感を漂わせる言い方だった。

神崎は、空気の読める女性だ。

しかし、誘いを断られるとは思っていなかった。

どうしようかと、何か言わなくてはと、迷っていた。

青西優人あおにしゆうとは、つばきのあとを追いたかった。

神崎の次の言葉を待たず、「ありがとう。嬉しかったよ。」と、笑顔を向けて、足早に去る。

神崎は、その笑顔に、ときめきを覚えた。

フラれたのだが、再チャレンジしようと密かに思ったのである。

彼氏もちではあるが、ハイスペックな彼氏を求める彼女は、決して諦めないのである。



◇◇◇◇◇◇



運が悪い。

と、言うのは、このことだと青西優人あいにしゆうとは、思った。

つばきを、探したが、見つからず、仕事に戻ったかもと思い、居場所を看護士にきくと、妊婦が急変して、処置中だという。

遅くなる可能性は分かったが、待つことにした。

彼女の処置が終わったと、連絡が入り、密かに、彼女が通るであろう廊下に向かった。

万一に備えて、青西優人あおにしゆうとは、使っていない病室に、入った。

つばきを、普通に呼びとめても、逃げてしまうかもしれない。

夜とは言え、看護士や患者が通るかもしれない。

ゆっくり確実に、会話がしたかった。

強引ではあるが、これが一番だと思った。

ためらわず、青西優人あおにしゆうとは、想い人の腕を掴んだのであった。



時は、戻る。


「付き合わんでええで。かわりに、うちと結婚してくれ。」

青西優人あおにしゆうとは、決死の覚悟で、つばきに、プロポーズした。

彼女の噂は、数年前からある。

この前飲みに行った時、結婚と子供を産むことを望んでいることを言っていた。

それなのに、長く付き合っているが、結婚という選択肢が、つばきたちには、ないのではないかと思った。

だから、大物に勝つ方法は、大物が与えれない、彼女の欲しいものをあげることだと思った。

青西優人あおにしゆうとが、大物に勝つには、結婚と子供を作ることをつばきに提示すれば、勝てるのではと思った。

強引ではあるが、それくらいしないと彼女を得られないと、強く思ったからだ。





読んで下さって、ありがとうございます!まだまだ続きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ