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序章

「これを」

 そう言って差し出された懐刀(ジャパニーズナイフ)は、薄い布に覆われていながらも妖しい光を纏っていた。私は惹きつけられるように、それに手を伸ばした――。




 彼女のいるそこは、あなたのいる世界(まち)から、ほんの薄い膜一枚を隔てただけの世界。それでもあなたがいる世界とは全く違う様相をしているだろう。

 なぜなら、そこは科学が進んでいないから。

 あなたの世界にいる、数多くの優秀な科学者たちがここにはいない。ここに居るのは商人と農民と職人、それから戦士と、支配者だけ。研究者も学生もいない、だから科学は発達しない、そんな世界。

 それでもやはり、あなたのいる世界と同じ自然の摂理の中で生きている。昔々、神が定めたというその摂理を、彼女たちは越えられず、あなたたちは越えようとしている。

 そんな遅れた世界でも、あなたがもしそう言った力を持っているのなら、手を伸ばせば届いてしまう距離に、彼女たちの世界はある。

 彼女たちの、摂理への必死の逆らいを、あなたに伝えようと思う。

 言葉だけで、記録手段をほとんど持たない彼女たちが生きた証を、残したいと思うから。


初めての投稿です。

大体は決まっているのですが、まだいまいちちゃんと構想を練ってないので、

どこへ向かうかわかりません(笑)

これから少しずつ頑張っていきますので、気長にお付き合いください!

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