【第34話エンカウント/アルフィード編:第二の先進国、レオパルテの祭り】《34-1餞別(せんべつ)代りの占い》
二回目のエンカウント編です。好きな主人公を選んでください。
第34話にいたっては重複部分無しですが、一応同時に闘技場内にはいるので、エンカウント編に含めました。
レオパルテに来て、駐在所やハンターズ・ギルド、監視員の詰め所や丘陵の政兵の署 に、俺達の手配書がないのを確かめると、変装を解いた。
それから首都で、リュネの入る孤児院が決まった。
トリフィラートからの保護の承諾が取れた場合、迎えの人が捜しやすいか。
そして最近、レオパルテで連続殺人事件が起こっていたというのもあり、セキュリティがしっかりしていそう、という基準で、なるべく大きな施設を選んだのだ。
何より年配の院長夫婦や職員達が、優しそうなのが決め手だった。
「……アル様、みなさん。リュネは……淋しいです」
「泣くなって。俺達もいずれ、トリフィラートのお城に戻って来るから。リュネにもまた、会えるよ」
孤児院の電信箱から、セレフィナがボタニー王に連絡をして、トリフィラートの使者が一週間以内に、リュネを迎えに来る手筈がついた。
孤児院を去る時に、マクベスが唐突に言った。
「ところでリュネさん」
急に話しかけられたリュネは「は……はいっ!」と、傍目から見ても、判りやすく動揺していた。
「あなた、人を驚かせるの、好きですか?」
「ほぇ?」
「勝手ながら、あなたの未来を少し、見させてもらいました」
「な……な、なんでですか……?」
緊張するような怯えるような、そんなおぼつかない口調で、リュネは訊き返す。
マクベスが急にリュネを占った発端は、セレフィナだった。
「ゴメンなさい。私が、列車の中で『リュネちゃん、占いに興味がありそう』って、マクベスさんに話したら、その場で占ってくれて」
そういえば、「マクベスが占いをしていた」という話をした時、「占い」という言葉にリュネは反応していた。
セレフィナはそれを、覚えていたようだ。
「何? アタイ……じゃねえ、オイラが寝てる間に、またマクベス兄ちゃんがインチキしてたって?」
列車の中でゴーフルが大爆睡、リュネもコックリコックリと眠りこけていた。
その傍ら、寝ても取れない疲れと日差しの暖かさのせいで、俺もでウトウトしていた。
「……マクベスがカードで占いしてたの、夢じゃなかったんだな」
その時に、マクベスの手がカードを切っている……という夢を見たと思った。
でも夢ではなかったことが、今しがた判明した。
「アタシも見てくれたんだけど」
イルゼも占ってもらったみたいだが、良くない結果だったのか、あまり嬉しそうではなかった。
「なんか……『近い内に、他人にお金をあげることになる』って、言われた」
「なんだそれ? 物乞いに、施しでもするのか?」
レオパルテには大勢人がいるから、物乞いの一人や二人に遭遇しても、おかしくはない。
「それで……リュネは、どうなっちゃうんですか?」
「その結果なんですが、リュネさんはいずれ、大勢の人を驚かせることになりそうです」
「ぇえっ!? リュリュリュ……リュネは何か、やらかしちゃうんですかぁ!!?」
涙目になって真剣に慌てるリュネに、ゴーフルが言う。
「心配すんなって。言ったろ? 『当たるも八卦、当たらぬも八卦』だよ。この兄ちゃんの占いは特に」




