にっしー先輩
何故か古谷と一緒に体育館に向かっていた俺は、廊下でとある人と出会う。
『「何故か古谷と一緒に体育館に向かっていた俺は...」とか思ってんだろ〜お前!」からかい口調で古谷はそう言った。俺も反論したかったが図星すぎて突っ込むことすらままならない。
そんな感じでわちゃわちゃもめて、ちょうど階段の横を通りかかった時、左の階段の上の方から俺を呼ぶ声がした。
「今井ー!」
俺が振り向いた先には、西山アサギこと、にっしー先輩が階段の1番上に仁王立ちしていた。
「あっ!にっしー先輩」
「よー!」その返事と共に階段の1番上から一気に俺たちのところまでジャンプしてくる。
「え...は!え!は?え!」
ドスーーーーーン
. . .
「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「大丈夫っすか?」その時、古谷の王子様的な対応に心を打たれたにっしー先輩は、目を輝かせてこう叫んだ。
「はい! 大丈夫です古谷先輩!!」
……まさかの、後輩である古谷を『先輩』と呼びだしたのだ。その後、俺たちはにっしー先輩を保健室まで連れてってから練習に行った。
にっしーは、普通に捻挫してた...しばらくは練習に参加は出来なさそうだと言う。
俺たちが保健室を出る時まで、にっしー先輩は古谷の名を叫んでいた。
「せんぱーーーい!」
まぁ、保健の先生に怒られていたが
「しずかにせんかー!」
保健室の外まで響く先生の怒鳴り声を聞きながら、俺たちはようやく体育館へと足を進めた。正直、ただの騒がしいバカな先輩だと思っていた。だが、俺はこの時のちに知ることになる。階段の一番上から一瞬で距離を詰めてきた、あのにっしー先輩の『異常なまでのジャンプ力』が、今後の俺たちのチームにとって最強の武器になるということを——。
ー第7話へ続くー
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