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3/11

はじめてのお友達

あの試合から2日が過ぎた。俺・今井雪也は、今日も元気いっぱいだ。

キーンコーンカーンコーン

俺は、クラス(1−5)の中で、完全に静かな冷徹クソ野郎キャラで通ってしまっていた...

話せば長くなるが、これはこの一学期を振り返っての話だ...

俺は部活にだけ集中できればそれでよかった。だから、友達も作らず、遊びも断り、告白されても冷たく振って...気がつけば周りから人がいなくなってしまったのだ。

今日も一番後ろの窓際席。すなわち先生から1番見えにくい、あたり席でのんきに窓の外を眺めていたのだが、その時だった!先生が前に立って話し出した。

それ自体は、いつもの事だが俺は何か胸騒ぎがするような気がして前を向いた。

「えー、今日は転校生が来ます」

こんな夏休み直前に来るなんて変わった奴もいるもんだ。そう思った。

まさかだな。さすがの古谷でも2日で転校してくるほどの変人ではない。と心のどこかで思っていたのもあるのだろう。だが...そのまさかは当たっていたのだ......

「入れ」

先生がそういうとドアがガラガラと音を立てて、足音と共に見たことのある風貌の男が教室に入ってきた。

俺は、窓の外を見ながらその転校生とやらを横目にした瞬間、すぐにそっちに目が行った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「俺の名前は、古谷春芽です。部活は、バスケ部に入ります。」

クラスの陽キャどもは、今井と同じじゃ〜ん(笑)とか言ってしまい...

古谷は、俺に気づいたのだった......

「俺は、お前を倒すぞ!今井雪也ー!」

「「「・・・・・え?」」」教室の空気が、一瞬で凍りついた。

厨二病か‼︎と突っ込みたくなるようなセリフを転校初日から。しかも自己紹介で繰り出したコイツの度胸に俺は心底呆れていた。

呆れると同時にその時の俺は、恥ずかし〜、なんであんな下手なセリフ言うんだ⁉︎アイツはバカか?バカなのか⁉︎宣戦布告何回したら気が済むんだよ。クラス内での俺の立場考えて言えよ!...............

とか色々考えてしまっていた。


キーンコーンカーンコーン

窓からは西に傾いて少しオレンジがかった夕焼けが入り込む。クラスメイトが続々と教室を出て下校する中、俺はまだこの机に座り1人、この景色を眺めていた。好きだったんだ...この景色を"1人で"眺める時間が...

「で‼︎なんでお前が横に座ってんだよ!」

そう、横の堀くんの席にどうどうと座っている古谷に俺は怒鳴る。

古谷は、キョトンとした顔で

「一緒に部活に行くから待っていた。」

なんてことを言ったのだ。

「あのなー、今日は部活ねーよ。てか、お前まだ入部してないだろ?」

「ん?もうしてるぞ」

「は?...」

呆然とする俺に、古谷はフンスと鼻を鳴らしてスマートフォンの画面を見せてきた。そこにはすでに、我が校のバスケ部のグループラインが表示されている。聞いたところによれば、コイツは入学(転

校)よりも先に...

♢♢♢

聞いたとこによれば、コイツは入学よりも先に入部をしようとし、止められながらもその熱量に押し負けたうちの顧問が初日から部活に入部させたと言う。

まじかよ.…

うちの顧問、熱意に押し負けるの早すぎだろ。

「さあ今井、体育館の鍵を借りに行こう。自主練だ!」

「だから今日部活ねーって言ってんだろ!帰れ!」

どん底からのリベンジ。そのはずなのに、なぜか俺の隣には、世界で一番戦いたかった宿敵がしっかりと居座っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「てかさお前、何で1人なんだ?あっ!ぼっちなのか〜」

そうなんだが、古谷に言われると妙に腹が立つ。

「なら、どこかに寄って帰るか?」

コイツは、いかにも楽しそうに俺にそんな提案をしてくる。

「行かねーよ。なんで俺がお前と2人で遊ばなきゃ何ないんだよ。」


うーん、、、と言いながら本気で遊ぶ理由を考え出す古谷はすこし間抜けだった。

「あっははははは」

気がつけば俺は笑ってしまっていた。

「あー!笑ったな!よし、じゃあどこ行く?」

「別にそんな勝負してないし。なんで、行く前提で話してんだよ。」

1人の静かな教室が好きだったが、今日はまったく静かにならなかった。

               ー第4話に続くー

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

雪也と春芽、元・天才と現・天才の凸凹コンビが、ここからどうやって8人の仲間と一緒に全国を目指していくのか、楽しみにしていただけると嬉しいです。もし「続きが気になる!」「バスケ熱いじゃん!」と思ってくださったら、ページ下部にあるブックマークや、評価(星マーク☆☆☆☆☆)で応援していただけると、めちゃくちゃ執筆の励みになります!


今日の18時10分と18時20分に再び4・5話を更新する予定ので、よかったら読みにきてください!

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