22話 死神の住む街へ
あれから適度に休みながら薄暗い森を歩き、オレ達は第7層へと続く階段へと辿り着いた。
「やっとついた......」
途中でモンスターに襲われて互いにボロボロだった。
「まさか黒い恐竜みたいなモンスターに襲われたと思ったら」
「そのあとでかいデカいゴリラが来てそいつと戦い始めるとは、ビビりましたね。ああいう構図、映画で見たことある」
「映画......?」
背負っているリュックには魔術で凍らせたフットフィッシュの足が入っている。
「これが上に続く階段ですか」
岩壁に開いた四角い穴の中で、上へ伸びているその石レンガの階段を見てルナはそう呟いた。
「ああ、七層のことは分かってるな」
ルナにそう確認する。ここに来るまで事前に七層については説明して置いた。あの場所は現在までで人類が辿り着いたダンジョンの層で最も危険と呼ばれている場所だ。知識もなしに挑ませる訳にはいかない。
「はい、モンスターと会っても極力戦わない。戦うのは......」
ルナが教えたこと復唱していると階段からソレが1匹、降りてきた。7層の住人、リビングデッドだ。リビングデッドはオレ達のことを見つけると息を吸って叫ぶ準備を始めた。
「戦うのはよっぽどどうしようもない時だけ。基本は逃げ一択だ」
オレは叫ぼうとするリビングデッドの頭へナイフを投げ叫ぶ前に即座に絶命させた
「そして奴らの急所は人間と同じ。頭か心臓を潰せば一撃で殺せる」
「......はい」
「じゃあ行くか」
そう言ってオレ達は歩みを進め始めた。
「ていうかさっき戦う必要はなかったのでは」
ギク
「......あいつに叫ばれてたらモンスター集まってきちゃうし」
「なるほど」
正直言うとちょっとカッコつけました。まあそんなことはどうでもいい。
「じゃあ改めて7層へ......」
「あのすいません。ちょっと休んでから行きませんか」
ズコ。拍子抜けで古いリアクションをしてしまう。しかし確かに休んでから行った方がいいだろう。2人とも結構疲弊してるし。
「そうだな。その辺の洞穴で休んでから行くか」
「じゃ、私先に見張りしますよ」
そう言って踵を返し近くの洞穴へ向かう。一休みしてから万全の体調で7層へ挑もう。それほど危険な場所なのだ。
......先程、敢えてだろう。ルナが復唱しなかったことがあった。
オレが第一に伝えたこと。
「クイーンスパイダー」通称「死神」。奴に出会ったら二手に別れて逃げる。どちらかは生き残れるように。共倒れにならないようにだ。
つまり、「死神」と出会えば、出会うだけで、どちらかは死ぬと考える。そう言うことだ。
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