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放課後の生徒会室 ~有希葉編~ その一

時間余ったのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

「夏、だな」

「ああ、夏だな」


 放課後の生徒会室。俺は目の前に座る彼女に向かって、そんな言葉を投げかけていた。


「夏って言えば、なんだろうな」

「夏と言えばか……そうだな、やはり海とかではないのか? 夏と言えば」

「無難だな」

「ああ、無難だな」


 しんとした空気。外で鳴くカラスの声が聞こえてくる。


「ところでさ」

「どうした鳴瀬?」

「みんな、来ないな」

「ああ、来ないな」


 もう一度言おう。放課後の生徒会室。

 普段ならこの時間帯になれば生徒会室には全員集合しているのだが、今日はそうではない。俺と天ケ瀬以外の生徒会役員がまだ来ていないのだ。美亜はまあいいとして、会長と櫻川が来ないって言うのは気になる。


「なんで来ないんだ? 俺たちはこんなにもやる気たっぷりっていうのに」

「私はそうだったとしても、キミはそこまでやる気でもないだろう」

「それは酷い決めつけじゃないですか天ケ瀬さん」

「事実だろう?」


 天ケ瀬はニヤリと笑いながら訊ねてくる。まあ事実だけどさ。


「というか、そういう天ケ瀬はどうなんだ? やる気あるのか?」


 俺が机に突っ伏しながら訊ねると、天ケ瀬は胸を張って答えた。


「もちろんだ。生徒会に所属している以上、それ相応のやる気はあるからな」

「ほへー」


 大層なもんだ。

 と、そんな会話をしていた時、不意に俺のスマホが震えた。


「あ、メールだ」

「誰からなんだ?」

「美亜だな。めずらしい。あいつが俺にメールしてくるなんて」

「なんて書いてるんだ?」


 天ケ瀬に急かされ、俺はスマホのロックを解除する。そして例のトークアプリを開く。

 美亜からのメール。一体どんな内容かと不思議に思いながら見てみると――


『ごめんお兄ちゃん。今日生徒会ないって比奈乃から言われてたの伝え忘れてた。ドンマイわたし。そゆことだから今日は帰って来ていーよ。帰りにトマト買ってきてね』


「……」

「……なるほど、今日は生徒会が休みなのか」


 俺たちは二人顔を見合わせあう。適当にいつも通り来た俺と、やる気満々でやってきた天ケ瀬。どうやら無駄足だったようだ。

 ちなみになぜ天ケ瀬も生徒会がないということを知らなかったと言うと、連絡(会長)→櫻川→美亜→俺→天ケ瀬という順番で連絡が回るのだが、美亜→俺のところで情報が伝わらなかったため、天ケ瀬にも情報が伝わらなかったのだ。残念無念。


「はあ。仕方ない。帰るか」

「……帰るのか? 鳴瀬」

「だってこのままここにいたって意味ないだろ? 時間の無駄じゃないか」


 俺がそう言うと、天ケ瀬は急にもじもじしながら、


「だ、だったら、私と少し話さないか? け、決して無駄な時間にはさせないぞ!?」


 軽く頬を赤らめてそう言った。

 宝石のような瞳に見据えられ、俺は固まる。そんな風に言われたら断ることなんて出来ない。


「わ、分かった。じゃあ話すか。ふ、二人で……」

「あ、ああ。二人で、な……」


 俺の言葉を繰り返す天ケ瀬の表情は、すごく安心しているように見える。その姿に一瞬ドキッとする。


「で、なに話すんだ? 言っとくが俺はテレビは見ない人間だぞ」

「安心してくれ。私も見ないからな」

「安心するところなのか……?」


 なんだ? ここで「俺たちテレビを見ない同士だな!」とでも喜べばいいのだろうか。それとも「共通の話題を作りやすいテレビをお前も見てないなんて、よかったよ!」と安心でもしろと言うのか?

 天ケ瀬ワールドは時々分からん。


「キミと、一緒だ」

「え?」

「キミも私もテレビを見ない。一緒で、なんだか嬉しくならないか?」


 天ケ瀬は嬉々とした様子で言う。すごくご機嫌だ。

 ……というか、こういうやつだったな、天ケ瀬って。


「そうだな。なんか嬉しいな」

「そうだろうそうだろう?」


 天ケ瀬は俺と同じなら「テレビを見ない」ってことでも嬉しんだな。じゃあ災害で死ぬときは一緒にいようぜ。そしたら笑って死ねる気がするよ。


「他にもなにかないか? 同じこと。鳴瀬、キミは家ではなにをしているんだ?」

「俺? 俺はそうだな……飯作ったり洗濯したり……あとは妹のマッサージとかかな?」

「……家事をしているのは感心したが、妹のマッサージとはなんだ?」

「それはだな、美亜が俺に無理やりやらせるものだ。決してやましい気持ちなどはない」


 家での美亜は独裁者だ。やつの命令を聞かなかったあかつきには俺はあの家に帰れなくなるかもしれないのだ。家計を支えているものは強い。


「そうなのか……だがそうなると、キミはマッサージが上手いということになるのか?」

「へ? ま、まあ多少はそうだと思うぞ。こってるかこってないかとかも分かるようになってきたし」

「そうか。だったら少しマッサージしてくれないか? 最近、家の仕事を手伝っていると肩がこってな……」


 天ケ瀬はそう言うと、腰のあたりまで伸びた黒髪をサイドに纏めた。大和撫子のサイドテール……これはいいアイデアが浮かんできそうな光景だ。

 髪を横に纏めたことによって、天ケ瀬の雪のように白いうなじが露わになる。意識をしているわけではないが、俺の視線は自然とうなじへと向かってしまう。


「どうした? 鳴瀬?」

「あ、いや、なんでもない」

「そうか。だったら、頼む」

「わ、分かった」


 俺は妹以外の女子の肩を揉むということに若干緊張を覚えていた。

 しかも揉むのは天ケ瀬の肩。俺のことを好きでいてくれる女子にこんなことするって……色々大丈夫なのか? 体よくキープしてるわけとかじゃないからね!?


「じゃ、じゃあ行くぞ」

「ああ、来てくれ」


「来てくれ」――そんな理性を吸い込んでしまいそうな言葉に俺は喉を鳴らしながら、天ケ瀬の肩へと指を這わせた。

 一時間で五千文字。早いのか遅いのか分からないけど疲れたということだけは分かる。ごめんなさい嘘です疲れてなんかいません。

 自分で言うのも何ですが、ハイ欲は中身のない物語です。プロットなんてくそくらえ、思い付きで書き進めていくというライブ感と疾走感のある書き方をしているせいか、中身がまったく見えてきません。ダラダラと書いている感じです。おそらくこの読まれるか分からない(大半の人は読んでない)後書きの方が考えて書いてます。

 そんな竹のようなハイ欲ですが、不定期更新です。不定期更新なのに連続投稿をしているのです。いえ、不定期更新だからこそ、ですかね。

 でもさすがに勉学にも勤しまなければいけませんよね。冬休みも終わってしまうし……。

 冬休みが終わってもハイ欲は終わりません。僕がエタらない限り。まあこんなバカな物語をエタらせる気はありませんけどね!

 それではまた次回!(今回の後書きはなにを言いたかったのか自分でも分からない)

 

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