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Free City  作者: 七賀ごふん
Inside

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57/82

#9



司じゃないと駄目。

司と居ないと駄目。


切羽詰まった金切り声が脳内に響く。彼を求めろと指示が入る。それに従わないと強い頭痛に悩まされた。

部屋の天井を見上げながら、小さく息をつく。

「ね……司さん」

「何?」

「神様の家に侵入できたら……俺達も、死ぬまで一緒にいられるんですかね」

心にもない言葉だった。侵入したいとも、成功したいとも思ってない。なのに何でこんなことを口走ったのか、自分で自分が分からなかった。

もしかしたら、司の反応が見たかっただけかもしれない。


でもやっぱり、知らない方が幸せかもしれない。

平凡な日常なのにどこか狂ってて、得体の知れないレールの上を歩かされている。

俺達はそんな街で生きている。

飛ぶ。

落ちる。……イメージをしたとき、脳裏に見覚えのない残像が現れた。

青い発光、横に広がるホールのような空間、パソコンと黒のUSB、それを抜き取る手。

「ひっ……あ」

その手は見覚えがあった。滑らかな曲線、骨ばった甲。司の手だ。

「由貴君?」

息が苦しくなる。喉が締まったら、繋がっている部分もきつく締まってしまった。苦しいけど気持ちいい地獄の時間。自分の名を呼ぶ声が遠くで聞こえていたけど、気にする余裕もなく意識が途切れた。


『聞いて……』


白一色の視界が次第に色付く。戸惑いながらも周りを確認すると、夜空の下、大きな家の庭にいた。

何となく司の家を彷彿とさせた。立派な建物の造りに、小さな薔薇のアーチ。空は暗く、無数の星が瞬いていた。家の敷地に入ってしまっていることは確かだけど、何故か玄関が見つからない。裏手に回っても、家の周りを一周しても入り口がなかった。




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