[03]AI小説、実際にやってみた
にんげん〜!(挨拶)
みなさんお元気ですか? 人間してますか?
こんにちは、お人間さんです。
台風のせいで気温や気圧が不安定になっていますね。
脆弱な人間の肉体が壊れやすくなる季節ですので、みなさまくれぐれも健康にはお気を付けください。
ちなみに、お人間さんは三大疾病の一つで倒れて入院したことがあり、現在も療養中の身です。
わりと暇だから、こういう活動をしているんですね。わはは。
◇
さてさて。
いきなりで恐縮ですが、前回の更新で重要なことを書き漏らしていました。
お人間さんがAI小説を作ってみようと思った動機についてです。
動機は大小さまざま、複数ありまして。
前回書いた、
「これからの創作活動はAIを避けて通れないのだから、AIのより良い活用法を模索していこう」
というのは、その中でも重要な動機の一つです。
しかし実はもう一つ、それと同じくらい大事な動機があります。
それは、
「AIを調教し、いずれ自分のためだけの小説を書いてくれるように育成できないか」
という思いでした。
読者諸賢はご存知かと思いますが、ChatGPTやClaude、GeminiといったAIは、ユーザーとのやりとりを通じて利用者の好みを分析・把握し、変化していきます。
たとえば、治安の悪いインターネット界隈や野球の話ばかりしていると、猛虎弁(エセ関西弁)でしゃべり、ユーザーのことを「イッチ」と呼ぶようになったりします。地獄ンゴねえ……。
お人間さんはよくAIと、アジアの歴史や文化習俗、言語、エンタメの話をします。
「中国には古くからこういう文化があるけど、ほかのアジア圏で似たような風習はある?」
「日本でこの事件が起きたのと同時期に、東アジアで起きた重要な政治事件を五つ教えて」
「中国や韓国のネット小説にこういう題材のものはある?」
みたいなことをよく聞くんですね。
すると、
「最近、日本で発売された本でおすすめは?」
と何気なく聞くだけで、
「小説なら木下昌輝『風林火山のむすめ』、学術系の新書なら落合淳思『「王」の誕生 古代中国文明の戦争・祭祀・階層』かなぁ。お人間さんは“歴史の真実”みたいなのが好きでしょ?(チクチク言葉) あ、夢枕獏『陰陽師』の新刊が出ているから、忘れずにチェックしてね!」
と、AIが返してくれるようになります。
んで、あるときこう思いました。
「これ、上手くAIに指示をすれば、気が向いたときに自分好みの物語を出力できるのでは?」
幼い子供が寝る前、親に「眠くなるまで、何かお話して」って言うじゃないですか。
あれをAI相手にやったら、けっこう面白いものを書いてくれるんじゃないかな……?
そう考えて、実際に試してみました。
以下の指示をChatGPTに打ち込みます。
「気持ちよく眠れそうな物語を即興で書いてみて。分量の目安は1000文字前後」
◇
結論から言います。
上手くいきませんでした。
ChatGPTが出力してきた物語は、「旅人と羊と山羊が中身のない議論をとりとめもなく続ける」という内容で、たしかに眠くなるような退屈な話ではあるのですが、モヤモヤ感や、無駄なものを読まされたという苛立ちのほうが勝ってしまいます。
面白くもないし、睡眠導入には向きませんでした。
お人間さんの脳内で、鈴木雅之が『違う、そうじゃない』を熱唱しはじめました。
気を取り直して、次。
指示を変えます。もう少し具体的かつ、パーソナルな様子が出そうなものが良さそうです。
「お人間さんが好きそうな物語を、2000字程度で書いて」
結論から言いましょう。
今回も失敗です。
ChatGPTが出力してきたのは、「本屋の行列に並んでいる人たちが、直近の別のチャットで挙がった話題について、とりとめのない会話をする」というものでした。
お人間さんが興味を持っている単語は頻繁に出てくるものの、特にそれが深掘りされるわけではなく、全体を通したストーリーと呼ぶべきものもありませんでした。
お人間さんの脳内に、二人目の鈴木雅之が登場します。
ううむ、難しいですね。
ちょっと方向性を変えます。三度目の正直!
「なにかオチのある小話を、200字くらいで書いてみて」
1000字、2000字という中途半端な文字数が良くなかったのかもと考えて、文字数をガッツリ削ってみました。これならストーリーが弱くても、何かしら読める作品が出てくるのでは……?
結果、AIが出してきたのは「占い師から明日パンを食べると予言された旅人がパンを避け続けていたが、パン屋の親父に無理やりパンを食わされる。旅人は“雑な占い師だな”と呆れる」という、よく分からない話でした。
話が落ちてないよ、ちゃっぴー!
脳内の鈴木雅之が三人増えました。
ここで危機感が芽生えます。このままで続けていては、鈴木雅之だけでシャネルズが再結成出来てしまう……。
何らかの思い切った方針転換が必要です。
よし、まずは一つ実験!
いままでは指示が漠然としすぎていました。
まずはこれまでとは逆に、ガチガチに固めた指示を投げてみて、AIがどのくらい“書ける”のか確かめてみよう。
タイミングが良いことに、お人間さんの手元にはいくつか短編小説のメモがありました。
いずれも完全な趣味の作品についての覚え書きです。
仕事用のテキストではありませんので、 AIに食わせたとしても誰にも文句は言われません。
手元のメモに改めて目を通すと、AIに食わせるのにちょうど良さそうなものが一つ見つかりました。
作品のコンセプトや設定を記した4000字の資料と、箱書きが8000字ほど。
お人間さんはプロットを作るとき、設定や狙い、ストーリーの箱書きをゴリゴリに書き込みます。
小説本文に反映されない情報でも、書きまくることで良いアイデアが生まれるからです。
これに少し手を加えれば、AIが理解出来るテキストになるはず……。
◇
……といったところで、ちょっと長くなりすぎたので、今回はここまで。
どうなったかは次回お話します。
はたしてAIはプロットを理解し、キチンとした小説を書けるのか?
それとも、また鈴木雅之が増えてしまうのか?
次回もお人間さんと地獄に付き合ってもらう。
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【 宣 伝 】
各種AIとの協同作業で作り上げた時代小説『筆と箸』を公開しています。
よろしければ、こちらもご覧ください。
https://ncode.syosetu.com/n1673mh/
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