特殊スキル その2
サブタイトルって考えるの難しいですね。
最近ギリギリで書き上げているので誤字脱字があればご指摘お願いします。(時間を見て直すと思うのですぐには反映されないかもしれません)
大抵の身代わり系のスキルはそれ相応の制限があるものだ。そして、回数制限は必ずといって良いほどついている。
それはどれも1回使ったらある程度の時間が経過しない限り使えないものが多いが、リオがやっていた様に特定の条件を満たせば何度でも使える場合もある。
しかし今回の場合、リオは身代わりに触れて回収していない。つまり2回目の身代わりということだ。
もし別の身代わり系スキルが発動したのならまだリナの能力もリオに含まれている為、分からなくもない。が、リオの身体が残るこの感じは恐らく同じスキルによるものだ。
一体何回そのスキルを行使出来るんだ?
既に2回目の身代わりがある時点で3回目の身代わりがある可能性は十分にある。
特殊スキルはまだ2つしか、それっぽいのが分からない。しかし、何らかの特殊スキルが関わっていると思う。
決してリオは不死身ではないはず。でも
錬金術師を捕まえることが出来ればなんとかなるが、未だにルーエルはそれが出来ずにいる。
それを確認しつつ風魔法で突風と起こし、リオの体制を崩すことで簡単に回避する。
流石にもっと時間がかかるな。でもリオとの戦闘は長引かせることだけを考えルーエルが決着をつけることを待つことが最善なのかな?
2回目の身代わりが他の特殊スキルによって生れたイレギュラーという可能性は十分ある。
完全に二択だけど、この場合はもう一度だけ倒して見てからでも遅くないはず。失敗してもルーエルを待てばいい話だし。
考えをまとめ終わったところで早速リオが自身の黒い剣に自らの指から血液を与える。
すると剣に纏っていた炎が黒い剣に吸い込まれることで黒い刀身は赤黒い色へと変化する。
魔法付与に似ているけど、あれは何だ?
魔法付与は自身の使える魔法属性を何かに付与し攻撃力や速度を上げたりすることが出来るものでその威力は付与した者の力量によって変わる。しかし、今回リオの行ったものは自身が発動した魔法を武器に取り込むというもの。単なる属性付与とは違う何かがあるはずだ。
短剣を3本投げて見るが、剣で弾く様子に何か変わった能力を使った様には見えない。
短剣の空間移動を使い回収しようとするが、それをするより早くリオが斬りかかってくる。
腰にある短剣を抜き斬撃を受け止めようと刃同士を接触させてから次第に短剣が熱くなる。
ジュワァッ!
短剣には破壊不能が付いてる為、壊れることは無いが、形が保てるだけであって決して温度まで保たれる訳ではない。
剣の熱が僕の手にまで伝わって来る為、長く刃を交えることは出来ない。
リオもそのことを理解しているのか僕が押し返そうとしても強引にでもついてくる。
短剣に水の魔法付与を付けて試みる。これは冷却目的なら焼け石に水だが、本来の目的は別にある。
魔法付与をし終わった途端に白い湯気と共に軽い水蒸気爆発が起こる。
この威力を少しリオを吹き飛ばす程度に調節することでリオの剣から短剣を離すことに成功する。
既に熱くなってきてる短剣をしまい先ほど回収出来なかった短剣を回収し元の位置にしまう。
これ以上短剣で戦うのはリスクが高いけど、ひたすら回避するよりはあった方が良いかな。
2本目の短剣を回収したところでリオが突っ込んでくる。
攻略方法は一斉攻撃しかない。けど、それを自覚しているからなのか。接近戦を好んでいる。
これは弱点を補うだけでなく、自分に有利な戦法だ。
なら、距離を取れば良い。
僕は飛行スキルを使うことで強引に距離を取る。
僕は最後の短剣を回収した後に6本の短剣を同時に投げる。それと同時に短剣の空間移動を使うことで多方向からの攻撃を可能とした。
一本だけリオの剣の影響で凄く熱かったが、超回復のスキルがあったからこそ強引な手段を使えた。
しかし、この短剣は自動追尾機能はない為、ギリギリ回避される。が、リオの体制を崩すことには成功する。
そこへ精神気絶を発動することで意識を刈り取る。
周囲を見渡してもリオは身代わりを含め3人しかいない。
「レニーナ、早く終わったなら手伝ってくれても良かったんじゃない?」
周囲を見渡した時にレニーナがナフルルを無力化させていたのを見たのだ。
「トウヤ様ならその程度の相手、楽勝ですよね?証拠に、何一つ奥の手を使わなかったじゃないですか」
「それもそうだね」
僕らはルーエルの方へ視線を向けると相手の方は気付いたらしい。
「もう片付いたのか。なら私はここで退散するとしよう」
彼女は白衣の内側から青い結晶の様な物を取り戻して魔力を込めていく。
「最後に、ここまで追い詰めた報酬として名前だけ教えておくよ。私の名はチルリス・デーベロフル」
チルリスは自身の名前を告げた後、結晶の様な物が砕け散り姿を消した。
転移系の効果を秘めた結晶か。流石に緊急脱出の手段を考えていた様だね。
緊急脱出ということで、あくまでも転移出来たのはチルリス自身と持ち物程度だったので、研究資料や装置はここに残っている。
流石に最新の資料は持っていた様だ。
これらの資料は持ち帰るとして、リオを元に戻すのは……レニーナが出来そうなら任せて無理なら他の眷属を頼れば良いかな?
と、思った矢先、この乗り物が揺れた。
不味い。恐らく魔力源がチルリスに関係していたのだろう。違うにせよチルリスが居なくなってから起こった現象なのだから何らかの関係があったはずだ。
ここにある装置を使わなければリオとリナは元に戻ることが出来ないはず。
なら……。
「レニーナ。僕が支えるから研究資料と装置を使ってリオとリナを元に戻せないか試してくれ」
「分かりました」
そう言うと僕は特殊スキルのひとつ。覚醒を発動する。
僕の前髪の一部が青みがかった白髪から紅く染まり、碧眼から赤眼へと変わる。それに、よく見れば八重歯が少し伸びてることに気が付くだろう。
覚醒。
このスキルは吸血鬼本来の力を強め、ステータスやスキル、魔法、感覚器官などが強化されるスキル。
この姿の方が眷属たちは好きらしいが、反動で半日~三日間、魔法が使えないデメリットがある。
透過スキルを使用し、強化されているお陰で多少の魔力を纏っていてもすり抜けられるのだ。
あっとゆうまにこの乗り物の真下へ行き、支える。
このままどこかへ下ろしたいけど、街に被害が出ないところでゆっくり着地するのは無理そうだ。
それに、透明化も既に解けていて今は僕の結界の効果で人々の認識からずらしているだけで、動いたりすれば間違いなく見つかりかなりの大騒ぎになる。
なので人を救出してから適当な場所に投げて、その残骸を跡形もなく消去する予定だ。
貴重な資料は影に入れることが出来るし、単なる暇潰しなので大掛かりな装置は僕的にはいらない。
太陽が沈んでくる時間帯になり、レニーナが成功したと報告してくる。
ついでに中にいる双子たちの避難や資料の回収も終わった様だ。
僕は本当に適当に投げてから雷魔法で消滅させた。音や光は勿論結界魔法で防いである。
僕は地上で待つレニーナの元へ向かうと。レニーナの他にはナフルルがいた。
「双子たちは?」
「ナフルルさんが、全員の身元が分かる様でしたので、それを頼りに馬車に乗せました」
「ならいいか。で、ナフルルは行かないの?」
「帰る場所もお金もありませんので」
そう言えばナフルルの部屋があの乗り物にあったし、そこで暮らしていたのか。そしてそれが今さっき無くなったと。
「宿代くらいなら払うよ?」
学院の寮は各学期毎に申請出来るシステムなので今からは無理なのだ。
「それが、この街は入試の時専用の期間限定の宿屋が多く、宿屋が見つかったとしても空きがないのです」
確かこの街はスカイ学院があることが原因で旅人をあまり歓迎しない。
理由としては過去に生徒を拐う者がこの街の宿屋に泊まり誘拐に成功したかららしい。
それからこの街にはしっかり身元の分かる者しか住めず宿屋は街の隅に数件だけなのだとか。
しかし、入試の時は受験生が集まる為、身元が分かるという条件で仕方なく宿屋として提供している飲食店は多い。
「んー流石に可愛そうだし僕の部屋に来る?」
「ト、トウヤ様?何を言っているのですか?ダメですよ?そんなこと認めませんよ?」
「同じクラスメイトだし、困らせた原因って僕だからこれは当たり前の行為だよね?」
「それはナフルルさんの自業自得ですトウヤ様は何一つ悪くありません」
まぁ、ナフルルがリオたちを拐うからこんなことになったというのは正しいが、何もナフルルがこんなことをしたかった訳ではないはずだ。
「ナフルルが望んでやったことなら、僕だってこんな提案はしないよ。でも、彼女は従うしかなかっただけなんだ」
「……どうしても意志は変わらないのですね。なら仕方ありません。好きにしてください」
こうしてナフルルと一緒に僕の部屋へと向かうのだった。
今更ながら7話のミシェルとのデート回でシノンがトウヤのことをレイ兄様と呼んでることに気がつきました。
言い訳ですが、主人公の名前って初めはレイだったのをトウヤに変えたのでその訂正がされてなかったみたいですね。




