拝啓 転職しました(11)
俺はエブリンの部屋に入った。
ちなみに二人は部屋に置いてきた。
理由は…なんとなく二人が良かったのである。決して二人の女性を奴隷にしたことで変に思われることを懸念したわけではない。決して。
「話しっつんは、ハンターのことか?ウイングのパーティにはいるのか?」
いきなりズバんと、くるあたりがさすがエブリンである。俺のことを気づかってだろうか?
「あぁ、半分あたりで、半分ハズレだ。 まずハンターになろうと思うが、ウイングさんのパーティには入らない」
「ほうか。しかしいくらオメェの実力があっても経験がたりねぇ。一人でやるのはすすめねぇぞ?」
「その辺は…奴隷を二人買ったんだ」
「奴隷をか!? 1日で2人もか?オメェの行動にはいつも驚かされる」
「あぁ、また後で紹介するから会ってやってくれ」
「……俺はあんまり奴隷が好きじゃねぇ。 ちいせぇ頃にな、友達が売られていく姿を見たからな。何度も思い出すんだ。…俺の育った村は裕福じゃなかったからな」
「そうだったのか? 獣族の子が一人いるんだが、たぶんその子も似たような事情だろう。 言葉もわからないまま売られるんだ。かわいそうだと思うよ。…まぁ引き取ったからには大切にするから安心してくれ」
「おめぇがそう言うなら安心だ。相手は人間だからな、そのことを忘れんで欲しい!…大切にしてやるといい」
「あぁ。 …いろいろ世話になったな」
「俺の方こそ、引き止めちまった。 オメェといると弟を思い出してな」
「…?! おい。俺の方が年上だぞ?」
「!!?? そうだったのか?」
「 俺は32歳だぞ? 言ってなかったか?」
「そういやぁ聞いてなかった。ヒゲがないのも久しぶりだからな。さらに若く見えるぞ?」
「褒めてもなんもでねぇぞ?」
「ははは、嘘じゃねぇ。 まぁ寂しくなるが、俺はあそこにいるからな。いつでもよってくれ。ちと遠いが山の方に行けば珍しい魔物もいるっちゅう話だ」
「そうなのか? 強いのか?…いや、気になるがまた聞きに行くよ。その時に詳しく教えてくれ」
「あぁ、待っとるぞ。…あとこれを持っていけ」
そういうとエブリンは、金貨数枚と銀貨も入った袋をくれた。決して多くはないが頑張って貯めたものだろう。
「すくねぇが、働いてもらった駄賃だ!」
駄賃か…どう見ても生活費を削ったようだがな?でもここで受け取らない訳にもいかないな
「あぁ、ありがたく受けとるよ」
「あぁ。さて夕飯にするか、ウイングたちもよんで派手にやるか?」
「それいいなぁ、下のおばちゃんも喜ぶだろう。そういえば昨日の夜も結構飲んだが、大丈夫だったかも気になるな?」
「まぁ問題ないねぇだろう。二日酔いも治癒魔法を使えば簡単に治せるらしいからな」
そんなたわいもない話をしながら、自分部屋に案内をして二人を紹介した。
やはり二人とも女というのはビックリしたらしく、ちゃんとやっていけるかを心配された。
同時にすこし羨ましそうな顔をした瞬間を俺は、見逃さなかった。
そのあとは、エブリンはウイングさんたちを連れてくると言って外に出て行った。
「あれがお友達のエブリンさんですか?」
「あぁ、この世界に来て一番最初にあって、餓死寸前のところを助けられたんだ」
「この世界ですか?」レイラにそう言われてビックリした。が冷静に、切り返す
「あぁ、俺はもう少し田舎の方から来たからな。この街もまた別の世界だな」
我ながらうまく?誤魔化しておいた。
さて夜は宴会だ。二日連続の飲みなんて20代の合コン以来だ。すこし気合いをいれていこう…
「レイラ…」
「はい? ご主人様」
「二日酔いに効く治癒魔法ってつかえるか?」
酒に、臆病になっている自分がいた。この世界の酒は、アルコールがキツいのだ。ビールが懐かしいなぁ。
ちなみにレイラは治癒魔法が使えるらしい。
もしかしたら今朝も使ってくれていたのかもしてないな?
とりあえずお別れ会だ。今日もガンガンいくことにしよう。




