アラタな出会い(7)
「まずは昨夜はありがとうございました」
「えーっと、なんのことをかな?」
「素敵な夜にしてくださいました」
あーーーー、そうかやっぱりやっちまったかこれは確定だ。
しかし生き残る方法が一つだけある。
結婚すればいい。もしくは正式にお付き合いをすればよいのである。しかし向こうの気持ち一つである。でもあの笑顔とお礼きっと何とかうまくいくに違いない。
「こちらこそ、ありがとう。ところでこうなった以上、責任を取らせてほしい。結婚を前提で付き合ってほしい。もちろんキミが良ければだけど」
むこうは、ビックリした顔でこっちをみた。
「え? け、け、け結婚ですか? わ、わたしとですか?」
「そうだ!だめか?」
「ダメでは、ないと思いますが…そのわたしは奴隷の身分、ご主人様とは結婚できるんでしょうか?」
え? この子奴隷なのか? 俺が主人? そもそも結婚とかしなくても罪に問われないんじゃないか?
「いや、俺もその辺詳しくないのだけれど…」
「ご主人様がそうしたいのであれば、したいようにすればいいと思いますよ」
「そうだな……ところでもう少し知りたいことがあるんだかいいか?」
「はい。なんでしょうか?」
「…名前教えてもらってもいいか?」
「私は奴隷ですので、名前はご主人様がつけてください。前のご主人がつけたものでもいいですが…できればアラタさまにつけていただきたいです」
前のご主人から、横取りしちゃった感じなのかな?いや、そっちの方がヤバくない??
こんなに可愛い子だからさぞ、可愛がっていたに違いない。
あとでその辺もきかいないとな。
「名前かぁ、きみはエルフだよな?」
「……はい。そうです」
「やっぱりそうか! エルフを見るのははじめてなんだ。白いし、細いし、キレイな顔立ちだからすぐにわかったよ」
「そ、そうですか。そういっていただけると嬉しいですが、ご主人様はエルフにそのぉ、偏見とかはないのですか?」
「??? ないよ? むしろ好印象だけど俺の故郷では」
「そうなんですか?そのような国がおありなのですか?」
「あぁ、遠くてもう行けないがな」
「そ、そうですよね」
たまに悲しい顔をする子だな。
「そうだ!名前だったね。何か希望はあるか?できれば最初の一文字とか言って貰えると助かる」
「希望ですか…レとかいかがでしょうか?」
「レ…だな」
レか。なかなか難しいな。レイア、レイ…呼びやすいように二文字か三文字くらいがいいかな?
俺も三文字だし、三文字くらいでレから始まる女性の名前…どれもしっくり来ないな。
漢字で考えてみるか?レから始まる漢字ってあんまり知らないな。麗とかかな?そうするとレイは確定にして、コ。麗子ないな。なんでそんなに古風な漢字に。
あ、キラキラネームってこういう風に生まれるのか!!!これは大発見だ。やっぱり名前をつけるって難しいんだな。迷走した挙句に漢字で二文字とか書いて後は当て字に…キラキラネームの出来上がりか!!
わかった。わかってしまった。日本人の国語力のなさがキラキラネームを産んでいる。
今からでも遅くない。なんらかの形でジャパンに伝えたい!!!
が、とりあえずこの子名前だ。幸いにして一ついい案が浮かんだ。ラ行の名前かわいい説。子供の頃に可愛い名前つけていて大人になってから名前負けする。高校生、中学生のイジメにありがちな、あるあるだ!
だが、この子はもう出来上がっている。顔が出来上がっているから、ラ行をつけても安心できる。
「決めたぞ! 今日からきみはレイラだ」
「レイラですね。ありがとうございます!気に入りました」
こうして俺は奴隷レイラを手に入れた。
「そういえば年はいくつなんだ?」
「? 24ですが」
どうやら犯罪の心配もなくなったみたいだ。




