アラタな出会い(4)
ミリーちゃんが奥から走って戻ってきた。
「たしかにおっしゃった通り、真っ二つのものがありました。状態も一番よく買取も高いです。しかし…アラタさんの武器は…その…短剣ですよね?」
「そうだが。何か問題でもあるのか?」
「いえ、問題というわけではありませんが…短剣ではあのように斬ることは難しいかと。それにFランクのハンターが武器を持つオークの懐に入れるとも考えにくいのですが…」
「つまり俺ではなく、ほかの人が討伐したものを報告したと言いたいわけか?」
「簡単に言ってしまうとそうなのですが… アラタさんが討伐したという証拠をお示し頂きたいと…」
困ったな。こんな時こそウイングさん!! なにやら…考え中らしい?
「『武装』を見せれば信じてくれるか?」
「ぶ、武装ですか?確かにそれなら斬ることは可能かもしれませんが…」
ここでウイングさんをみてみると、言っちゃったかぁという表情だ。
内緒にしておいた方が良かったかな?
ここでウイングさんと目が合う。
「しょうがない。あんまりハンター同士で切り札を見せ合うのは良くないのだが、君が気にしないのならいいだろう」
「すいません。そういうこととは知らず…」
「オーク討伐の証明もできるし、やっぱりできませんでは職員からの印象も悪くなってしまうからね。やった方がいいと思うよ
「では」そう言って腰の短剣を一つ抜き、魔力を込めると簡単に『武装』の出来上がりである。
「本当にできるんですね!!! Fクラスなのにすごいです。そんな人はじめてですよ!!!」
思いのほか感動してくれている。しかしこれ魔力を増やすこともできるんですぜい?
「これでいいでしょうか?」
「はい、確かに確認させてもらいました。ランクを変更しますのでもう一度カードを貸してください」
俺はカードをミリーちゃんに手渡す。 ミリーちゃんは、魔法陣の上にカード置き先ほどと同じように手をかざすと
「できました」と言ってカードを返してくれた。
返してくれたカードはEランクになっている。うん。なんかランクアップというかハンターの仲間入りをした新鮮さがあるな。
「ちなみに聞いて申し訳ないんですが、ウイングさんたちは皆さんCランクなんですか?」
「いや、Cランクなのは私だけで、あともカイとコウとミミロルもDランクだよ。君の実力ならすぐにCになれるだろうがじっくりやっていくことをお勧めするよ」
「命を大事にですね。わかりました」
「買取の金額が出ました」
ちょうどいいところで買取の金額が出たらしい。
「丸焦げで革が取れなかったものが二匹いましたので、そちらは安くなっていますね。あとは真っ二つのものは一番いい評価での買取になっています。 オーク7匹で金貨16枚になります」
7匹? 俺が知らない間に狩ったものも入っているのかな?寝てた時か?来る時かも?
あと焦げたやつはだいぶ叩かれた感じになっているのだろう。
「それで構わない」いささかウイングさんも納得いかない感じもするのか。ちょっぴり冷たい言い方だ。
まぁ気持ちはわかるなぁ。
ウイングさんは金貨の入った革袋を受け取り、ミリーちゃんに挨拶をして出口に向かったので、合わせて出口に向かった。
ギルドを出るとすでにあたりは暗くなっていて街に明かりが灯っていた。




