村へ街へ(6)
「ウイングさん! 盗賊って、つおい?」
...ちょっと言ってみたくなった。
「そうだなぁ、個々の強さはそうでもないが、人数と使ってくる魔法陣が厄介だな!全員が何らかの魔法陣を持っていると思った方がいいが・・・まず狙われることはないだろうなぁ」
「やっぱりそうですよね…」別に会いたいわけではないが、少し寂しい。
やっぱり積み荷が、「木」の馬車なんて盗賊会では人気が出ないよなぁ。最低でも食べ物とかだろう。現金を積んでいる関係の馬車は強い護衛がつくだろうし、商会の馬車あたりがねらい目なんだろうな。
「ははは、まぁそういってくれるな。可能性はあるわけだしな。木の下に何らかのモノを隠している場合もあるだろう?それに馬車ごと頂いて売る方法もなくはないが最後の手段だな」
「商人から馬車を奪うと商人が減るからですか?」
「その通りだ。お互いにお手上げになってしまっては困るだろう?生かさず殺さずの関係が向こうも一番いいのさ」
「でも、俺が盗賊なら積み荷が木でもある程度無効化して、金目のものを奪うけどなぁ」
「「「・・・・・」」」
みんなが黙った。
「いや、冗談ですよ?それに俺は盗賊じゃないですよ?山賊みたいななり風貌かもしれないけど、違いますよ?」
「いやいや、そういう意味じゃないんだ。確かにそう考えるとこの馬車も狙われる可能性があるなと思ってな。 けど、そこまで盗賊が考えるかどうかだな?」
うん。みんな気を付けて行こう。命は大事。
「あと倒した盗賊の持ち物は、誰のものになるんですか?」
「依頼内容にもよるが、基本的には、倒した人のものになるな。しかしやつらの使っているものときたら手入れはしていないし、大した買い取り価格にはならないのが現状だな。なかには魔法陣付きの武器もあるだろうが、やはり手入れはされていないだろうな。ちなみに捕まえた盗賊は奴隷として売ることができるからそっちの方が金になるね。あと懸賞がかかっている奴もいるだろうが、そういうやつは実力も魔法陣も多く持っているから倒すのは難しいだろう」
人を売るとは、元の世界では考えられないな。まぁあんまり気にしたことはなかったけれど、100年前には奴隷とか身分とか余裕であったもんな。今でも知らないだけで、別の国に行けばあるのだろうけど。
「ん。 前方にオークの反応があるな。 数はちょうどいい感じの2だな。アラタくん出番だよ! カイとコウでもう片方をやってくれ。俺はもしもに備えて観戦しているよ」
ウイングさんがそういうと、確かに前の方からこちらを目掛けて走ってくるイノシシ人が2頭。あの感じならボアテングの感じで行けそうかな?
「いっちょやってみっか!!!」デビュー戦が始まった。




