村へ街へ⑶
日が暮れる前に村に到着し商会が好意にしている宿に一緒に泊まらせてもらえることになった。もちろんお代は商会持ちである!
なかなかの太っ腹だと思ったら、銀貨1枚で泊まれるらしい。夕飯と朝食をつけると銀貨がもう1枚増えるが…ちと安くないか?
ちなみに貨幣は、銅貨、銀貨、金貨、白金貨があるらしい。
銅貨10枚で銀貨1枚
銀貨10枚で金貨1枚
ここで気をつけるのが
金貨は100枚で白金貨1枚
になるということだ。
何故かとヴァイラルに聞いたらそれだけ白金貨が珍しいということらしい。こういった一般的な宿や店には、あまり出回らず商取引などに使うことが主とのこと。
この宿の単価でそんな大金出されても釣り銭に困るんだろうなぁ。
それしかもってない場合はどうするのかと聞いたら、村長に頼んで換金してもらえるらしいか、物々交換でもオーケーらしい。そちらの方が一般的なのだろうな。
この指輪で一泊させてくれとか?指輪の方が高価じゃね?その場合はお釣りもらえるのかな?
聞こうと思ったけどこれ以上、しつこく聞くと怪しまれそうだからやめておこう。
まぁどちらにしてもオーク一匹で結構泊まれるな。次にオークに出会ったら、戦闘に参加させてもらえるようにウイングさんに頼んでみよう。まずは倒せないんじゃ、お話にならない。
夕飯は、シチューのような牛乳と野菜を煮込んだものであった。たまに肉が入っていて美味いと思っていたらどうやらこれがオーク肉だったらしい。これは高価買取を納得させる美味さだ。やはり需要も多いだろう。
しかしちゃんとした料理は久しぶりだ。
エブリンと漢二人生活しているとどうにもタンパク質に偏ってしまう。
夕食は『鋼の翼』のメンバーも一緒だったので、オークの剣をお願いしてみた。
「まぁ構わないが…死んでも責任はとらんぞ?俺たちは商人を守る護衛だからな」と言って笑っている。さらにウイングは続ける。
「エブリン、アラタくんの実力はどうなんだ? 」
「問題ねぇな。 ちなみに勘違いしているようだから言っておくが、タックスシールドクラブの殻を破ったのはアラタだ」
みんなが「えっ」一斉にこちらを向いた!!
「とはいえ技術は荒削りだ。敵の一撃でやられるかもしれねぇから、防御の仕方とパーティの戦い方を教えてやっちょくれ」
「承知した。 オークの数が少ない時なら問題なさそうだから後で打ち合わせをしておこう。何事も準備が大切だ。 しかしすごいなアラタくん! 一体どうやってやつの殻を破ったんだい?」
「あーっと」これは言っていいのかな?という視線をエブリンに送ると深く頷いている。まぁ常識の範囲内なのであろう。
「破ったのは、双剣での突きです。 ただ思いっきり魔力を込めましたが…」
「ほう。いつも付けているあの双剣でか? 全く天晴れなやり方だな! あの大きさのカニ相手によく接近戦を仕掛けようと思ったな!!」
「その辺は、魔力を足に込めれば早く動けるので、なんとかなるかなと思って」
「ん? 今の話だと、魔力を武器に通しながら、早く動けるのか?」
「はい。たぶん出来ますけど…、普通はできないんですか?」
見回すと、みんなが信じられないという顔をしながら夕飯を食べていた。
どうやら常識がなっていなかったらしい。
うん、後でちゃんと常識ってヤツを勉強しておこうね。
「まぁいい。あとで作戦の打ち合わせよろしく頼むな」ひきつった笑顔でウイングさんが言った。




