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村へ街へ(2)


村までは馬車で半日といった行程らしい。意外と近いと思ったら、馬車の速度が思いの外早かった。

馬は1頭で、よくこれだけの木を載せた馬車を引っ張れると思ったら、馬車に荷物を軽くする魔法陣が描かれているとのこと。納得です。しかし魔法というのは便利なものですな。

前の世界で一生懸命に学んできた物理やら化学やらが無と化している...


先頭の馬車はウイングが馬を操っている。隣にはカイとコウ、そして荷台にミミロルが載っている。2台目の馬車は商人のヴァイラルが操り、俺とエブリンは荷台との隙間に座ることにした。


馬車が出発して、一時間はたっただろうか?腹が減ったので革袋に入れてきた、干し肉をかじっていると突如護衛パーティのリーダー ウイングがさけんだ。

「前方に敵襲!! オークが2頭   いや横からも1頭来るぞ!」

護衛たちは馬車を止めて、一斉に武器を手に取って戦闘態勢に入った。


俺もエブリンと戦闘態勢をとり、ヴァイラルは荷台に隠れる。ちなみにエブリンの武器は短いショートアックスである。 それを片手で振り回すらしい。実に頼もしい。


前方のオークたちは、竹でできた槍を投げてきた!!!

先頭の馬車に向かってきているが、馬の手前で地面に落ちた。

なにが起こった!!!???と思っていると


「防御は任せて!!」と魔法少女ミミロルが叫ぶ。

どうやら魔法を使って槍を落としたようだ。


前方のから向かってくるオークには、カイとコウが対応にあたる。横からくるオークはウイングが対応するらしい。

横からくるオークは後ろの馬車を狙うのか?それに合わせてウイングもこちらに向かってきている。


「一対一で大丈夫か?」

「まぁ、オーク程度なら問題ねぇだろう? ウイングの方は余裕で仕留めるだろう。心配は前方の方だな...」

なんて会話をしていると前方のオークに向けて、ミミロルが火の魔法を放った。

前線で戦っていたカイとコウは、すでにオークと距離をとっていた。さすがパーティうまく連携が取れているようだ。

カイとコウは、火に包まれて悶えているオークの首に剣を突き刺し楽々仕留めた。


ウイングの方はというと…一閃で頭と胴体を切り離した。素早く仕留め、仲間の戦闘を確認する余裕も持っている。さすがリーダーだ。


恙なくオークとの戦闘が終了するとミミロルが、馬車に入れてあった荷物からクルクルにまかれていた革袋を取り出しオークのそばに広げた。

「おぉ!!あれにオークを入れるのか!?」

「あぁ。あれが収納用の袋だな。護衛中に狩った獲物はハンターのもんだから『鋼の翼』のもんになる。ちなみに盗賊なんかを捕まえたりした場合も同様だな」

そうかそうか!これもこの世界の常識なんだろうな。

「そうなのか!ちなみにオークの買い取り額はいくらなんだ?」

「オークは肉も食えるし、毛皮も使えるから買い取り価格は強さのわりにたけぇ。1頭で金貨3枚あたりが相場だろうが、焼けた2頭は毛皮がとれねぇからグッと買い取り価格は下がるだろう」

「ふーん。 それなら剣で倒せばよかったのにな!」


俺の一言に横に来て、リーダーのウイングが答える。

「任務は馬車の護衛だからね。買い取りなんかは二の次さ。それに命あってのハンターさ」

おぉ、ウイングさん勤務態度〇だな!本来の目的も見失わないとは…すばらしい!!!


血抜きが終わったオークは、革袋に収納されていく。頭からすっぽり入れらてるオークは出棺のようでシュールな光景であった。しかし実にハンターっぽい一幕に、やっぱりハンターになってみたい!と思う、中ニ病患者であった。もちろん患者は俺だ。


再度馬車が出発する。先ほどの戦闘後ミミロルが後ろの馬車に乗ることになった。場所は商人ヴァイラルの隣である。

ふと先頭を思いだしてミミロルに話しかけてみることにした。

「すまない。さっきの魔法はどうやってやったんだ?」俺の問いに、ビックリしたのか?話しかけられたことにビックリしたのか? ソッポを向いて無視された。



「ははは、嫌われているね。 彼女はあまり話すのが得意じゃないんだ。人見知りだね! 魔法を見るのははじめてかい?」 俺がうんうんと首を縦に振ると親切にヴァイラルが答えてくる。

「彼女が使ったのは、魔法陣さ。 魔法陣が描かれたアイテムに魔力を流し込むことで魔法を発動させている。もちろんコツはあるらしいから、誰でも使えるわけではないが…詠唱を省いて即座に発動できるから魔法使いは大体使っているな。むしろ魔法のあれこれを覚えることなく魔力があれば誰でも使えるからな!うちでも何種類かアイテムを扱っているよ」


「便利なんだな。俺でも使えるのかな?」


「魔力があれば使えるだろうね。エブリン、彼の魔力はどうなんだい?」


「………まぁ問題ねぇだろう」


ん?一体何の間だったのだろうか?


「それなら問題なく使えるだろうね。街に行ったらうちの商会に来るといい。はじめは危なくない水を出す甕から使うのがいいね」


「ありがとうございます。あまり魔法とか魔力とか詳しくないので助かります」


「なんでも聞いてくれ、エブリンには世話になっているしね。欲しいものがあったら、値段も相談にのるからね」


やっぱりお金はとるのね!!!まぁ商売だからしょうがないね!


そんなことを話しながら進み、日が暮れる前には村に入ることができた。

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