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木こり生活(4)

カニを食べ終わった後、エブリンが入れてくれたお湯で身体を拭いて一息つく。


エブリンは、たくさん食べて満足したのか、すでに寝ている。




しかし今日はヤバかったなぁ、あの魔力が切れた後動けなくなるのは危ない。幸い敵も深傷を負って逃げ出したから良かったものの、危うくこちらがやられるところだった。

ただ切れただけなら、いいのだが魔力が切れただけで体力が切れたわけではないのに動けないのはどういう理屈なのだろうか?


魔力=体力 とするとどちらかというと生命力とか生命エネルギー的なやつと同じ気もするが、そうすると魔法の発動については説明がつかなくなる。こうファイヤーボール的な魔法は見てないが、エブリンの話では魔法使いはいるし、魔力は普通にありそうだ。神も言っていたしね。


あとは魔力の限界値はちゃんと把握しておきたいな。丸太を運んだ分と、ボアテングを狩った分、釣りをした時と最後にカニとの戦闘か。

特にあの剣に魔力を大量に入れるのはヤバい消費しているに違いない。でなければカニの殻を突き抜けなかっただろう。…あれの反動で一時的に動けなかったという可能性も…


やはりイマイチ掴めないなぁ。ステータスでもなければ、この辺は実験と体感でつかんでいくしかないな。




それにあのカニの名前は、タックスシールドクラブ。クラブは蟹、シールドは盾?、タックスは税金じゃなかったか?

タックスヘイブンとかe-taxとかのタックスだろう。タックスに別訳がある可能性はあるが、神さまが翻訳が万能でない可能性もありそうだなぁと思った。固有名詞とかは少しあやしいな。税盾蟹。漢字で書くと意外とカッコいいかもしれん。 次からそう呼んだ場合も、エブリンに通じるか試してみようかな。


ここでの生活もそろそろにして、次に行く時が来ているかもしれないな。わからないことが多すぎるし、慣れてきちゃっているけれど、お風呂とか、コメとかが恋しいなぁ。ちょっと考えないとなぁ。


そんなことを考えながら、眠りについた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


翌朝、いつも通り起きれた。どうやら筋肉痛とかその辺の心配はなさそうだ。

あれだけのことをやったんだ、なにかしらの反動はあると思ったが、案外なんともなかった。


「おはようエブリン」


「おう。カラダはなんともねぇのか」


「なんともなさそうだ。まぁ怪我したわけでもないしな」


「ん、ならいいが…タフになったな。 今日は馬車が来る日だ!早く支度して終わらせちまおう」


「そうだな。今日も頑張りますか」



そんな会話をしながら、いつも通り顔を洗って、朝食を済ませた後、仕事場に向かった。


今日は納品があるので木を2本切った後、馬車を待つ。だいたい昼前には馬車がやってきて積み込みを行う。その後馬車はすぐに行ってしまうが、今日はいつもと違って馬車にハンターが4人同行していた。

いや、馬車を操縦している人のとなりにもいる人もハンターかな?そしてアレは多分女だ!


「どうしたんだ?ハンターの護衛とは、盗賊でも出たか?」エブリンは商人ぽい人と話している。


「ご察しの通り。まさか積み荷を盗まれるとは思っていないが、命あっての商売だからな。用心はしないといかん」すこしため息混じりな商人は、たぶんハンターに払う報酬分、手取りが減るからだろう。


「そらぁ、難儀だが、俺には関係ねぇ。売値はいつも通りだ」


「積み荷も積み荷なだけにな、そんなに高額なハンターは雇っていないから大丈夫さ。まだまだ駆け出しの奴らだからな・・・安い料金で雇えた。とはいえ少し辛いとこもある。何かいい話でもないかね?」


「ちょうどいい話があるぞ?というかいい話すぎて買えんかもしれんが…」エブリンはイヤらしい笑顔だ。悪いことを考えているに違いない。


「ほう。たまたま手持ちならある! が、どんな話かね?」商人がくらいついた。フィーーシュ!


「タックスシールドクラブの殻がある。どうだ?買うか?」


「な、なんだって!! よく倒せたな!!!しかしどうやって? いや、いい!多少は割れていても買う!いくらかね?」


「両爪と一番大きい殻の部分もかなりの部分が使えるな。爪は処理していないが、まぁ2.3日なら大丈夫だな。こんなとこだが、どうだ?金貨100枚が相場じゃねぇか?」


金貨100枚!!!!!!!!内心でビビる。

そういえば金銭感覚がまだいまいちよくわからん。それでも金貨100枚あれば、遊んで暮らせんじゃないか?


「妥当なところだが…そうだな。輸送コストを考えるともう少し安くしてもらえんかね?それに爪の処理のこともある」


「まぁそう来るだろうな。…ええだろう。80枚で手を打とう。ただし、条件を一個つけさせてもらう。俺とこいつを村か、行くなら街まで同乗させてもらうがどうだ?」


「かまわんが…次回の取引の時でもいいかね?今回はシールドクラブを運ぶと少々手狭だ」


「もちろんだ、こちらにも準備があるからな! 冬前の最後の取引の時でかまわんが、今年はすこし早めに閉めるかもしれん。臨時収入があったからな」


「では、その際は事前に教えてくれれば、調整しよう」


「交渉成立だな!」


そういって二人は握手を交わした。 シェイクアハンドは、異世界でも通じるようだ。


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