木こり生活 ⑵
エブリンに木こりの生活を教えてもらい。
魔力のまとい方を教えてもらう。
だんだんと魔力が纏えるようになったアラタは、神さまからもらった双剣に『麟鳳・亀龍』と名付けた。
木こり生活も早いもので2ヶ月が経過した。
今、目の前には、ボアテングがいる。
そっと近く。
何回か試してわかったことだが、奴らは魔力を察知する。
だからこちらの魔力を隠し近づく。隠すと言っても、こうなんというか息を止めるような感じでだ。
近づいてからは、一気に飛び出す。 すると奴らは逃げずに戦いを挑んでくる。逃げれないとわかっているのだろうか?舐められているのかもしれない。
ここで出番を待っていたのが、双剣『麟鳳・亀龍』である。
麟鳳亀龍は、麒麟、鳳凰、亀、龍の文字を使っていることは、字を見ればわかるか。
大それた名前をつけたと思っているが、名前をつけてからは凄く調子?機嫌がいいにか?よく切れる。まるで生きているように活き活きとしている。…名前をつけてよかったな。
しかしボアテングは戦闘中でも躊躇なく逃げるので、素早く仕留める必要がある。
急所は二箇所。頭か心臓である。あとは首だが、これは浅いと逃げられる可能性もある。
心臓は深すぎて、届くかわからないし、下からか骨の間から刺す必要がある。
となると狙うは一点。
ボアテングは、こちらに気づいて向かってくる模様。
奴の荒い鼻息が伝わってくる。こちらに一直線で向かってくる。
俺は、止まり両手に構えた『麟鳳・亀龍』に魔力を通す。
体当たりをしてくるボアテング。
これに対し、まずは鼻を左手の麟鳳でいなしながら、回転し初撃をやり過ごす。
ここでボアテング最大の弱点、ブレーキとこちらへの転換が待っている。
こちらは先ほどの、回転を利用して飛び出す。
ボアテングが振り返る。
ここの一瞬を狙い、一気に右手の亀龍を突き出す。
狙いは『眼』。
振り返ったボアテングの右眼に深く突き刺した。
反撃の恐れがあるので素早く抜き、距離を取る。
2、3歩、動いた後、ボアテングが倒れる。
うまく致命傷まで与えられてようだ。
「ふ〜、うまく倒せたな」倒れるのを確認して緊張を解いた。
「良くやった。今日はご馳走だな!」エブリンは嬉しそうだ。
「そうだな! 早く血抜きをしよう。肉が不味くなる」そう言って素早く処理にかかった。
「しかし、良くそんなに早く動けるな。ついこないだまで何もしらねぇヒヨッコだったのにな」
「ははは。昔から足は早い方だったからな!」かくれんぼも得意で隠密のあだ名がついたこともあったが…
この世界の魔力はコツさえつかめれば、凄く便利だ。肉体強化と武器強化も行える。さらに刃こぼれの心配もない。
研ぎ方を知らない俺にとっては、大助かりだが、神がくれた剣だ。ちょっとやそっとじゃ壊れないだろう。そんなことを考えながらもきっちり初期処理を済ませた。
そして内臓の一部を、そしてハリにかける。 そして投げる。 そう釣りである。
もちろんハリは太めのロープにつながっている。ハリはエブリンが使い古したナイフをハンマーでたたいて作った。お手製だ。
お世辞にもうまいとは言えない出来だが、この世界には釣りという概念がないのだろう。獲物はかかってくる。
「肉の処理を頼んでいいか?俺はもう一匹捕まえてから行くよ」
「おう!いいぞ任してとけ。その代わりデカいの頼むぞ」
「りょーかい」そう言って、ロープを強く握り獲物がかかるのを待つ。
今日は何がかかるかな? 前の世界では、釣り堀くらいにしか行ったことがないから、釣りの上手い下手はわからないが、事この池では一般常識の釣りとはわけが違う。
釣りあげるというよりは、引っ張りあげる必要がある。もはや綱引きだ。
そう思っていると、アタリがくる。これもデカそうだな!!
食ったと同時に張ったロープとハリに魔力を通す。これをやれば、とりあえずロープやハリが切られる心配はない。実はすでに2本ほど糸を切られて持っていかれているので、そのたびにエブリンに謝っている。エブリンは怒らないが、さすがにこれ以上は申し訳ない。
「しかし、こいつはいつもと違うな!!デカいぞ!」いつもと違う引きにビビる。
「こちとら毎日、丸太引っ張って鍛えているからな」足に力を入れて魔力も増やす。
「いっっっっけーー!!」一気に引き上げた。
獲物が飛んで上がってくる。デカい!!
「魚じゃない!?エビ???!!!」上がった獲物はエビだった。いやザリガニ??
しかしデカい。背丈は俺より少し大きいくらいだ!
それよりも目立つのが、ハサミ。 あんなんで鋏まれたら、『ハサミギロチン』一発で真っ二つになること間違いなし。
こわっ。逃げよっかな?? しかしちょっと食べてみたい気もするんだよね?
ここはでっかい伊勢エビだと思って、いざ尋常に勝負!!
愛犬ならぬ、愛剣を抜きかまえた。




