木こり生活
木こりの朝は早い。
日の出とともに始まる。
池に顔を洗いに行きながら、獲物がいないか確認する。
やはりそんな簡単には見つからないようだ。
昨日の残りの肉とパンで朝食をすませ、準備をすませる。
悩んだけど、双剣も装備していくことにした。邪魔にはならないだろう。
エブリンは、森の中を慣れたようにどんどん進んでいく。
道中では色々な話をしながら進んでいった。
エブリンは代々、木こりをしながら森を守っている一族らしい。村から飛び出してハンターになったのだが、依頼できたこの森が気に入り、小屋を建てて木こりとして働いているのだと。
エブリンの力はかなり強い。体格とか、斧の力とかではなく、異世界人の俺からするとバケモンだ。
一度斧を持たせてもらったがかなりの重さで、持ち上げることはできなかった。
それをやすやす振り、木を削っていく。俺は倒れた木の枝を切り落としていく。そこで出番となったのが双剣達。
振り抜く速度と太いところは、剣の根元をうまく使い落としていく。
なかなか使いやすい。落とした枝は薪に使えそうなものはまとめて置いておく。
問題はそのあとだった。
丸太を運ぶのがかなり大変であった。エブリンが半分位に切った丸太の軽い方を運んでいるはずなのに、かなり力を込めて運ばないと進まなかった。これを1日に3本くらい行う。途中休憩はあるが、昼食はないらしい。基本1日2食朝晩らしい。
喉も乾くし、お腹は減るし、体力は使うしで労働条件はかなり悪いが、一宿一飯の礼があるしそれ以上に役に立っていない方が目立っていて、何も文句は言えない。
切り終わったあとは、日が暮れる前に薪になりそうな枝を持って小屋に帰る。
池に行って汗を流したあとは、夕飯の支度をする。
夕食後は、この世界の話を色々教えてもらい。切りのいいところで切り上げて寝る。
こんな生活を一週間くらい続けていたある日、エブリンから衝撃的な話を聞いた。
なんと魔力は身体に纏えるらしい。これにより肉体の能力を飛躍的にあげることができるのだと、武器にも魔力を通し纏えるとのこと。
どうして教えてくれなかったのかを聞いたら、双剣を使っている時はできていたから常にできているのだと思っていたという。運んでいる時も、少しはできているらしいからその内ちゃんと纏えるだろうと教えてくれた。
魔力を纏うのはハンターの基本中の基本、これが出来なければボアテングも倒せないだろう。
頑張って働こう。それがこの世界のグローバルスタンダード。基本中の基本として活きてくるに違いない。
さらに一週間くらい経ったある日、丸太を運んでも疲れていない自分に気がついた。
丸太が軽く感じたのだ。どうやら魔力を纏うことに慣れてきたらしい。あんまり実感がないのだが。
双剣の扱いにも慣れてきたきたのか、太い枝もスパッといける。
こうなってくると何か試しに切ってみたくなってくる。
一度、池の近くでボアテングを見つけて近寄ってみたがすぐに逃げられてしまった。デカイ図体の割に臆病なやつである。俺も双剣を投げる方がいいか悩んだが、一撃で仕留められなかった場合、双剣が短剣になってしまうことを恐れてためらった。神さまにもらった大切なものだからな。投げるのは良くない。
双剣
最近はもっぱら鉈扱いであったが、神さまからもらった大切な剣である。
剣と言っているが、刃は片側である。この場合、刀というのか?
その辺よくわからないが…しばらく剣で行こう。
刀身の長さは、腕くらい。少し刃が反っていて、相手の攻撃を受け流ししやすいようになっている。刃が片方なのも相手の攻撃に押された時に自分を傷つけないためだな。
愛着も湧いてきたし、名前をつけようと思ってずっと考えていた。
双剣といえば、アレだ。 『干将・莫耶』神さまからもらったしちょうどいいと思うが、なんかひねりがない。異世界だし、こう洋名もいいと思う。 チップ・スター…
やはり、四文字熟語とかからにしよう。『明鏡・止水』『魑魅・魍魎』…なんか毒毒しいな…
そういえば、魑魅魍魎ってどこで、どういう時に使うんだろうか?
想像するのは…蜘蛛の卵かえってこ蜘蛛が溢れた時…
想像しただけで想像を絶するな。寒気がする。
悩んだ挙句、『麟鳳・亀龍』と名付けることとした。ーーーーーーー難しい日本語を使いました。
これもどんな時に使うのかはわからないが、平和を意味することだったと思う。同級生の寺に書かれていたのをよく目にしていたので覚えていた。
大切に使おう。
そうして今日も部屋の隅で寝るのだった。
本日よりお昼前の11時配信にお引越ししました。
深夜枠から、昼帯へ…一体どんな番組なんでしょうね?




