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第8話 仏さまって本当にいたんじゃの? (2)
「うらめしや~、うらめしや~」
儂の声は冷たい霊香の香りとともに響き渡る。
飯屋はないが、儂は地縛霊となり、通りすがりの者たちを次々と脅かしては、薄ら笑いを浮かべていた。
「くっ、くくく……」
そんな儂に、どこからか明るい声が降り注いだ。
「おーい、道徳ー! そんな暗くて恐ろしいことを企んでないで、こっちにおいで! いいことがあるからさ。早く来い、道徳ー!」
手招きするその姿は、まさに天界の神々の一柱──
雲の上から、魂の炎となった儂の瞳に映った。
儂の魂は地縛霊や悪霊に堕ちることなく、ふわりと空へ昇っていった。
雲の上に辿り着くと、そこには朱塗りの楼閣が連なる霊峰が広がっていた。
霊峰の空気は白檀の香りに満ち、朱色の光が楼閣の漆塗りの柱を照らしている。
儂の一族は西〇願寺の高僧の血を引き、信仰心も厚い。だからか、仏壇に手を合わせることを欠かしたことはなかった。
(お願い)
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