第6話 仏さまからの提案(2)
カドカワ10周年記念長編コンテスト中間選考作品でございますm(_ _"m)
「ちがう~!」
すると仏さまは、儂の問いかけに対して首を振り、否定……。
「それはSFじゃ、ミチ……」
と、儂に告げると。
「まあ、それも異世界と言えば、異世界じゃな……」
儂が仏さまへと告げたことも間違えではないと言葉を返せば。
「……団塊世代には異世界ファンタジーの世界観と言っても分らんようじゃな……」
と仏さまはブツブツと独り言を呟けば。
「う~ん、そうじゃなぁ~、ミチよ~。西遊記のように人間だけではなく妖魔、妖怪……。まあ、儂等は亜人と呼んでいる種族も住む、中世以降の古代まではいかない、治安も良くない恐ろしく。その上文明の方も発達していない世界での。魔王と呼ばれる亜人の王も住む世界で。ミチお主にはできれば、その世界へと転生して、孫悟空のように魔王も討伐して欲しいのじゃ……。どうかな、勇者ミチ?」
仏さまは儂に西遊記の三蔵法師や孫悟空たちのように冒険して村、町、国の治安をよくして、最後に魔王を討伐してくれと大変に面倒……。嫌なことを嘆願してきた。
だから儂は仏さまに対して、大変に嫌な顔をしながら。
「えぇ~、マジで~? 仏さま、儂はめんどい~!」
と不満を告げたのだった。
◇◇◇
「……ならば、ミチよ! この条件でどうじゃ~?」
「えっ! その条件ですか、仏さま?」
「うむ、そうじゃ……。儂も其方に無理を頼むから、これぐらいの条件はつけてもよいぞ!」
「そ、そうですか……」
「ああ、そうじゃ~。この条件ならばミチよ、どうかの……?」
「う~ん、そうですね~」
まあ、仏さまの提案を聞き呻る、儂なのだが。あれから儂と仏さまの二人は、かくかくしかじかと長い対談を繰り返した。
しかし儂が無礼にも仏さま相手に中々首を縦に振らないから。仏さまが儂にかなりの好条件を提示してくれた。
それを聞き儂は考える人へと変身して呻り、思案をするのだが。
これと言った特技の無い儂に、西遊記の三蔵法師や孫悟空……。猪八戒に沙悟浄たちみたいな村や町、国の治安をよくしながら、《《魔王討伐》》をすると言ったミッションをクリアーすることは可能なのか? と思うから。
儂は仏さまの前で「う~ん、う~ん」と呻ることしかできないでいると。
「ミチよ~。お主にも孫悟空のような《《仙人の力》》や《《神の加護》》……。そう聖・火・水・風・土の五属性魔法や魔力、武力……。そして儂が先ほど新たに提示したミチ、お主の仲間となる、猪八戒や沙悟浄も添えてやるから、儂の提示した条件を呑んでくれぬかの~? ──お主も異世界転生と言った第二の人生だから、最初の頃は、その世界に馴れるまで魔王討伐を忘れ楽しんでくれてもかまわん……。魔王討伐の方は異世界に馴れてからでも全然かまわない……。それに魔王を打ち倒した暁には、その国をミチお主にやると言った条件も加えてやるから。この大盤振る舞いな条件で儂の嘆願を聞き入れてはくれぬか、ミチよ?」
仏さまは自分たちの手違いで、儂の寿命を縮めた上に、魔物の王や魑魅魍魎……。亜人と呼ばれる人ではない容姿をした狂暴な人種が住む、西遊記のような日本ではなく、中世前の中華人民共和国のような世界へと儂にいってくれと嘆願をしてきているのだが。
まあ、儂自身も、これだけの条件を仏さまの方も提示してくれたのだから。仏さまが逆切れして条件を少なくされる前に彼? 彼女? の条件を呑んだ方がよいと思うから。
儂は考える人へとなる行為を辞めて、
「仏さま?」
と声をかける。
「……ん? なんじゃ、ミチ……。儂の嘆願を聞き入れる気になったか?」
儂の様子を恐る恐ると窺っていた仏さまなのだが、渋い顔からパッ! と女性のように明るい顔へと変わられて尋ねてこられた。
儂はそんな仏さまへと。
「はい、儂でよければ、仏さまのために頑張ってみようと思いますが……」
と、まだはっきりとはしていない曖昧な言葉を告げると。
「ミチよ、『思いますが』とは、一体どう言う事じゃ?」
やはり仏さまは直ぐに怪訝な表情で儂へと尋ねてきた。
だから儂は仏さまへと。
「儂は平成や令和生まれの子供達とは違い、昭和の戦時中に生まれた団塊世代だから日本の時代劇やアメリカの西部劇……。まあ、西遊記や香港のカンフー映画ぐらいはわかるけれど。今頃の子たちのような異世界ファンタジーの世界観……。魔王や勇者、亜人に魔法や剣を使用したモンスターを討伐する冒険譚のことはさっぱりわからん、だから儂が魔法の使用時にわからないで困っている時は、仏さまが西遊記の時のように。儂等のことをサポートして欲しいんじゃが。それでどうかの?」と。
儂は西遊記で釈迦がやたらと助言していたのをテレビで見ていたからの。夏〇雅子さんのような麗しい三蔵法師さまが欲しいと無理難題は言わないから。この条件だけは守って欲しいと嘆願をした。
「うむ、解った、ミチよ。その条件を儂も呑むとしよう」
仏さまは儂が提示した提案を素直に了承したと告げてくれた。
となれば?
後は儂と共に異世界転生をする者は『誰?』と言うことになるのじゃが。儂は仏さまが選ぶ人物は誰なのじゃろぅか? と思い、心を弾ませ、躍らせるのだった。
◇◇◇
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