第4話 仏さまって本当にいたんじゃの?
カドカワ10周年記念長編コンテスト中間選考作品でございますm(_ _"m)
「おお~、良く来たな、道徳よ~! 儂が、お前が団塊世代らしく、長年に渡り仏壇へと向かい両手を合わせ祈り、祀ってきた西遊記にも出演している仏さまじゃが。どうじゃ、すごいじゃろぅ!?」
病気で老衰死した儂じゃが、身内だけの小さな葬儀の後焼かれ、骨壷に入り──墓の下へと収められた儂は、前世に対して余りのも早い死に対して前世に未練がある。
だから儂は『うらめしや~』となり、病死した病院か? 墓場? 火葬場でもよいが。
『うらめしや~、うらめしや~』と言いつつ、儂の背後には飯屋はないけれど。
まあ、怨霊や地縛霊となり、通りすがりの者達を脅かしては、『くっ、くくく』と薄ら笑いを浮かべつつ、儂は自己満足に浸っていようかな? と思っていたら。
「お~い、道徳~! お~い、道徳よ~! そんなところで暗く、恐ろしいことを企てようと策を練らないで~。儂の許へと来い~! 良い事があるから~。さぁ、早く、こちらへと来るのじゃ~、道徳~、早ぅ、来い~!」と手招き……。
そう、現世でいう天界! 神が住む世界! 雲の上へと儂に何処かの神さまが手招きをするから。
儂の魂は地縛霊──悪霊へと進化しないで『フワフワ』と上空へと移動──!
そして儂の魂が雲の上へと到着をすれば冒頭のシーンの通りじゃ。
儂等一族は西〇願寺のお坊さんの血も入っていると言うことで信仰心も篤く、仏壇へと手を合わせることを疎かにしたことはないためか?
仏像みたいな姿の真っ白で神々しく輝く仏さまが儂を呼び対談がしたいと言うよりは?
只の魂……。人魂でしかない儂へと、自己アピールをしながら自慢をしてきたから、儂は仏さまってマジでうざい! 面倒な奴だな! と思う。
まあ、実際西遊記に出演している仏さまも事ある毎に、孫悟空へと因縁をつけてはいたからな、マジでこの人うざいわ~! と儂が思えば。
「──道徳よ! 儂は別の面倒な人物などではない! あれは馬鹿で暴れん坊な孫悟空が余りにも手がかかるから、忠義者の三蔵法師を通して、この儂が天誅! 天罰! を与えていただけじゃが。お主も自分がAB型の血液だからと言って、余り他人の言葉に耳を貸さずに、自己中心的でいるようならば孫悟空のように、お主の頭にも緊箍児をはめ、この儂が三蔵法師のように地上に降臨して管理するようになるが? それでも良いのか、道徳?」
仏さまは、儂が余りにも粗相のない、暴れん坊……。西遊記の孫悟空みたいな男ならば。孫悟空を苦しめた頭の輪──緊箍児を儂の頭にセットすると、神さまらしくない脅しをしてこられた。
しかし儂は他界した直ぐ上の兄貴とは違うので、仏さまに逆らうようなことなどしない、優しく、気のよい男じゃから。
「仏さま、儂は粗相の無い、暴れん坊ではございません。ちゃんと国のために子供も養い育てました。──孫の面倒も見ました。だから西遊記の孫悟空のことは好きですが、彼のような、暴れん坊ではございませんから、儂には緊箍児など頭にいりませんから、あっ、はははははは」と。
儂は仏さまに、自分は暴れん坊では無いと笑い誤魔化しながら告げると。
「仏さま?」と声をかけ。
「……あの、仏さまは一体、儂に何用でございますか?」
儂は恐る恐ると尋ねてみた。
「あっ! そうであった。そうであった……、あっ、はははははは。儂は其方に用事があるから天界へと呼んだのだった。すまぬ、すまぬ。あっ、はははははは」
儂が恐る恐る仏さまに尋ねると。彼? 彼女? まあ、どちらの異性かよくわからぬ中間的な容姿を持つ仏さまは話の振り出しに戻る言葉を儂へと告げ笑い誤魔化せば。
「……儂が道徳、其方をこの天界へと呼んだのは、儂等神は、其方へと意図的ではないのだが、事故のようなシステムの不利を与えてしもぅての。道徳、其方も不満に思っているとは思うが。其方の寿命は最低でも20年近く短くなってしまったのじゃよ」
と仏さまは儂へと大変に申し訳ない顔をしながら教えてくれた。
だから儂も「あっ、ははは」と乾いた笑いをしながら。
(残念、無念、致し方が無い)
と肩を落とし、がっくりとすれば。
「……だから道徳よ。儂は其方を再度生き返らせようと思うのじゃ……」
仏さまは儂へと告げてきた。
だから儂は仏さまの言葉を聞き。
「えっ!」
と驚嘆して、
(儂が産まれ変わるとは一体どう言うことなんじゃ?)
儂は仏さまの前で首を傾げながら思うのだった。
◇◇◇
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