麗虎さんとのデートで誇示欲を
お嬢様学園を抜け出した俺と麗虎さん。
高級車に乗り込み、麗虎さんの自宅へ。
私服に着替えてもらっている間に俺は使用人に声をかける。
「すみません、今夜は俺…」
これでよし。
「お待たせ、陽太。どう、かな?」
私服に着替えた彼女は、現代的で鋭いラインのパワーショルダージャケットと、シルエットの美しいマーメイドスカートを組み合わせたオールブラックのスタイルだった。
なにそれ、格好いい!
ユニ○ロで来るのかと思っていた俺が恥ずかしい。
これが、私服。お嬢様だ。
「凄く、似合ってるよ。それとコレ。お揃いのブレスレット、GPS付きだからお互いの居場所がいつでも分かるから。受け取って欲しい」
「ありがとう!いつでも一緒だね」
そんなことをしながらデートだ!
流石、お嬢様たちの地元。日本で最も地価の高い通りを歩いて行く。
かつてのブランド品や高級車はステータスとしての価値を失い『若く、健康で、優しい男性を連れていること』が女性の社会的地位の象徴となった世界。
街を歩けば。
街中の女性たちが足を止め、驚愕の表情で見つめてくる。
「見て、あの男性…あんなに優しそうに笑うなんて…羨ましい」
「あんな極上の男を、警護もつけずに堂々と連れ歩くなんて、あの女…一体どれだけの権力者なの?」
「知らないの?白虎のところの…」
「あの距離感、完全に飼い慣らされてるじゃない。信じられない…」
これ、これ!
この反応を待ってたんだ!
「麗虎さん、そんなに怖い顔をしなくても、僕は逃げないよ。麗虎さんが俺を必要としているうちはね」
そう言って彼女の髪に触れる。
俺がその『純粋な優しさ』で彼女の髪に触れた瞬間、周囲の喧騒が嘘のように静まり返った。
それは、この世界の常識ではあり得ない男性側からの自発的で親密な接触だったからだろう。
街に刻まれていく『麗虎さん最強伝説』
通行人たちは、その光景を脳裏に焼き付け、震える声で噂を広め始める。
普通、男性は女性に怯えるか、あるいは過保護に扱われて萎縮しているもの。
しかし、俺は衆人環視の中で堂々と彼女に触れていく。
「あんなに美しく、気高い男性が、自ら進んで触れたくなるほどの魅力が彼女にはあるの?」
「見て、あの女。男に髪を触られているのに全く動じていないわ。それどころか、あれを当然の権利として受け入れている…。私たちが一生かかっても手に入れられない『心からの献身』を、彼女は既に手に入れているのね」
俺は彼女の腰に手を回し引き寄せた。
「あの男を奪おうなんて、命がいくつあっても足りない。あの女は、男の『魂』ごと『監禁』しているんだわ」
麗虎さんは、周囲の羨望と畏怖が混じった視線を全身に浴びながら、どう思っているのだろうか?
優越感を感じてくれているのか?
「麗虎さん?急に黙り込んで…どうかした?どこか具合でも悪いなら、すぐに帰ろうか」
「いいえ。ただ、貴方の手がとても心地よくて、少し酔ってしまっただけよ。…ねえ、もっと見せつけてあげましょう。私が貴方をどれほど愛し、貴方がどれほど私に従順であるか。この世界の全ての女に、絶望を教えるために」
「ふふっ、大げさだよ。俺はただ、麗虎さんの隣にいたいだけなんだから」
その後も街中に見せつけるように歩き、食事をし、デートを楽しんだ。
そして、お別れの時間がやってくる。
「麗虎さん、そろそろ…」
「…」
「もう、いい時間だから…」
「……」
「帰ろっか!二人で麗虎さんの家に!今日は麗虎さんの部屋に泊まるから!もう使用人さんには伝えてあるから!…家で二人きりの時は、もっと無防備な姿の麗虎さんが見れるのかな?楽しみだな」
「え゛?えぇ~!」




