クラス別けランニング・運命の並走
「まずはクラス分けも兼ねた、男女混合ランニングをしよう!」
どよめきが起きたが、体操着に着替えてグラウンドに集合だ!
ルールを説明する!
「女子のみんなは、自分が『この人を痩せさせたい』『この人と仲良くなりたい』と思う男子の隣で並走してください。男子一人に女子十人。その十一人が一丸となって走り切ったら、そのまま同じクラスにするよ。一クラスは女子二十人、男子二人にするつもり。さあ、走って!あっ、男子は最初だから無理しないでね」
俺の言葉が終わるか終わらないかのうちに、グラウンドは戦場と化した。
「陽太お兄ちゃん!私は絶対に陽太お兄ちゃんの隣だから!」
優ちゃんが真っ先に俺の右側を確保した。
その瞳には、一人の女性としての強い意志が宿っている。もうロリとイジルのは止めよう。
俺の残りの女子枠を巡り、新入生の女子たちが火花を散らしている。
俺の隣に並ぶことは、世界で最も価値のある指定席を手に入れることと同義とか。
「そんな凄いものじゃないよ。他の男子も俺と同じように世界に立つはずだ。その時に君たちの選別眼が評価されるだろう。まだ痩せる前の彼らに注目し、トレーニングで挫けそうな時には励まし、強い男を作りあげた女性。最古参になれるチャンスがあるんだよ」
「「陽太様はライバル多そうだし、あっちに行ってみようかな」」
「「最古参…」」
他の男子の所に向かう女子生徒たち。
あっちでは悠斗が「できれば胸の大きい子がいいかな」と優しさ?を見せている。
アラン君も人気だな。
それでは走ろう!
俺を先頭に、奇妙な集団が走り出す。
二番手は悠斗。三番手にアラン君。
他の男子は最初のアラン君のように、歩くのと変わらない速さで走っている。
アラン君は、隣で息を切らし始めた女子生徒に「大丈夫か?ペース落とそうか」と、走りながらも当たり前のように気遣いを見せる。
その姿を見た男子たちは『優しさとは、余裕がある時にだけ見せるものではないんだ』と、初めての学びに衝撃を受けている。
悠斗が爽やかな汗を流しながら笑うと、背後を走る女子十人のヤル気は最高潮になる。
それは共通の目標に向かって共に汗を流すという、この世界における真の革命が始まった瞬間だったのかもしれない。
一方、まだ太っていて傲慢な態度の残る他の男子生徒たちは、十人の女子に囲まれるという状況に鼻の下を伸ばしている。
だが、すぐに現実を知る。
「ほらっ!足が止まってるわよ!痩せたいんでしょ!?」
「私たちが応援してるんだから、情けない顔しないで!」
女子たちは、ただ並走するだけでなく、彼らを理想の男性に育てようと、スパルタな激を飛ばしていた。
俺は、グラウンドを走る集団を眺めながら面白い!と思っていた。
俺の想像以上に女子も男子もヤル気に満ち溢れている。
これなら、なんとかなりそうだな。




