ある晴れた日に 爆竹は鳴り
5月末に今年初のキャンプへ行った。
場所は某有名オートキャンプ場。
ペット可のサイトがあり、昨年9月にも行って、とても良かったので『また行くか』となった。ただし、行った翌週にはクマが出たというオマケの話がついている。
それでも、電気柵を延長増設したとのことで、今年はそんな話も聞かない。
設備の整ったオートキャンプ場となれば料金が高いと思われがちだが、夏以外の平日料金は三千円代と、意外と安い。
その日の最高気温は15℃の予報だった。
夜になれば10℃を下回る。
そんな気温の平日にキャンプをしようとする人は少ないらしく、着いた時は誰もいなかった。鹿が10頭ほど遊んでいたくらいだ。
その鹿たちも、うちのワンコが地面に降り立った途端にサーッと逃げて行った。
その後も道路向こうのバンガローサイトに車が見えるだけで、こちらの20以上あるペット可の区画サイトはうちの貸し切り状態となった。
テントをたてて、お昼ご飯を食べていると、どこかで爆竹が派手な音をたてた。
いわゆる鳥獣対策である。
昨年は爆竹だけだったが、今年はもうひと押しあった。
場内放送が入って、1日に数回、熊対策のために5分間音楽をかけるのでご理解下さいとのことだった。
なるほど、なるほど。
どんな音楽をかけるのかな、と思ったら、まさかのクラシック音楽だった。
毎回違う曲がかかったが、『ある晴れた日に』は効き目がありそうだと思った。
あのソプラノは超音波と言ってもいい。
そう言う意味では『夜の女王のアリア』も悪くないだろう。
コーヒーを飲みつつ夫が言う。
「これ『いい音楽だな』ってかえって寄って来ないのか?」
……そんな熊はおらんやろ
今日のところは。




