1-32 祭りの終焉
お祭りも終盤の頃合で、村長の挨拶がはじまった。
「わが猫神村に新しい土地神様がいらっしゃったおかげで今年は豊年満作、笑顔でお祭りを迎えることができました。
これから厳しい季節になりますが、また来年も豊作となり、今年のようなお祭りができますように、村民一同、天の神様と土地神様にお願いいたしましょう。」
「それでは最後に猫神様より一言。」
「ニャッ?(えっ? 聞いてないよ。 やだよ。)」
「お祭りの締めの挨拶です。 一言でいいのでお願いします。」
「ニャー(仕方ないなあ。 それじゃあ一言だけだよ。)」
「ニャーニャーニャー(かつて「ロリコン」とは聖なる言葉であった。
市井には認知されておらず、有志のみが細々と語り継ぐ「聖語」であった。
だがブームが来てしまい、さんざんもてはやされた後、その評判は地に堕ちた。
今や蔑称となり、印象は最悪どころか犯罪者である。
我らの高貴な魂は不変であるにもかかわらず、時代が偏見を作り堂々と差別し迫害しているのだ。
魔女狩りの再来である。
しかし我らは争いを好まない。
権利を主張し、堂々と自己主張をしたりなどはしない。
なぜなら隠匿するのもまた、我らの美学である。
よって名を変え、世に忍ぼうと思う。
ここに聖獣がいる。 絢爛にして秀麗、孤高にして高潔。
だが清らかな少女に対してのみ、その心を開くという。
その聖獣、名を ユニコーン という。
ユニコーン こそ、我らが呼称にふさわしい。
というよりも、我らは ユニコーン そのものである。
そして世を忍ぶ。
若年者にはこう言え。 ジュエルペットのオパールです。
青少年にはこう言え。 最強のガンダムです。
中高年にはこう言え。 奥田民生です。
高齢者にはこう言え。 ジャイアントロボの防衛組織です。
ユニコーンに栄光あれ。
これをもって ユニコーン宣言とする。)」
「巫女さま、猫神様はなんと?」
「『お祭り楽しかったです。 来年のお祭りでまた会いましょう』 」
「「おおおーーー」」
猫神村のお祭りは大盛況のうちに幕を閉じた。




