第五話 特訓とギフト
あれから少しして、赤城と綴木は学校に到着し、そのまま校長室に向かった。
「失礼しまーす」
「おお!来たか赤城くん!入ってよいぞ!」
赤城が部屋に入ると、そこにはソファーに座った若林校長がいた。
「綴木さんから聞いたんですけど、特訓するらしいじゃないっすか。一体特訓て何をするんですか?」
「これからするのは…名付けて『赤城くんのギフトを体にある程度定着させようの会!』じゃ!」
だっさ!あ、でもそれって前に言ってたギフトが体にまだ馴染んでいないってやつに関係してんのかな?
「それじゃあ今から裏庭へGOじゃ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜移動後〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「まずは今どれくらいの力が出し切れるのかを見る。まずギフトを使わずに本気でこの木を殴ってみてくれ。」
そう言われた赤城はその木を殴ってみる。結果は、その木には何のダメージも無かった。
「次にギフトを使って同じように殴ってくれ。」
ギフトを使う…腕に力を込めて…!
すると赤城の腕が、あの時のような桃色の光を纏い始めた。そして木を殴った。
「はぁっ!」
しかしあの時程の力は出でおらず、木はほんと少し凹んだくらいだった。
「あれ…?」
「やっぱりじゃのぉ。発現したばかりの力のせいでまだ体がその力に慣れておらん。だからこそ最大出力が出すことができていない。今のもせいぜい2,3%ってところじゃろう。」
「じゃあ身体が慣れるためには一体どうすれば…?」
「一番は使い続けることじゃ。初めてやることがやり続けるうちに慣れていくみたいな感じじゃ。それと…
《《使う》》ではなく、《《流す》》というイメージのほうがいい。」
「流す…」
赤城には分からなかった。ギフトを腕に発動させて使う以外の方法が、流すということが。
「使うという意識だと、どうしても体が強張り出力が下がってしまう。試合とかでも全力を出そうとしすぎるとうまくできないのと同じじゃ。自然と流す、特に赤城くんのような身体強化系のギフトは特にそうだと、同じようなギフトもつ友人が言っとったよ。」
「なるほど…じゃあそのためにどんな特訓を…?」
「わしと打ち合いをして、戦いに意識しつつ、ギフトを使う特訓じゃ!」
「へ?校長と?そんな体なのに大丈夫なんですか?」
「大丈夫じゃ!なぜなら…」
バギバギバキバキ!
「え、え、ええ〜!?」
すると校長の体が大きくなり2メートルほどになり、筋肉モリモリになってしまった。
「私のギフトは還若!自身の体を30分間ほど若き体に戻すギフト!この体なら問題なく打ち込んでこれるだろう!」
いやいやいや!あんな小さくてヨボヨボのおじいちゃんがこんなムキムキになると思うわけないだろ!さすが別世界…!起きることのスケールがまるで違うぜ…!
「まずは私に一発打ち込んでこい!」
「そんじゃ、お手合わせ願います!」
「さぁ!かかってきな!」
そして赤城と若林校長の打ち合いが始まった。
若林校長は本気ではないが、赤城を軽く吹っ飛ばす力で攻撃をしてくる。
「っ!」
目で追えないスピードじゃないけど、したい行動、それに体がついてこない…!でも目標を達成しないわけにもいかない!
ならまずさっき言われたように、いつでもギフトを流しっぱなしにしておく…まずは足に流して!
ギュン!
一気に近づく!そんでそのままギフトを腕に持ってきて…!そのまま殴る!
「どぉぉりぁぁぁぁ!」
赤城が若林校長に鋭い一撃を与える。
………と思われたが…
「………ん?あれ?あ、同時に別々には使えない感じですか…」
(この短時間でここまで使いこなすとは…)
「よし!これで打ち合いは終わりだ!よく頑張ったな赤城くん!」
「ハァ…ハァ…てか気になってたんですけどなんか口調変わってません?」
「いや〜この体だとテンション上がっちゃってね!昔の口調に戻ってしまうんだよ!ハッハッハ!」
なんか怖…そんなもんなのか…?
「ところで赤城くん!そのギフト、名前決まってるのかい?」
「え?いや特には…」
「じゃあ今考えよう!技名も結構大事なんだぜ?体が打つってわかるから出力が出やすいんだ!」
「え〜じゃあどんなのにしようかな〜!」
「君のギフトは桃色の光と、青色の光の2色以外にも黄色の光も出せるだろ?」
確かにそうだな…ギフトが覚醒した時は使わなかったけど使うを意識すれば飛ばせたりするんじゃないか?指だけに意識して…そい!
ボコッ
「遠距離もいけるのか!威力は低いがだいぶ協力なギフトだな!桃、青、黄、3色合わせてバトル・カラーとかどうだ?」
「いやさすがにダサくないかい?そうだな…ラテン語から取って、打撃・桃、疾脚・青、射撃・黄ってどうっすか?」
「なかなかいい技名だな…君、もしかして結構ネーミングセンスあるんじゃないか?」
あんたがないだけだわ!と言いたかった赤城であったが、さすがに失礼と思ったためそれは言わなかった。
「それじゃあ最後にもう一度木を殴ってみてくれ!」
「絶対さっきよりもいい威力出すぞ!」
ギフトは腕に流す…使うイメージじゃなく流す!
そんで思いっきり…殴る!
「打撃・桃!」
ドォォン!
さっきとはまるで違うパワーで、木がかなりめり込んだ。
「うん!ざっと10%ってところかな!いい成長ぶりだ!これからも特訓がしたいと思ったら私に声をかけてくれ!暇なときならいつでも相手してやるぞ!ほかにもトレーニングルームもあるからうまく利用してくれ!」
そうして特訓が終わり、寮…ではなくアパートに帰る赤城であった。
「………いやたどりつけないんですけど〜!」
彼は方向音痴であった…




