第四話 友と入学と入寮と
あの後なんとか学校には間に合い、赤城は先日言われた通りに職員室に向かい、綴木に言われた担当の先生に会いに行った。
「失礼します。昨日出された資料の生徒なんですけど、担当の方っていますか?」
「はーい。私のことだね。君が赤城桃也くんで合ってるかな?」
「そうです。よろしくお願いします。」
「私は道野明日香よ。よろしくね。」
そこで今日のなんとなくの流れを聞いた。
これから、まず転入するクラスにいき軽く自己紹介をし、その後に、綴木さんの所に行ってこれから使う寮に向かうと教えてもらった。そんで最後に昨日若林さんに言われたから校長室に行くのが今日の俺のスケジュールとわかった。
………結構きつくね?
「それじゃあ時間も時間だし、そろそろクラスに向かおうか。君のクラスは1年2組ね。」
てか自己紹介しなきゃいけないから考えとかないとじゃん!自己紹介ってどんなことしゃべればいいんだ?趣味とか?
そんなことを考えているうちにクラスに着いた。
「はーいみんな静かにして。これからホームルームを始めます…と言いたいところなんですが!今日はなんと!新しい仲間が来ます!」
「どんな人だろ〜」
「美女だったりしないかな〜」
「超イケメンのひとがいいなぁ。」
入りづれぇ〜そんなに期待しても出てくるのはただの男だぞ!期待しすぎるな!
「それじゃ入ってきて!」
あ、やっべぇ自己紹介全然考えてないけど…まぁその場のノリとフィーリングでいくか!
そうして赤城がクラスに入っていく。そして入ってすぐに自己紹介を始めた。
「名前は赤城桃也です。色ヶ丘市って田舎の方から来ました(嘘)。趣味はスポーツ全般です。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「自己紹介ありがと!じゃあ赤城くんは一番後ろの窓際の空いてるあの席ね!」
赤城がその席に座ると、横から聞き覚えのある声が。
「さっきぶりだね。赤城。」
「え!?不知火!?なんでここに!?」
「そりゃ私のクラスなんだから当然でしょ…なんの因縁か知らないけど、クラスでもよろしくね!」
そんな感じでホームルームが終わり、その瞬間クラスの人たちが大勢駆け寄ってきた。
「ねぇねぇ好きな食べ物は?」
「彼女とかいんの!?」
「てめぇ不知火さんとどういう関係だコラァ…?」
「どんなギフト持ってるの?」
「編入なんて珍しいらしいけどどうしてここにしたの?」
うぉぉぉぉ!質問連打こえぇ〜!でもこうやってチヤホヤされるの憧れてたんだよなぁ〜!てかなんか変なのあった気が…
「ええっとまず何から答えれば…」
ピンポンパンポーン
『赤城桃也くん。赤城桃也くん。入寮の説明があるので校長室に来てください。』
「ごめん!呼び出しされちゃって、今日は多分教室戻ってこれないからまた明日話しかけてくれたら嬉しいな!じゃね!」
こんなことを言い残して赤城は教室から出た。
「なんだか面白そうな奴が来たね。」
「そうだな。一体どんな奴なのだろう。」
「編入だからあんたと同じくらい、それがそれ以上か…楽しみ。」
そんな黄色い髪の女子生徒と白髪の女子生徒の会話を赤城は知る由もなかった。
時は進んで、赤城が校長室に着いたところまで行く。
「………」
「なんか扉デカくねぇ?」
コンコン
「失礼します。あのさっき放送で呼ばれた赤城です。綴木さんいらっしゃいますか?ってこのくだりに似たようなのちょっと前にやったな。」
扉の奥から声が聞こえる。
「いますから入って大丈夫ですよ。」
「改めて失礼します。」
「学校の新しいクラスはどうですか?何かあったときの為に一応不知火さんと同じクラスにしておいたのですが…」
「あもう全然大丈夫っす!」
その言葉を聞いた綴木の口元が少し笑顔になった気がした。
「それでは、入寮についての話となります…と言いたいところなんですが、実はとある事故がありまして、寮が20部屋ほど炎上してしまいまして…」
「大変じゃないですか!?けが人はいなかったんですか?」
「ほとんどが空き部屋だったのでけが人自体はいなかったのですが、編入生を受け入れる部屋がなくなってしまったのと、その焼けてしまった部屋で過ごしていた人がいるということで、その人たちはすぐ近くのアパートで暮らしてもらうことになりました。」
| 《「まぁ一人は罰としてですが…」》
けが人がいなくて良かった。てかなんか聞こえた気が…ま、気のせいか!
「じゃあ今からそのアパートのところに連れて行くと?」
「そうです。すぐ近く、と言いましたが15分くらいはかかってしまうのでご了承ください。」
そうして、赤城と綴木はそのアパートに向かった。
角を何箇所も曲がり、かなり複雑な道を綴木は迷いなく進んでいく。
「つ、綴木さん道覚えんの得意なんすか?結構複雑な道な気がするんですけども…」
「それは私のギフトが関係しています。私のギフトは完全記憶。一度見たものを完全に記憶することができます。」
「え、めちゃくちゃ便利じゃないっすか?なんか…なんか、ズル。」
「ギフトって存外そんなものですよ。」
そんな話をしている間に、二人はアパートに着いた。そのアパートはかなりきれいめで人が住むような部屋が4つと、会議室のようなもの、コインランドリーが付いていた。
「お〜冷蔵庫もある!トイレと風呂は別!日当たりもよし!なんか思ってたより綺麗だし、めちゃ良くないっすかこのアパート!てっきりクソ汚いと思ってました!」
「気に入ってもらえたようで良かったです。部屋の数の通りこのアパートには後3人の生徒が住んでいます。しっかり仲良くしてくださいね。」
「はい!もちろんです!」
「それでは学校に戻りましょう。今日は半日授業になっているので戻るころには放課後でしょう。放課後には校長の秘密特訓がありますので、体を休ませておいてくださいね。」
いや〜いいアパートだったな〜これからあそこで過ごすの楽しみだな!それよりも特訓か…一体どんなことをやるんだろう?なんか必殺技みたいなの作ったりすんのかな?楽しみ〜
学校に戻りながらそんなことを考えていた赤城なのであった。




