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嘘吐きエリスタの最後の嘘  作者: はぎま
ノースギア学院編

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お金が無いっ

 

「はい、ここに乗って下さい」

「えっ、説明して、くれません?」


 あれから金塊やらを回収して、温泉に入ってから私の家にやって来た。

 迷い人達は温泉街の人達に追い出されたらしい……氷神巫女を怒らせたと噂が回ったらしいからね。きっと神殿巫女達が頑張ったのだろうが、帝国側にも温泉街はあるらしいし私にはどうでも良い事だ。


 という事で地球に合わせた召喚陣で実験をしようと思う。何かあっても私単独なら帰って来られるし、まぁ最悪サエさんには犠牲になってもらうので……一応ローザには何があっても文句は言わないと言質は取ってある。


 神気で金色になった魔法陣にサエさんを無理矢理乗せ、起動。

 ばしゅんと景色が変わり、何処かの建物内に景色が変わった。


「着いた、かな? 外に出てみましょうか」

「えっ? えっ? ここ、どこです? あれ? 出口……日本語っ!?」


 建物から出ると、変な街並みに出た。建物がカクカクして灰色の景色ね。

 そこら中に地球の文字が書いてあるから成功かしら? でも時代がわからないからここから微調整しないといけない。召喚陣の調整って女神の技じゃないと危険だからむずいのよ。


「サエさん、喜ぶのは後です。先ずは時代と場所を教えて下さい」

「帰って、きた……えっ? 時代? えっ、現代じゃないんですか?」


「はい。時代は適当なので、サエさんが居た時代に調整します。新聞かなにかはどこで手に入るのですか?」

「えっと……コンビニ? いや、いやいやいやルクナ様凄過ぎませんかっ!」


「天才なので。コンビニは、あれですか?」

「はい……いやぁ、本当に帰ってきた……」


「もっと興奮しても良いのですよ」

「興奮してますよ……ただルクナ様が凄過ぎて変な感じなだけです。えっと、これですね……ん? 五年前」


 五年前という事は、転移する五年前か。これがわかっただけでも充分だな。あとは調整すれば良いし、場所はまぁ移動は簡単みたいだし後回しで良いか。


「お金はどこで換金出来ますか? 貴金属ならあるのですが」

「あー、身分証とか無いと出来ないかもです。私も詳しくないけどそういうの厳しいイメージがあって……」


「じゃあ五年後に行けばサエさんの身分証で色々出来ますか?」

「いやぁ……学生だったんで難しいかと……親に言えば良いけど、なんて言ったら良いか……って五年後に行けるんですか?」


「えぇまぁ。と言いたい所ですが力の消耗が思ったよりも激しいので帰ろうと思います。一旦帰りましょうか」

「も、戻れます、よね?」


 疑いを晴らすには証明すれば良いので、召喚陣を出してほいっと転移。

 私の家に戻ってきた。


「とまぁこんな感じで微調整のお手伝いをして下さい。年数を刻めたら1ヶ月単位で刻めるように調整したいので。あっ、ちゃんとサエさんの時代に調整しますのでご安心を」

「凄いですね……まさかルクナ様がこんな事出来るなんて……みんなに知られたら大変ですよ」


「でしょうねー、まっ疲れるので帰すのはサエさんだけです。ただ先約が居ますので、その人を帰せたら次はサエさんで良いです?」

「は、はい。帰れるならなんでも」


 こんな感じで疲れたらアルセイアの所へ行って神気を補充して、調整して、アルセイアの所へ行って、調整して、なんとか時代の調整は出来るようになった。お金が無いのであっちのご飯が食べられないのは残念だったがまぁ仕方がない。よしっ、アズサを帰す準備が出来たぞっ!


そしてそうこうしている内に念願のメイドさんを迎える事が出来た。

「「ルクたん!」」

フランさんとミレイさんの2人だけ、後の皆は孤児院に残った。残ったというか、グニアとセイランへの憧れの方が強いらしく服飾生産の方がしたいみたい。

私が居ない間にセイランとグニアが面倒みていたから当然か。寂しいが私の方が難易度が高いのは事実。


 準備が出来たので、千年前の帝国にやって来た。

 ……そういえば2週間くらい帰らなかったが、本体で一度来てしまったので制約が付きそうなのよね。

 私の部屋に到着……一応まだ部屋は取ってあるみたい。

 天輪を起動……隣の部屋に二人が居るな。一人がビクッとして直ぐに部屋を出て、私の部屋をノックした。

 ──コンコンコンコンコンコンコンコン!


「……」

「ルナさまぁっ! お帰りになられたのですねっ! ルナ様ぁっ!」


「……」

「……ルナさまっ。ルナさまっ。るっ、なっ、さまっ」


「……」

「……るなさまぁ……開けてくださいぃぃ……」


「……」

「……ごめんなさい……許してください」


「……」

「えぐっ、うぐぅっ、あげで、ぐだざぁい……」


 ……他の人の迷惑になるので無言で扉を開けて泣きながら土下座をしているナナリーを見下ろし、後ろに居たライズに無表情で親指で入れやとジェスチャーをするとナナリーを引き摺って部屋に入ってきた。

 そしてライズも土下座の体勢で頭を下げた。


「……ごめんなさい」

「るなざまぁ……ごべんなざい……」

「ふーん、何に対してごめんなさいなの?」


「あの……ルクナを放って話し込んじゃって……」

「ルナさまが1番ですぅ……るなさまぁ……」

「別に怒っていないよ。あれから何日経った?」


「……3日」

「へぇー、3日で済んだんだ。2週間くらい過ごしたのに……まぁ良いや。とりあえずアズサ達呼んできて」


「……わかった。ごめんね」

「謝らなくて良いよ。怒っていないし」

「ルナさまぁ……許してくれるんですか?」


 ベッドに足を組んで無表情の私に、二人はビビっていた。

 怒っていないよ。良い事あったし。

 とりあえず十分くらいの沈黙の後、ライズが転移でアズサとエイシャを連れて来てくれた。


「やっほー」

「ルクナッ、元に戻れたんだねっ!」


「お陰様で。そうそうアズサ、帰る準備が出来たんだ。いつ帰る?」

「えっ、本当? えっと……ごめんその前に抱き締めて良い?」


 アズサが私をギュッと抱き締めてくれて、少し震えていた。

 泣いてくれるなんて嬉しいよ。はぁ……本当は帰したくないけれど、帰った方がアズサの為だからなぁ……寂しいなぁ……


「時代は合わせられるけれど、場所はアズサの家の近くじゃないと思う。日本のお金って持っている? お金だけ手に入らなくてさー」

「くしゃくしゃだけど一応持ってるよ。ははっ、使えるかな?」

「……あっ、ルクナ、私の家から持って行ったら?」


「家知らんし捕まるのイヤ」

「転移出来るなら私が持って行くし」


「……つまり、行きたいのね」

「……ぅん」


 ……地球でも転移は出来る。出来るのだが、まぁ、良いか。どうせ神宮寺葵は死ぬし、来世の本人が使うのだから問題無いと思っておこう。お金が手に入るのなら手段なんて選んでいられないもんね。

 それにライズと行けば神気が減っても補充できるし、案内もして貰える。


「じゃあとりあえずお金が欲しいからライズと行ってくるか。アズサはやり残した事とか今の内にやっておいてね。ナナリーちゃんは戻ったら一緒に行こ」

「はいっ!」


 という事でお金を手に入れる為にライズと一緒に日本に行く事にした。

 召喚陣を起動してバシュンと移動し、見慣れた倉庫に辿り着いた。


「到着っと。ここはA市っていう所の倉庫だよ」

「……本当に、次元転移した。わぁぁ……すご……」


「魔力は使えると思うけれど、転移は出来そう?」

「ちょっと待ってね。あー、うん、出来ると思う。ちょっと行って来るね」


 そう言ってライズは足元に紫色の魔法陣を出して転移して行った。

 ……これ家で前世の自分に会ったらどうなるのかしらね。

 まぁそこは上手くやると思うけれど……暇だな。

 それにしてもこの倉庫は綺麗なのに誰も来ない。誰かが来た事も無いから不思議な場所だ。

 ぼーっとしていると、ライズがリュックを背負って戻って来た。


「ただいまっ」

「おかえりー。誰か居た?」


「居なかったよ。忙しいから昼間は誰も居ないし、お金と引き換えに宝石置いて来たからまぁ大丈夫でしょ。見て見てっ」

「おー綺麗なお金だねー。結構あるけれど一枚の価値ってどれくらい?」


「大体一枚で一万ゴルドくらいかな。百枚あるから百万ゴルドくらい」

「ほえー。じゃあ色々遊べそうね。一旦帰る? 一泊してもあっちじゃ一時間くらいの差だよ」


「えっ、じゃあデートしたいっ! 顔隠さずに出掛けるの夢だったんだっ!」

「良いよー。服とか見たいし買い物したかったんだよねー」


 私とライズの格好はジャージなので、こっちでのお洒落がしたい。

 グニアとか連れて来たら喜ぶよなぁ……あっ、それこそウォーエルと来たら良いか。

 いや、その前にアルセイアと来たいなぁ……


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