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嘘吐きエリスタの最後の嘘  作者: はぎま
ノースギア編

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元の世界に帰せるって女神っぽいわね

 

 報告会が終わり、不確定ながらアズサは帰れる事に安堵していた。

 エイシャが寂しそうにしていたが、気にしないようにしよう。

 証明に召喚陣からちきゅうの物をにゅるにゅる出してみたが、ある一定区間から召喚しているのが判断出来たみたい。

 レシートっていう紙とかが出てきた時は興奮していたね。もう一枚出したら同じレシートだったみたい。


「ルクナ、カレー出して。食べ物なんだけど」

『カレー? やってみるね』


 にゅるにゅる……食べ物を召喚しているが、イメージできないと精度が悪いからランダムだね。うんこみたいな食べ物って言われるとなんか嫌だし……食べ掛けのチキンとか最悪ね。

 干し芋とか肉とか私が食べた物じゃないと食べ物という括りでしか召喚出来ないからむずい。


「出ない、か。あっ、調味料は? 使い掛けでもなんとか我慢出来そうじゃない?」

『どうだろ。ふみゅー』


 にゅるっ。

「「おぉっ!」」

 黒い液体が出た時にアズサとライズが喜んだな……あぁ醤油ね。

 千年後にはあるのだが、ここには無いみたいね。

 他にもにゅるにゅる出して、同じ物ならにゅるにゅる出来るようになったから上達したかな。

 でもこれ突然物が無くなったらその地域で騒ぎになっていそう。知らんけど。


 次は逆流……金貨を一枚逆流してみて、また召喚……金貨が出た。


「「おおっ!」」

『でも本当にそっちに行ったかわからないから、犯罪者辺りで試してみるか』


「じゃあ……もう、帰れるって、こと?」

『理論上はね。アズサ、帰れたとしても問題があるかな』


「問題? 何?」

『三年前の転移した日に三年後のアズサが帰るのは大丈夫?』


「まぁ、三年くらいなら大丈夫だと思うけど……」

「あっ、若返れる方法あるよ。錬金術なら」

『なるほどねー。それで行こうか……あっ』


 ちょっとここの千年後に設定した召喚陣に乗ってみようかな。

 そしたら行き来出来るのではないかと……多分月に行けば完全にあっちの私に戻るだろうが、この召喚魔法陣を使えば千年後に私を召喚出来るのではないかと。失敗してもこの元の召喚魔法陣を使えば戻れると信じて……あぁいや怖いから神気を溜めよう。ミナカかリアちゃんに身体を借りてライズにチューするか。


「じゃあ、戻れるんだ……でも、寂しいな」

『アズサは優しいから、ここの生活よりちきゅうの方が合っているよ』

「私は錬金術を練習してみるよ。素材は転移で取りにいけるし」


『よろしくー。私は召喚魔法陣を試しているから、来月に報告会かな』

「それまでここに居た方が良いかな?」


『んーそうね。ここは広いから集まりやすいし……どこか行きたいの?』

「料理したいから家とか借りれないかなって」

「それなら私と見に行こっか」


『デスちゃんはどうする?』

『ミナのとこ、もどる。ライズ、おくって』

「はいよ。ルクナは?」


『私もヴァンに行くよ。リアちゃんの所で作業するから』


 という事で、別行動になった。

 ライズに王国まで送ってもらい、アークイリアの居るヴァン城へ向かった。


 ……

 ……居ないので、書置きを残して屋上で作業でもしよう

 ……召喚魔法陣の座標を適当に変えて、便利な物を召喚。

 にゅるっ。

 解析……44口径、回転式拳銃……マグナムってやつだ。

 引き金の部分をクルクルして格好付けながら空に向かって引き金を引いた。

 ガチャン。

 弾入ってねぇ……ガラクタじゃん。弾の知識なんて知らんしライズにあげよう。


 また座標を変えて召喚っ!

 なんか迷宮の宝箱を開ける感覚だから楽しいわね。

 にゅるっ。

 ……あっ、ちきゅうから逸れたな。魔法文字の刻まれた新品の剣が出て来たから、恐らく戦闘の多い世界に繋がったのかね。

 炎と水の剣になる便利な物ね。いらないね。

 でも魔導武器が出てくるのなら、ここでお宝探しでもしよう。


 強い武器カモンっ!

 ……

 ……にゅる。

 ……霊弓ファントムアロー。幽霊特攻武器ね。

 いらね。


 強い武器カモンっ!

 にゅるっ。

 ……神透器エーテルバスター。

 ……当たりね。大当たりよねこれ。

 周囲の魔法力を掻き集めて神気に変換し、神の一撃を放てる兵器……強過ぎて、使ったら力を使い果たして何も出来なくなる。でも、なんとかして千年後の私にあげたい。

 千年後まで残りそうなのは、帝国の宝物庫にあったライズの宝箱……でもなぁ。

 リアちゃんの部屋に開かずの宝箱を設置して、女神の持ち物だから保管するように言い伝えれば良いか?

 これを使えば伝説の女神になれそうね……とりあえず怖いから封印しておこう。


 強い武器カモンっ!

 ……にゅっ、にゅっ、引っ掛かっているみたいだから解除しよう。

 きっと魔物用の武器かしらね。

 もう一度挑戦。

 にゅるっ。

 ……

 ……

 ……超神動具・エクスタシーヴァイヴ。

 ヴがなんか腹立つ。

 武器はもうやめよう。


 宝箱でも召喚してみるかぁ。

 召喚してみると、にゅるっと私が入りそうな黒光りした宝箱が出て来た。

 オープンっ。

 おー、結構入っているし良いかも。

 もしかしてここって魔王城とか高位迷宮っぽいわね。

 座標は覚えておこう。千年後も召喚したいし。

 早速中身をチェックしていこう。


 神殺の剣……神を斬り殺した剣。

 超振動ナイフ……デスちゃんにあげよ。

 バリアシールド……ペンダント型で弱攻撃無効化、デスちゃんにあげよ。

 重力ブースト……私には使えないわね。

 絶氷の指輪……氷無効って、強すぎん?

 絶炎の指輪……炎無効って、強いやろ。

 無限の歯車……回り続ける、あっデスちゃんの調整に使えそう。

 禁術書……才能開花の術、か。あっ、これ使い捨て……覚えたら崩れ去るやつだ。まぁ覚えられたし良いか。

 奥義書……極光剣、秘奥義に極光滅殺剣が使えるみたいだが、本体じゃないと。

 古代魔法書……一人部屋? 覚えられ……たな、崩れたけれど。一人の時に行ける亜空間の部屋……私好みの魔法だ。

 あとは宝石やら金貨……この召喚陣、神気を使うだけだから最高じゃん。


 一人部屋を使ってみたら、扉が現れたので開けてみる。

 中は殺風景で、セイランの家くらいの大きさだ。

 試しに神殺の剣を入れて扉を閉める。

 扉を消して数分……また一人部屋を使って扉を開けてみると、神殺の剣が置いてあった。

 ……

 ……ちょっと場所を変えてまた独り部屋を使うと、神殺の剣があった。

 ……ふむ、召喚したお宝を全部入れて部屋の中に入った。


 ……シンプルすぎるので可愛くしたい。

 ただ問題は、家具を買ったら運んで貰って一人にして貰わないと使えない事だ。

 一人の範囲がどこまでなのかで決まりそうよね。

 下の階には人が居るので、恐らく私を認識しているか否かだが……千年後の私って監視されているから一人部屋を使う時が限定されそう。

 うーん……そうだ、可愛い物を召喚していけば可愛くなると思う。


 今度試すとして、一人部屋から出るとアークイリアが私を探していた。

 こういう場合は部屋から出られるが扉が開かない仕様になるのね。


『リアちゃんやっほー』

「あっルクナ、ってこの扉なに?」


『私だけが入れる部屋の魔法だよ。誰かが居ると入れなくなるのよね』

「ふーん、そんな魔法もあるのね。ところで何か用事?」


『用事は無いよ。遊びに来ただけ』

「そっ、ライズ達は?」


『みんな帝国だよ。私は帝国に用事無いからリアちゃんのところに来たの』

「丁度良いわ。よくここで訓練しているから、付き合いなさい」


『良いよ。じゃあ戦おっか』

「どうやって?」


 こうやって、魔法の鎧を作って錬金すると金メッキアーマーが出来るのよ。

 金ピカの全身鎧に、刃の無い金の剣を持ってアークイリアに対峙した。

 アークイリアは常に木剣を持っている意識高い系なので直ぐに臨戦態勢になった。


『殺す気で良いよ。死なないから』

「悪趣味な幽霊は退治してあげるっ! インパクトスラッシュッ!」


『そうそう。上段に構えて頭を狙うとか見え見えだから気を付けて』

「じゃあ翻弄させてもらうっ!」


 上段、下段、中段と放たれた突きを金の剣で弾くと、今度は魔力を帯びた一撃が放たれた。

 確かに学院一位は納得の速さだ。鍛えればローザくらいになりそうだし……

 ここは正面から剣で受けると、アークイリアが前蹴りをしながら火の魔法を放ってきた。

 火の球を拳で弾いた時にアークイリアが思い切り踏み込んだ。


「閃光突きっ!」

『良いね。前より速い』


 上から叩き落とすように弾き、指先をアークイリアの肩に当てた。


「……撃たないの?」

『ふふふ、肩見てみな』


「うわ……」

 肩に小さな魔法陣を貼り付けたので、いつでも撃てると伝えると両手を上げて降参ポーズ。

 今回は素直に負けを認めたな。


『リアちゃんって魔法陣使える?』

「まぁ、貴女みたいに早くは無いけれど使えるわ」


『使えるなら、剣で魔法陣を書いてみたら? こうやって』


 剣先に魔力を込めて小さな魔法陣を作った。ちょっとお洒落になると同時に、突き技なら結構使える。


「剣先なんて無理に決まっているじゃない」

『魔法杖代わりにすれば良いのだよ。霊木の木剣とかならもっと上手く行くし』


「魔法杖……考えた事も無かった。こう?」

『そうそう。突きと同時に火の魔法を出してみて』


 木剣を構えて、突きと同時に炎が飛び出した。

 そうそう、良い感じ。


「わぁ……出来た」

『訓練すれば炎を凝縮して突き技みたいに出来るから、頑張ってみて』


「これ……魔法剣みたいに炎を纏わせるのとは違うのよね?」

『そうだね。剣で魔法を放つからスピードアップとか使えば剣速も上がるし、敵に魔法陣をくっ付けて時限式に魔法も出せる。魔法剣は剣が痛むからこっちの方が効率良いよ』


「魔法剣は使い勝手が悪いものね……ありがと」

『じゃあ次は防御の練習でもしようか。防御の魔法を教えるから、頑張って防いでね』


 時間がある時はアークイリアの訓練をしていこう。

 帝国よりもこっちの方が過ごしやすいし、気になる事も多い。

 とりあえず千年後に召喚出来るか試すか……



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