5-12 ノアとリムラの相性
ノアにはなかなかの天敵のようですよ?
「ノアちゃん、ギブアップ!?」
「ノーノーッ……うぐぐ……」
練習試合になると、ノアはリムラと相性が悪いらしく、とにかく苦戦する。
今もコンビネーションを仕掛けた時にカウンターのサブミッションを仕掛けられ、現在はSTFに捕獲され、必死に耐えていた。
「朝から元気だな」
「ああ、寅さん、おはようございます」
「結界はいるか?」
「練習試合なので大丈夫です!」
「のーの、ぷ、ぷりーず、ろーぷ……」
「ま、ノアの立場ではそうだろうな」
がっちり極まったSTFはもう脱出の見込みはなさそうだった。
唯一の希望がロープブレイクなわけだが……。
「……ま、頑張れ」
「お、おに~……」
「ノアちゃん!?」
「無念~……ギブアップ~……」
結局粘り続けるも、ノアはギブアップするしかなかった。
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「おりゃああ!」
「あああっ!!」
朝の森の中に少女二人の声が、再び響きわたっている。
「オーマイマイ、これはいったい何の騒ぎだ?」
「朝ご飯の前の軽い運動!」
「ちょ、ちょっと、オーバーワークな気が……」
「じゃあ、ギブアップ!?」
「ノー、です……」
タグが起き出してくる頃には、すでにノアとリムラが再戦中。
今度は、ノアのスコーピオンデスロックに、リムラが捕まっていた。
「もー、逃がさないかんね!」
「く、くぅぅっ……ま、負け、ません……」
どうにか腕立てで返そうと試みているリムラ。
しかし、ここはステータスの差なのか、どうしても身体を起きあげることが出来ずにいる。
「なるほど、責めも受けもいけるってのは、レスラーとしては行幸だな」
「タグが言うと意味が変わるんだよな」
と、食事の準備中のナーミ。
起き出してくれば二人が練習試合を始めているので、なし崩し的に食事当番になってしまった。
「はぁ、はぁ、リムラちゃん、ギブアップ?」
「はぁ、はぁ、うぅ……ノーッ、です……」
スープとパンの準備が出来上がっても、リムラは諦めない。
根性だけなら三人娘随一かもしれない。
文字通りがっちり極まって朝から汗まみれになっていても、とにかく耐え続けている。
「おーい、そろそろ、諦めるか、一時休戦に……」
と、ナーミの眉毛がぴくりと動く。
「どうした?」
「お出ましだ。レッドモンキーだ」
見れば、木の上の所に、数匹のレッドモンスターがこちらの様子を見ていた。
「朝飯のにおいに誘われたか?」
「かもな。おい、二人とも、準備しろ!」
「だったら……まずは、決着~~っ!!」
「ああああっ、ギブ!! ギブアップです!!」
ノアが渾身の力で絞り上げ、とうとうリムラがギブアップを宣言する。
すると、なぜかレッドモンキーたちはきびすを返して森の奥へと姿を消してしまった。
「オヤァイ? こりゃあ、いったいどういうことだ?」
「朝飯のにおいに誘われたんじゃなかったのか?」
「あれ!? レッドモンキーは!?」
素早くポーションで回復したノアがきょろきょろと周囲を見回す。
当然、レッドモンキーの姿はどこにもない。
「どっかにいっちまった」
「え~!!?」
「そんな~……私、負け損じゃないですか~」
「さっきのはリムラちゃんの負けだもん!」
「あ、あそこから、大逆転する予定だったんです!」
負けず嫌いの二人が言い合いを始める。
朝食に向かいつつ、早速次の練習試合の段取りを決める中、寅だけは、レッドモンキーが姿を消した森の先をじっと睨んでいた。
リムラのサブミッションスキルは、打撃系に関してカウンターとなるスキルです。
今のところ、世界で唯一ラリアットを破れる女の子です。
更に寅さんは何かに気付いたようです。
ま、いつもどおり、
コマケェコタァイインダヨォ!




