5-9 パンチという名の投擲魔法
なかなか便利なプロレ……げふんげふん…魔法のようですよ?
「お~、これは便利~」
ノアが新しく身につけた伊良部パンチは、とある大リーグピッチャーの投球モーションから繰り出すグーパンチ……なのだが、どうやら特効効果は全く違うところで出てきたらしい。
「伊良部、ぱーんち!!」
といいながら、ノアが石を投擲する。
空気を引き裂く、どころか突き破るような音を残し、100メートル以上先のゴールドスライムを打ち消した。
「うん、投げっぱなしジャーマンより便利かも!」
「あれを便利と言われたら、投げられたオークも浮かばれねぇよ」
投擲爆破よりは確かに安全な運用は出来そうだ。
「すごいですねぇ……ゴールドスライムなんて、私、狩ったことないです」
軽快な足取りで魔石を回収したリムラが戻ってくる。
ゴールドスライムは、魔石の価値が非常に高いスライムだ。
金色の身体は魔石本体の色によるもので、市場に出回れば1000万トココ以上、場合によっては一億を出して王族や貴族が奪い合うという代物だ。
リムラが狩れなかった理由はその警戒心にある。
ゴールドスライムは森の中に住んでいるのに、魔法も弓矢も届かないような距離で、敵の存在に気づいてしまう。
そのため、狩るためにはかなりの幸運な条件が揃っていないといけない。
今回のノアは、遮蔽物のない、直線上にゴールドスライムを見つけたことが幸運だった。さらに投擲した小石が音よりも早くゴールドスライムに達したため、打ち抜くことに成功したのだ。
「タグ、この魔石はお前が食え」
「えーっ!?」
「マジかよ!?」
「せっかく倒したのにですか!」
「レディたちの言うとおりだぜ。この魔石があれば一生遊んで暮らせるんだろ?」
「だがお前はリムラのオーナーだ。魔力レベルは上質な魔石を喰うほうが早く上がる」
「あくまで、オーナーの責務の方が優先か」
「それに、まだまだ魔石は手にはいるだろうからな」
寅は言いながら視線を三人娘に戻す。
「いーもん、もっかい、倒せばいいんだもんね!」
「とりあえず小石集めとくか」
「私はゴールドスライムの痕跡を探してみますね」
依頼そっちのけで金に目がくらんだ三人娘がいた。
この世界の平均攻撃力は500です。
あとは伝説の剣とかを手に入れて3000とかになります。
素手で3000ちかいとか、もうね。
コマケェコタァイインダヨォ!




