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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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4-11 シンプルイズ……(二回目)

ノアは一番単純なプロレ……ゲフンゲフン、魔法を使い始めたようですよ?


「グアッ……アッ、グアッ……」



 身動きがとれなくなり、戸惑ったような声を上げるリムラ。


 何をどうされているのか、まったく理解できない様子だ。



「ギブアップか!?」


「ギッ……?」



 寅に問われて、リムラは困惑したような様子を見せる。



「負けを認めろってことだよ。あたしのストレッチプラムから逃げられません、ごめんなさい、許してくださいっていう意味ね」


「グァ……」



 リムラは首を捕らえているノアの腕に爪を立てる。


 負けは認めないと言う、意地を示すかのように。


 リムラの爪は、岩肌をひっかき続けた為か、ボロボロだった。



「ギブアップ?」


「ギギッ……」


「……ギブアップ!?」


「……ンググッ……」



 逃げられない。


 動けない。


 しかし、負けを認めない。


 リムラが苦しむ時間だけが過ぎていく。



「……オッケー、なら、もっと痛めつけてあげる」



 ノアがストレッチプラムを解くと、リムラはそのまま崩れ落ちた。


 リムラを覆う瘴気も弱々しく見える。



「立って」



 ノアはリムラの髪の毛を掴んで立ち上がらせると、



「逆水平チョップ」



 静かに唱えると、



「だりゃあっ!!」



 リムラの胸板に思い切り逆水平チョップを打ち込んだ。



「ギャッ!!」



 バヂン!!という破裂音。


 リムラが悲鳴を上げて仰け反る。


 しかし、すぐに態勢を戻し、ノアを睨みつける。


 ノアは、再び手招きをして「かかって、こい」と合図する。



「ガアアッ!!」



 リムラは再び飛びかかるが……、



「逆水平チョップ!」


「ギャウ!」



 またしても胸板へ逆水平をたたき込まれてしまう。


 二度、三度と同じことを繰り返し、リムラは獣のような動きを止めた。



「グゥゥ……」



 胸元のダメージを気にする素振りを見せると、改めてリムラはノアを”見た”。


 自分と同じような、年端もゆかない少女だと”分かった”。


 そして、自分も同じことが出来ると”理解”した。



「ぎゃくすいへいチョップ」



 と、たどたどしく唱えると、



「ガアアッ!!」



 ノアの胸元に、思い切り打ち込んだ。



「んぎっ!!」



 しかし、ノアは歯を食いしばって耐える。



「効かないなぁ~……逆水平チョップ!!」


「ンギャッ!!」



 ノアの一撃は効いている。


 リムラは悔しげにノアを睨む。


 ノアは無言で再び「かかって、こい」と手招き。



「ぎゃく、すいへい、ちょっぷ!」



 リムラがからだで覚えた逆水平チョップを振るう。



「っ!!」



 ノアの控えめの胸元からバシンという小気味の良い音が響くが、ノアは身じろぎすらしない。



「逆水平チョップ」


「ギャッ!」



 再びノアの右腕がうなりをあげてリムラの胸元に打ち込まれ、リムラが思わず仰け反ってしまう。



「アアアアッ!!」



 リムラが突然吠える。


 今までの、獣のような、それでいてそれでいてどこか負けまいとする意志に満ちた咆吼だった。



「あああああっ!!」



 リムラの咆吼に応えるように、ノアも大声で吠える。


 引いたら負け。


 意地の張り合いが幕を開けた。



逆水平チョップ:手を水平に振り回し相手の胸板にたたき込む技。瘴気を僅かに払う効果を持つ。同じようなことをやり返させたくなる特殊ヘイト効果あり。


今回は瘴気より特殊ヘイトを狙っているようです。


コマケェコタァイインダヨォ!

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