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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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4-7 フェアリー族の娘の話2

お話はまだ続いているようですよ。


 一族の中で完全に浮いてしまったリムラは、立場的にも精神的にも追いつめられていく。


 何よりリムラにとって不幸だったことは、フェアリー族の特徴である蝶の羽だ。


 この羽は、魔力を通すことで飛行を可能にしている。


 魔法が使えなくなったリムラは、一人、地べたを這いずり回ることしか出来なくなった。


 狩人としても絶望的になったリムラ。


 それでも狩人としてのアイデンティティを保とうと必死に狩りを続ける。


 成果の上がらない日々に、族長であるザロクは、狩人を諦めさせるために、一族で狩りの勝負を行った。


 一匹も獲物をとらえられなければ、狩人として認めないと言ったのだ。


 それは、彼女に狩人を止めさせ、一族の誰かに嫁がせようという親心だった。


 しかし、彼女は必死にあらがう。


 獲物を追い、森を飛び出し、不幸にもあの炭坑の崩れた場所に落ちてしまった。


 一族の者が助けに行くと、リムラの自我は、すでに失われていた。


 身体中から真っ黒な瘴気を溢れさせていたのだ。


 その先は、地獄。


 会話も成立せず、説得にも応じない。


 やむを得ず力ずくでとも考えたが、彼女を覆う瘴気は、攻撃を受ける度に膨れ上がる。


 リムラはやがて、助けに来た者全てに襲いかかるようになった。


 応戦し、魔法で倒せば、また瘴気を膨れ上がらせる。


 まるで獣のような叫びを上げ続けるリムラを、ザロクは断腸の思いで封印することにした。


 ところが……、



「今から数週間前の話だ。突然、炭坑の中から、オークどもが這いだしてくるようになった」


「それで、あんたは娘を助けるために大急ぎで編隊を組んでオークを討伐しようとしていたのか」


「そうだ。だが、次から次へとあふれ出てくるオークどもに、我々だけでは押し切ることが出来なかった」


「じゃあ、また出てくるってことかな?」



 と、ノアは炭坑の入り口を振り返る。


 その周辺は、どこかの誰かさんがオークを投げまくったクレーターが出来ている。



「いないね!」



 見なかったことにした。



「つーことは、今のうちに入った方がいいんじゃねーか?」



 ナーミの安易な提案に、寅はじろりと睨む。



「今の話を聞いていなかったのか?」


「いや、だって……あ、そういうことか」


「そうだ。あの中でリムラに襲いかかられたら、俺たちは戦うしかない。また、瘴気が膨れ上がってしまう」


「だったら、私たちの出番」



 ふんす、と鼻息荒くノアが立ち上がる。



「どういうことだ?」


「レスラーを倒せるのはレスラーだけだ。ノアとナーミは、レスラーの中でもベビーフェイスという種別でな、二人と闘うことで、もしかしたら瘴気を打ち消すことが出来るかもしれない」


「本当か? そもそも、君たちがレスラーだという証拠が……」


「ステータスプレートでも見せようか?」


「いや、そもそもレスラーというのは何なのだ?」


「「そこからかぁ~……」」


 説明とは繰り返されるもの。


 むしろ、今までがうまくいきすぎていた、とは言わぬが花か。



ノアがやる気になっているようです。


コマケェコタァイインダヨォ!

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