4-3 トラブルと仲良しな娘
何やらもめ事のようですよ。
夕方、イダルという宿場町に馬車が到着した。
が、なにやら揉めているらしく、ギルドの派出所前で冒険者や村人がたむろしている。
「どうしたのかな?」
と、ノアがテクテクと人だかりに向かう。
「寅さん、止めねーの?」
「犬も歩けば棒に当たる」
「ノアが歩けばトラブル見つける、ってか?」
酷い言われようだが、さっさと人だかりに向かってしまったノアには聞こえなかった。
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「ねぇねぇ、おっちゃん、何かあったの?」と、ノアは適当な冒険者の肩を叩く。
「ん~? どうも、オークが近くの山に縄張りを作ってしまったみたいだな」
「討伐隊は?」
「それが、かなりの数のオークの集落らしくてな。小隊くらいの規模が必要になろうだろうな」
「へー、そうなんだ」
「嬢ちゃんは旅の途中かい?」
「うん、踊り子」とふわりと回ってみせる。
「そりゃあ、大変だな。街道は今封鎖されているぞ」
「え? そうなの?」
「ああ。オークの集落の規模が規模らしくてな。それで、みんなそれじゃ困るってんで、こうしてギルドの前に集まってるってわけだ」
「そうだったんだ。オッチャン、ありがとね!」
「いいってことよ。嬢ちゃんも気をつけるんだぞ」
「うん! バイバーイ!」
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「……だって」
「ノア……恐ろしい子……」
「コミュ力の権化だな」
「え? いつも通りことしかしてないよ?」
と、ノアは首を傾げる。
ノア流オッチャンとのコミュニケーション術。
その1、何も考えず、オッチャン、と気軽に声をかける。
その2、オッチャンのしていることを興味ありそうにジーッと見つめる。
その3、素直に「凄ーい!」と言う。
以上三つをこなすと、何故か勝手に色々と教えてくれるのだ。
これで大概乗り切れる。
ただし、必要以上に情報を求めたりすると、変に勘ぐられたり、二人きりになろうとされる為、あくまで上辺だけサラッと話してパッと離れるのがポイント。
「で、寅さん、どうする?」
「オークか……」
珍しく寅が唸る。
正直、オークに特効があるプロレス技がない。
しかし、レスラー相手でなければ、ラリアットが即死魔法。いまはジャーマンやパワーボムといった、周辺に被害を及ぼす迷惑な魔法も覚えている。
集団的な戦闘にもかなり耐えられるはずだ。
反面、もしこの宿場が襲われたと仮定すれば、乱戦になり守る手も足りなくなる。
そして場合によっては「オークキング」がいる可能性があり、その場合は「オーナー」もあり得るかもしれない。
「行ってみるしか、ないだろうな」
寅はため息混じりに、オークの集落を目指すことを決めた。
豚を殺す技は知りませんでした。
ラリアットがあれば魔物に関しては無双なんですけどね。
コマケェコタァイインダヨォ!




