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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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4-3 トラブルと仲良しな娘

何やらもめ事のようですよ。


 夕方、イダルという宿場町に馬車が到着した。


 が、なにやら揉めているらしく、ギルドの派出所前で冒険者や村人がたむろしている。



「どうしたのかな?」



 と、ノアがテクテクと人だかりに向かう。



「寅さん、止めねーの?」


「犬も歩けば棒に当たる」


「ノアが歩けばトラブル見つける、ってか?」



 酷い言われようだが、さっさと人だかりに向かってしまったノアには聞こえなかった。


**************


「ねぇねぇ、おっちゃん、何かあったの?」と、ノアは適当な冒険者の肩を叩く。


「ん~? どうも、オークが近くの山に縄張りを作ってしまったみたいだな」


「討伐隊は?」


「それが、かなりの数のオークの集落らしくてな。小隊くらいの規模が必要になろうだろうな」


「へー、そうなんだ」


「嬢ちゃんは旅の途中かい?」


「うん、踊り子」とふわりと回ってみせる。


「そりゃあ、大変だな。街道は今封鎖されているぞ」


「え? そうなの?」


「ああ。オークの集落の規模が規模らしくてな。それで、みんなそれじゃ困るってんで、こうしてギルドの前に集まってるってわけだ」


「そうだったんだ。オッチャン、ありがとね!」


「いいってことよ。嬢ちゃんも気をつけるんだぞ」


「うん! バイバーイ!」


*************


「……だって」


「ノア……恐ろしい子……」


「コミュ力の権化だな」


「え? いつも通りことしかしてないよ?」



 と、ノアは首を傾げる。


 ノア流オッチャンとのコミュニケーション術。


 その1、何も考えず、オッチャン、と気軽に声をかける。


 その2、オッチャンのしていることを興味ありそうにジーッと見つめる。


 その3、素直に「凄ーい!」と言う。


 以上三つをこなすと、何故か勝手に色々と教えてくれるのだ。


 これで大概乗り切れる。


 ただし、必要以上に情報を求めたりすると、変に勘ぐられたり、二人きりになろうとされる為、あくまで上辺だけサラッと話してパッと離れるのがポイント。



「で、寅さん、どうする?」


「オークか……」


 珍しく寅が唸る。


 正直、オークに特効があるプロレス技がない。


 しかし、レスラー相手でなければ、ラリアットが即死魔法。いまはジャーマンやパワーボムといった、周辺に被害を及ぼす迷惑な魔法も覚えている。


 集団的な戦闘にもかなり耐えられるはずだ。


 反面、もしこの宿場が襲われたと仮定すれば、乱戦になり守る手も足りなくなる。


 そして場合によっては「オークキング」がいる可能性があり、その場合は「オーナー」もあり得るかもしれない。



「行ってみるしか、ないだろうな」



 寅はため息混じりに、オークの集落を目指すことを決めた。


豚を殺す技は知りませんでした。


ラリアットがあれば魔物に関しては無双なんですけどね。


コマケェコタァイインダヨォ!

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