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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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3-5 こんな世界に大監獄があるのは……

移動中のようですよ


「イジメ、ダメ、ゼッタイ……」



 最終的にドラゴンスープレックスでスリーカウントととられたノアの敗戦の弁。



「でも、ノアのおかげで情報は集まったな」


「ああ、その人形がオーナーになっている可能性は高いな」


「あたしのおかげなら、お仕置きされる意味がわかんないんだけど!?」


「ギルドのみなさんに迷惑をかけたのは変わりないだろう」


「そうかもだけどぉ……」


 釈然としないノアの唇はとんがったままだった。


******************


 一行は現在、監獄を目指している。


 マトウ大監獄。


 収容者は国内最大規模を誇る。


 何でも古くは軍事拠点の要塞だったそうだが、戦争の集結とともに役目が移り変わり、軽犯罪者から重犯罪者まで幅広く収容する要塞監獄だ。



「しかし、このご時世に、刑務所があるとはな」


「珍しいの?」


「いや、剣と魔法が全てのこの世界なら、犯罪者にはもっと、厳しいと思っていたのさ。例えば、犯罪を犯せば、即奴隷落ちとか、炭坑に連れて行かれるとか」


「寅さんも変なこというな。犯罪者をそのままにしていたら、奴隷にしたって、働けないじゃんか」


「なに? ……いや、そういうことか」



 寅はすぐに理解した。


 この世界は職業は自己申告制。


 逆に言えば、強制的に申告させることも出来る。


 大監獄でやっていることは、罪を悔いる時間を作るのではなく、特定の職業を自主的に選んでくれるまで”お世話”をしているだけの話だった。



「もしかしたら、ナーミもあそこに入っていたかもだったんだね」


「いや、それはないだろう。ナーミほどの珍しい種族で女なら、悪い意味で引く手あまただろうさ」


「だから、長が助けに来てくれたんだし」


「あたしにぶん投げられたけど」



 と、ノアは鼻息を荒くする。


 先ほど負けている意趣返しのつもりらしい。



「ともかく、独房に何十年も強制的に入っている理由はこれではっきりしたな」


「どういうこと?」


「おそらく、職業の書き換えが出来ないんだ。なにせ、レスラーという変更が出来ない職業が確定してしまっているんだからな」


「でも、独房の中に何十年だろ……また、アンデットが相手じゃないよな?」


「だとしたら、とっくに依頼がでているだろうさ。長寿の亜人種、ということかもしれんな」


「ん~……じゃあ、エルフとか、ドワーフとか、巨人族?」


「いや、巨人族は独房の中に入らねーだろ」


「おそらく、ドワーフの可能性が高いだろうな。エルフは森の中から出てこないから犯罪を犯す危険性が少ないが、ドワーフは市井の中で暮らしている。犯罪に巻き込まれてしまう可能性も高い」


「で、その人と会ったらどうするの?」


「おそらく、闘うことになるだろうな」


「闘って、どうすんだ?」


「後は野となれ、山となれ、だ」



 どんな相手可すら分からないのだから、対策の立てようも無い。



この世界では、職業を「奴隷」と申告させて奴隷落ちさせます。


なので、炭鉱夫と申告させて、担当で死ぬまで働かせる、という手段も用います。


ちなみにステータスプレートの職は自己申告で変更出来ますので、脱走も発生します。

逃げ切れるかは別ですが。


まぁ、蛇足なので、コマケェコタァイインダヨォ!

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