2-21 一進一退
どっちがヒールか分からなくなって参りました。
「き、貴様、何をしてくれている!?」
アンダカが珍しく動揺している。
「我は不死王リッチとは言え、この身体はゾンビ程度の耐久しかないのだぞ!? その我の身体を無理矢理捻るとは何を考えているのだ!?」
「……ニヤリ」
対して、ノアは冷たい目でアンダカを見下ろすと、ニィ~と悪い笑みを浮かべ、
「……ほいっ!」
と、アンダカの足をリングの結界の外へ投げ捨ててしまった。
「あああああっ!!」
「これでもう、コンビネーションは使えない」
「ぐぬぬ……」
魔法とは言っても、打撃技は下半身からの軸回転が基本になる。片足では威力半減どころではない。
「こ、この程度で、我に勝ったと思うなよ……」
「思ってない。だから、全力で潰す」
ノアが前に進みでた瞬間。
「スリーパーホールド!」
アンダカが飛びかかる。
関節技ならば、足が一本無くても大差はない。
しかし、ノアも当然予測している。
「コンビネーション」
「なに!?」
アンダカの手がノアを捕まえたと思った瞬間、
「だあああああっ!!!」
「ぐわあああっ!?」
高速の左右の往復ビンタがアンダカの両頬を張り飛ばし、
「ていっ!!」
「グフッ!?」
高速のソバットが腹部を打ち抜き、アンダカが前のめりになった瞬間、
「ゴートゥースリープ!!」
ノアはアンダカの懐に入り込み、肩で担いだと思った瞬間、宙に放り投げ、無防備の顔面に思い切り膝をぶち当てた。
「ごはぁっ!?」
もんどりうって倒れるアンダカに対し、ノアはさらに右腕をグルングルンと振り回しつつ、
「ラリアット」
最強の一撃の言葉を唱える。
「お、おのれ……」
アンダカは立ち上がろうとしているが、足下がおぼつかない。
足の本数が足りていないのだから当然だが……。
絶好のチャンスに、ノアがロープに走る。
「ドロップキック!!」
「っ!? きゃあっ!!」
走り込んだところに、まさかのカウンターのドロップキックが決まった。
足一本でも、ノアの持ち前のスピードが仇となり、見事にたたき込まれてしまった。
コンビネーション=ノアは戦闘中に覚えたようです。
寅さん達がリング下で「コンビネーション!?」って驚いていますが、
読み物のテンポ上、省略しています。
コマケェコタァイインダヨォ!




