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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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2-3 続、寅の穴

年頃の女の子が原っぱでプロレスに勤しんでいるようです。



「おっりゃあ~!」


「うぐぅ~……」



 ナーミのベアハッグに締め上げられ、ノアが顔を真っ赤にしている。



「ノア、ギブアップするか?」


「ノ~……」



 レフェリー役の寅に、ノアは指を振り敗北を拒む。



 宿を出て、ビーダブに向けて出発……ではなく、エーブの町近くの草原で戦闘訓練をしていた。


 エーブの町は山と海に面しており、交易も盛んな町。


 うまい飯と安くて良い宿があれば、レベリングにはもってこいの街である、という判断が下され、ある程度プロレス技を修得するまで、この街に滞在することになったのだ。



「くっ、しぶてぇな……!」


「んぐぐっ……」



 ナーミは強烈な力でノアを抱きしめている。


 ベアハッグは単純に相手を抱きしめる技だが、怪力のドラゴンニュートが使えば十分必殺になる。


 ところが、ノアはなかなか降参しない。


 殊の外、二人とも相当な意地っ張りらしい。



「だったら、このまま泣かす!!」


「んぎぎぎっ……DDT!!」


「なっ!?」



 苦しんでいるノアがナーミの首を抱え込み、一気に背後に倒れ込む。



「んぎゃっ!?」



 ナーミはきれいに頭から地面に突き刺さり、大の字に倒れる。その上に、ノアが必死に多い被さる。



「ワンッ、ツーッ、スリーッ!」



 寅が三回地面を叩き、決着がついた。



*************



「納得いかねーっ!!」



 一休みする間もなくナーミが食い下がる。



「DDTって、相手を麻痺させんだろ!? あんなの使われたら、三秒以内に動けるわけねーだろ!」


「だから私の勝ち」


「ずりーよ、寅! あたいにも教えろよ!」


「かけ方は分かっているだろ? 試してみたらどうだ?」


「よーし! ノア、もう一回勝負だ!!」


「いいよ」



 一分後、ナーミ、敗北。



「なんでだよー! ちゃんと投げたじゃねーか!」


「ナーミ、魔法の一覧に、DDTは出ているのか?」


「無い。そんかわり、ドロップキックってのが出ている」


「となると、魔法の一覧に載っていない技を使っても、意味は無さそうだな」


「じゃあ、ドロップキックってどうやるんだ?」


「教えてやるからちょっと待て。ノアはどうだ?」


「ん、レベルが一つ上がってる?」


「なんだと?」



 通常、レベルは魔物討伐などで上がるものだ。


 今日はまだ、ナーミとの練習試合しかやっていない。



「となると、レスラーってのは、プロレスに勝つたびにレベルが上がっていくってことか? いや、プロレス技を使って勝つことでレベルが上がるのか? どちらにしても、とんでもないレベリング条件だな……」


「なぁ、寅さん、一人で納得していねーで、ドロップキック教えてくれよー」


「今は検証をしているんだから少し待て。ノア、魔法だけではなくて、スキルに増えた項目はないか?」


「スキル……受け身?」


「よし、それでいい。ナーミはどうだ?」


「あたいか? ……お、いつの間にか増えてんな」


「なるほど……よし、このまま続けよう。まずはドロップキックだな」


「待ってました! これでノアをギッタンギッタンに出来るんだな?」


「それはお前次第だな。応用範囲は広いからな。まずドロップキックの基本だが……」



 と、寅は二人に実演を混ぜながら見本を見せる。


 しかしながら、その後、ナーミよりノアの方が使いこなしていたのは、別の話。




レスラーに練習試合だけでレベルアップするというチート発覚。


お金にはなりませんが、肉体言語な魔法も修得できて一石二鳥。


経験値がどうなっているとか、コマケェコタァイインダヨォ!


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