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ラリアットって魔法ですか?  作者: 道中木方
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5-17 分断作戦

敵の作戦にはまってしまったようですよ?


「がるるるるっ!!!」


「ぐるるるるっ!!!」



 手四つの力比べ。


 お互い歯を食いしばり、額には血管が浮くほどの力の入りよう……なのだが、



「洗濯板!」


「脂肪の塊!」


「男かと思ったな!」


「お腹と胸の区別がつかないね!」


「チビガキ!」


「でくの坊!」



 完全に不毛な罵詈雑言を浴びせ合っていた。



「ちょ、ちょっと、二人とも、プロレスをしなさいよ!」


「「ヌイグルミは黙ってて!!」」


「はぃぃっ!!」



 あまりの迫力にディノもレフェリングどころではない。



「おい、お前の所のレスラーはいつもあんなスタイルなのか?」


「こっちの台詞よ! うちのライミになんてプロレスさせてくれんのよ!」


「となると、天敵同士か……」



 寅は呆れたようにため息をこぼす。


 人間には必ず相性と言うものがある。


 気の合う人間、何となく合わない相手、水の置けない仲に犬猿の仲。


 二人の場合は……、



「こんのおおおっ!!」


「なめるなあああっ!!」



 今度は再びエルボー合戦が始まっている。


 お互いの後頭部を掴んでノンストップで打ち合っている。



「同族嫌悪、か?」


 何となく、ノアに似た性質を、ライミに感じる寅だった。


*************


「このクソ猿が!!」



 ナーミがイジュンの背中にハンマーブローを打ち込んでようやく振り解く。



「このっ……ブロックバスター!」



 リムラはレイに捕まった勢いのままブリッジをして振り解いた。



「ちっ、ノアだけ引き離されちまった」


「まさか魔神族のレスラーがいるなんて……」


「なんも不思議じゃねぇ。とにかく急いでこの猿をぶっつぶすぞ」


「出来ると、思うか?」


「な!?」


「お猿さんが喋った!?」


「猿、違う。クイーンレッドモンキーのレイ」



 言いながら、レイの姿が少しずつ縮む。


 3メートルはあったであろう姿が、半分ほどに圧縮される。


 そこには、真っ白な体毛の猿人が立っていた。



「猿族の亜人、か?」


「ワタシは、ね」


「ウキィィィッ!」



 隣のイジュンが叫ぶと、こちらは真逆。


 3メートルはある身長がさらに一回り大きくなり、筋肉量も増強される。



「まさか、この場で進化したってのか?」


「ライミの力ね。ワタシとイジュンは、魔神族の従者でありながら、ディノのレスラー」


「……なんか、シンパシーを感じるな」


「なるほど、こっちは4Pって訳だな?」


「タグさん!」


「おう、来たぜ」



 森の中を下手に動き回れなかったおかげで、思ったよりも早く合流できたらしい。



「タグ、リングの結界は作れるか?」


「任せときな。ムード満点のリングを作ってやるぜ!」



 と、タグは自信満々にサムズアップし、



「リング結界、展開!!」



 ふつうより広めのリングを作り出した。



「……ま、そうだなわ」


「オヤァイ! リングがそう何種類もあるわけないじゃないじゃない!」


「でも、助かります。これで、私とナーミさんは分断される心配がなくなりました」


「問題はあのデカ物だけど……」


「先ほどの戦法、ですね」


「ああ。別に客がいるわけじゃねぇ。ガンガン行くぜ!」


「それは、こっちの台詞。合体技が使えるの、自分たちだけなんて思わないこと」



 レイが不適に笑う。


 こちらも、一筋縄ではいかないようだった。




どうやらシングルマッチとタッグマッチが行われるようですよ。


コマケェコタァイインダヨォ!

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